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【6/18㈯スワローズVSカープ】緊急参戦!巨人ファンの父神宮球場に現る[後編]

プロ野球セ・パ交流戦明け、スワローズの最初の対戦相手は広島カープ。ホーム神宮球場での三連戦だ。
交流戦首位のスワローズと最下位のカープ、まるで仕組まれたかのような組み合わせとなったが、日程というのは開幕前に決まっているので、これは仕込みでもなんでもなくただの偶然だ。

勢いあるスワローズが優勢というのが大方の見方だろうが、事故というのは"起こした直後が一番安全で起きにくい"というのはよく聞く話。
12球団で最も苦しい思いをしたカープのチーム状況は落ちるより上がるしかなく、月曜日から木曜日にかけて改善に向けてチームとして動いたことだろう。
好調スワローズが相手であるのをネガティブに捉えるより、「これを叩けば一気に乗れる!」という気持ちで当たってくるのでは?と僕は思っていた。
大瀬良・森下・久里という長いイニングを投げられる3投手との対戦が予想できたし、森下投手に関しては"神宮無敗"ときたもんだ。
油断などあろうはずがない。

思いはいつも通り。2つ勝ってほしい。
そして、できることなら、自分が現地観戦する金曜日と土曜日に勝ってくれたらより嬉しい…。


投打で輝くサイスニード

17日金曜日、スワローズ先発はサイスニード投手。チーム内2位の4勝、先発10試合でクオリティースタート5試合というピッチャーだ。
直近の試合では、6月7日バファローズ戦で4.2回6失点と打ち込まれていたが、早々に崩れることは少なく試合を作ってくれる頼れる存在だ。
投球回が少ないので個人成績のページに名前は出ないが、勝率.800という数字を知ったときは驚いた…。

今のチームの打力があれば"SQS"をクリアすればなんとかなるのだろう。

SQSというのはスワローズ投手陣暗黒期に、スワローズファンでYouTuberのある方が考案した指標だ。
スワローズ・クオリティースタートといい、先発投手が5回3失点以内をクリアすることを意味する。
「とりあえず、これくらいやってくれれば…」という考えではあるが、甘やかしでも諦めでもなく、簡単ではないがクリアできればいい試合ができるという絶妙なラインの独自の見方、それがSQSだった。
"エース不在"・"投手陣崩壊"と揶揄されない他の球団にはもちろん適用されなかったが、少し目線を下げると優しくなれるので、これを取り入れてからはちょっとだけ余裕を持って観戦できるようになった気がする。

とはいえそれも昔の話。現在のスワローズにも適用されない。
金曜日のサイスニード投手は「最後まで行くか!?」と思わせるほどの快投だった。

打線もチーム最大の見せ場であるホームランは披露できなかったものの、塩見×2・山田・サイスニード・オスナ・長岡選手のタイムリーヒット6本で7得点をあげた。

ヤ 7―2 広
勝利投手 サイスニード 4勝1敗0S
セーブ マクガフ 0勝0敗21S
(ジャイアンツ大勢投手に並んだ!)

9回に登板した石山投手がワンアウトも取れず交代となった。
「心配してない」と言ったら嘘になるが、今まで、どんな場面でもいつも変わらず強く腕を振ってきた姿を見てきたので、そんな真摯な石山投手を信じている。

出番なしと思われたマクガフ投手が登場となり、場内は沸いたのだが、試合後のアナウンスでセーブがついたと知り「??」となった。
6点差だったとはいえ、無死満塁での登板だったからか?
「セーブシチュエーションは3点差以内」それしか頭になかったもので…。

それと、この日サイスニード投手は3打数2安打1打点と打者としても活躍したのだが、「この人のコールってどうやるの?」と応援しながら思っていた。もちろん、声は出さず心の中で…ですが。
「サイス?」「サイスニ?」
分からなかった。

いろいろ、勉強不足だな…。


「打ったの誰でしたっけ?」という忙しい試合

続いて6月18日土曜日の試合。対カープ8回戦。
スワローズ先発はスアレス投手。
元・タイガースのセーブ王のお兄ちゃんではなく、今シーズンから加入した新しいスアレス投手だ。
前スアレス投手のイメージが強いもので、勝手にゴツめの風貌を想像していたのだが、高身長のサウスポー、なかなのイケメンだ。
前スアレス投手は山田選手が「めっちゃ優しい」と言っていたが、見た目爽やかなニュースアレスさんはどんな人なのだろう?

