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氷なしのアイスコーヒーはアイスコーヒーじゃない!?

10月になってようやく涼しくなってきたところだが、暑いときは暑いときなりの楽しみもあって、キンキンに冷えたビールやかき氷がまさにそうだし、真夏に飲むアイスコーヒーも美味しい。

ただ私は冷たいものを飲むとお腹をくだしやすいので、アイスコーヒーは氷少なめで頼むことが多い。お店によっては、アイスコーヒーを冷蔵庫で保管していて氷なしでも十分に冷たいので、氷なしで頼むこともある。

数年前アメリカに住んでいたとき、アイスコーヒーを氷少なめで頼みたかったがどう伝えればいいのか分からず、iceは不可算名詞だからlittleをつけてiced coffee with little iceでいいか、いや「少なめ」というニュアンスを伝えないといけないからless iceのほうがいいかなどと悩んで、結局iced coffee with less iceと頼んだら、light ice?と聞き返されたので迷わずyes, yesと連呼した。3回だったかもしれない。こういう普段使う何気ない表現が一番難しいので、とても勉強になった。

氷なしは、no iceやwithout iceで問題ないようで一度も直されたことはないが、あるとき私がiced coffee without iceと注文したのを聞いた体格のいいおじさんの店員さんが、

「氷なかったらアイスコーヒーじゃないじゃん!」

と真顔で本質を突いてきて、自分で頼んでおきながら非常に納得し、思わずその通りですねと返した。

一瞬怖そうに見えたそのおじさんだが、あえて氷をいつも以上にたくさん入れてきたり、うちにはそんなもんねぇぞ、おい、誰かシナモン持って来い!と怒鳴ったりするのではなくて、ちゃんとアイスコーヒーになるはずの常温のコーヒーをカップに並々注いでくれた。

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