MacBookこわしちゃった

朝起きたら電源が付かない。セーフモードでの起動コマンド、なんとかのリセットコマンド、あらかた試したがうんともすんとも言わない。

とある授業のレポートを、ゆうがたクインテットをテーマにして書いた。こんなテーマの、しかも内容のうっすいレポで単位が出たら出たでそれでええんかとなるけど、なんやかんや出そうな気もしてる。

ご存知ゆうがたクインテット。約10年前に教育テレビでやってた音楽系教育番組。改めて考えるとあの年代(幼少期)にあれだけ本格的な音楽に触れる機会があったのは幸せなことだったなと思う。私もこの世代の子どものご多分に漏れず、小さい頃しっかりクインテットを通りそして成長とともに離れ、しばらくしてからクインテットの放送終了と後釜の番組であるフックブックローの存在を知り、その絶妙にクインテットの雰囲気を漂わせながらも明らかな似て非なるものである感に強烈な戸惑いを覚えるなどしてきた。

レポが先述したような内容だったこともあり、久々にクインテットのCD音源を聴きながら作業をしていた。番組オリジナルの曲があったり、童謡があったり、たまにラジオドラマがあったり。そんな懐かしい内容だった。

「クラリネットこわしちゃった」はそのCDに収録されており、作業中にパソコンから流れてきた懐かしい曲の1つである。原曲はフランスの童謡。日本語詞をつけたのは石井好子さんという方。

ぼくのだいすきなクラリネット
パパからもらったクラリネット
とってもだいじにしてたのに
こわれてでないおとがある
どうしよう どうしよう

オ パキャラマド パキャラマド
パオパオパンパンパン
オ パキャラマド パキャラマド
パオパオパ

ドとレとミのおとがでない
ドとレとミのおとがでない
とってもだいじにしてたのに
こわれてでないおとがある
どうしよう どうしよう

オ パキャラマド パキャラマド
パオパオパンパンパン
オ パキャラマド パキャラマド
パオパオパ

曲を聴き歌詞を読むことで懐かしさを強く感じるとともに、当時も抱いていたであろう疑問が頭に浮かんだ。「オ パキャラマド」ってなんだよ。

ネットの海を少しだけ漁って得た情報なので不確かではあるがこの「オ パキャラマド」という歌詞、何もクラリネットを壊してパパに怒られるのが怖い子どもが錯乱してしまった様子というわけではないらしい。仏語で「Au pas, camarade」…訳は「一歩一歩だ、友よ。(意訳)」

普通に考えると意味が通らないが、ある仮定をすると話が繋がる。この歌に出てくるクラリネットは壊れていない

クラリネットは世の中に多々ある、音を出すまでが大変な楽器の一つらしい。そんな楽器をパパに買ってもらった子どもがドの運指で吹いてみる。上手く鳴らない。レの運指。鳴らない。ミ。鳴らない。子どもはパパに言う。「ドとレとミのおとがでない。クラリネットこわれちゃった!」

パパは「壊れてるわけじゃない、練習すれば音は出るさ。オ パキャラマド、一歩一歩だ。」と我が子を励ます。そして「パオパオパンパンパン」とリズムの取り方を教える…

もちろんこれはあくまで解釈の一つ。しかもネットの海に転がっていた解釈。しかし、素敵な解釈だなと思う。怒られるのが怖くて錯乱してるなんて話より、クラリネットを練習する我が子を励ます父親、って解釈の方がいいに決まってる。

ちなみに。これは完全に余談だがこのクラリネットこわしちゃったという曲、原曲の歌詞はクラリネットのお話ではなく全く違う内容(クラリネット壊れる歌詞バージョンも仏語に存在するらしい)。そしてその内容は「玉ねぎマジ美味い!最高!!(とてつもなく雑な意訳)」って感じだとか。こっちの内容でこの曲が日本に広まった世界線も少しだけ見てみたい気がしてしまう。

さて。

クラリネットこわしちゃったをながしてたMacBookこわしちゃった。


これを言いたいがためだけにこの文章を書いたと言っても過言ではない。

クラリネットこわしちゃったに出てくるクラリネットは本当は壊れていなかったのかもしれない。そういう解釈が存在し、私もその肩を持つ。しかし私のMacBookは実際に壊れ、Appleのお兄さんが今頃修理してくれている。

オンライン授業という環境下でMacBookを1,2週間修理で失う(ついでに部品交換の金も飛ぶ)という事態は決して好ましくはないけれど、起きたことは仕方ない。一歩一歩行くしかない。

オ パキャラマド パキャラマド パオパオパ。

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