ここまで先発3試合でまだ勝利はなく、最長5回と凄く良いわけではないが、敗戦投手にもなっておらず悪いわけでもない。まだまだ未知数だ。

カープ先発はこちらも爽やかイケメン森下投手だ。"神宮無敗"という異名はスワローズファンからしたら可愛げもなければ爽やかさのかけらもない。鬼のようだ。
大先輩であるメジャーリーガー秋山翔吾選手に、面識もないのに「ウナギイヌさん」とぶっ込む度胸も持っている。
日本代表で、オリンピックで活躍する選手とはそういうものなのだろう。

前日の試合は両チームホームランなしだったが、この日は合わせて3本飛び出した。
カープ會澤選手の一発は今シーズン初。

お隣のこちらも一人で観戦されていた男性と「よく"初"打たれますよね」と話していた。
神宮球場で打たれた今シーズン初本塁打は、印象深いものはファイターズの松本選手とマリーンズの安田選手の2本。
特に、安田選手はその日2号もかっとばし、僕は現地でそれを見ていたのでよく覚えている。
スワローズは交流戦で4敗したが、神宮での敗戦は2つ。
その2敗の内の1つを現地観戦していたから、己の"引きの強さ"というものを痛感した。

すごい試合だった。
スワローズが17安打、カープが13安打で合計30安打、約4時間のお尻が痛くなる大熱戦。
日差しは強くなく暑さが控えめだったのが、見ているこっちにも救いだった。

5番ライトで先発出場した坂口選手を神宮で見るのは久し振りだったから、一本出てよかった。
山崎選手のホームランは、前回のサヨナラホームランと変わらないくらい貴重な逆転スリーランだった。
直後に山田選手の14号ソロが飛び出し二者連続弾となったことで、傘をしまっては出すという嬉しくも忙しい展開だった。

さらには7回、5得点のビッグイニング。
"スタンド揺るがす一振り"なるか!?背番号4を継いだルーキー丸山・超攻撃的一番打者塩見・シンデレラボーイとはもう呼べない山崎・ソフトバンク戦中継で酷評されていたキャプテン山田選手の四者連続タイムリーヒットで一挙5得点と打線が爆発した。
四十肩もどきの僕は、傘を振りすぎて肩に違和感を感じていた。
こんなに激しい試合を生で見たのはいつ以来だろう?

攻撃終了後、打点をあげた選手に拍手を贈るのだが、お隣様と「誰でしたっけ?丸山と晃大朗と、あと誰だ…」といろいろと追いつけていなかった。(笑)
もっといえば、4連タイムリーの前には正遊撃手候補筆頭長岡選手がセンターへのツーベースを打っていたので5連打だった。
代打川端選手もフォアボールを選ぶなど、とにかく激熱な7回裏だった。

ヤ 10―6 広
勝利投手 木澤尚文 4勝1敗0S

森下投手に"神宮初黒星"をつけられたことは、今後に向けて大きい。
木澤投手、先発みたいな勝ち数だな。


夫婦で野球観戦

土曜日の試合、僕はいつものようにスワローズ側ライト指定Bで、もちろん一人ぼっちで観戦していたのだが、紆余曲折あり両親も神宮球場に来ていてバックネット裏の良い席に二人はいた。
7回の攻防終了後、混雑を回避するため、そして散歩待ちをしている実家の愛犬のため早めに球場をあとにしたらしい。

電話で母に感想を聞くと、好きな山田選手のホームランと内山選手のヒットが見られたと嬉しそうだった。
内山選手は代打での登場だったが、見事な1打席を見せてくれた。
山田選手が好きなのは分かるが、母が「壮真、壮真」と言っているのを聞くと、偉そうに「見る目があるな」と思ってしまう。
また、村上選手の"1日3盗塁"には場内がザワついたのだが、母はこれにも大感動していた。「よく見てんな」と更に思った。(笑)

この日ジャイアンツはサヨナラ負けを喫していたので、ジャイアンツファンである父は楽しめていたか恐る恐る母に訊いてみると、父は自ら電話に出てきて「今日はありがとうな」と言った。
さらに「ドームは生ビール800円だけど、神宮は750円なんだな。種類あるけど値段同じなら元が高いエビスが得だから、エビス3杯飲んだよ。」と話してくれた。
僕がケチなのはこの人から継いでいるのだ…。
そして「いい試合だった。楽しかった」と最後に言い、母と電話を代わった。

両親にペアチケットを渡すことになったのはたまたまで、父の日やそれにまつわるイベントも全く意識はしていなかった。
とはいえ、結果的に父が喜んでくれて母も嬉しそうで、早く帰ったことで雨にも降られなかったらしく安心した。

ヒーローインタビュー・関東一本締め・「いいぞいいぞ応援団!」まで球場にいた僕はやはり雨に打たれたが、快勝後、傘を振りすぎて熱った体を冷ますには心地よい雨だった。


梅雨の晴れ間に石川先輩

昨日は快晴というわけではなかったが、今日は綺麗に晴れ渡っている。
プレイボールは13時。暑い盛りだ。
選手にも厳しいコンディションで、スタンドで見るファンの方も熱中症に気をつけてもらいたい。
昨日、つば九郎も"きょうのひとこと"で  水分補給は大事だけどアルコールばかりはダメだよ  みたいなことを書いていたので、飲み過ぎも注意。
生ビールが最高に美味しい気候だけど…。

青木選手が5番レフトでスタメンということで、また “おじさん”と“おじいさん” 二人の、今日の空のような眩しい笑顔を是非見せてほしい。

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