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外から見る日本と日本人~日本の中から見る世界と日本の外から見る世界(8)外に居る自分から見た日本、外から帰った時に見えた日本

(写真)外国で一番日本に近い(地理的にも文化的にも)韓国・ソウルだが、大きな違いがある。

日本という国は経済大国で独自の伝統があり、国民は真面目で、非常によく働き、自分を律して集団での行動を好み…。

日本から離れると、諸外国からの日本に対するこういった見方が実感としてよく分かるようになったと思います。

良くも悪くも、日本が非常に特殊な国・国民であることは感じました。

日本は欧米ではなくアジアの国で極東の国だという当たり前のことが日本の中に居ると分かりにくいのですが、その事実をはっきりと理解し、意識しました。

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↑かつて日本が作った満州国の主要都市だった大連。満州時代の建物が残る。

欧米ではないのに欧米先進国と同じようなシステムで社会が動いていて、そのシステムに日本独自の、古来の?考え方が複雑に絡み合っていて、それが良き伝統?道徳観?みたいなものを形作っている面もあり、生きづらさでもあるような日本の社会、

というものが、日本の外へ出ると客観視できて、その社会の中で生きにくくても、ダメでも、それはそれで良い、と思えてきました。

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  ↑1年半日本を離れた後帰国する前夜の上海・南京東路。

帰国直後の風景がいつでも衝撃的なのは、離れることで客観視していた「日本」が一気に目の前に迫ってくるからで、日本の中でずっと生活していたら当たり前の光景や空気がいちいち強烈な印象を与えます。

電車の中の無言の人々、無言で閉まる自動改札機、人々の無表情さ、綺麗過ぎる建物や道路や駅構内、排気ガスの見えない車、ふわふわのカーペットのような感触のアスファルトの道路、などなどが迫って来て、恐ろしくなりました。

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  ↑1年半ぶりの帰国直後の大阪・淀屋橋。1996年10月。

1994年4月~7月の最初のインド・ネパールから帰った時は、成田から西荻窪のアパートまで帰る途中で気分が悪くなったことを覚えています。

この体験を人に話しても、単なる外国との比較の問題と思われて終わりで、帰国直後の違和感を上手く説明できないのですが、

他の国・地域にない日本特有の「特徴」にしばらく接していなかったために起こる「特徴」の暴風雨、みたいなもの、とでも言えば良いのでしょうか。

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  ↑帰国前日のインド・ボンベイ。1994年7月。

一番感じたのは人と人との距離感で、欧米ともアジアとも大きく異なる、日本独自のものがあるように思います。

見知らぬ人との接し方、シャットアウトのしかたが違う、とでも言いましょうか。

欧米にもアジアにも「物乞い」が居て、旅行者などは話し掛けられやすいのですが、日本には「ホームレス」は居ますが、物乞いが居ません。このことと人と人との距離感は、大きく関係しているように思えます。

日本にも昔は物乞いが居たようですが。

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