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【感想】今井夢子さん主催フィジカルシアターLABOに参加して

1月3日から5日にかけて、今井夢子さん(以下、ゆめちゃん)主催のフィジカルシアターLABOに参加しました。

最近、インプロでも脚本でも、自分のパフォーマンスのエネルギーということを考えていて、何かヒントがもらえるのではないか、という期待を持っての参加でした。

結果、大満足。ゆめちゃんからたくさんシェアしていただき、気づきの多い年明けになりましたので、以下、自分の備忘も兼ねたため長いですが、感想です。

クセを知り慈しみつつ、他のアプローチも模索する3日間

3日間を通じ、
- 一人でいる時のクセ、共演者との関わりのクセ、観客との関わりのクセを知り、
- 違うアプローチも試してみる(いつもと違っても大丈夫なことを知る)
という趣向が、まさにLABOという感じで楽しかったです。

特に2日目に、
- ムーブメントを徐々に小さくしていくことにより、微細な身体的動きで心を大きく動かす方法を試したこと、
- その上でペアワークで、身体的動きが微細でも相手と繋がれると知ったこと
は大きな収穫でした。

また3日目には、何もしようとしないありのままの姿で観客と繋がる体験もし、陥りがちな「何かしなくては」のクセから少し自由になれた気がします。

ところで、ワークの中では、クセを否定するのでなく、「他の可能性もあるかもしれない」というオルタナティブの提示のアプローチをとってくれたことが、ありがたかったです。

今回気づいた色々なクセたち。パフォーマンス時には別の選択もできたら良いけれども、日常生活においては私のことを守ってくれているので、可愛がってあげようと思いました。

私のありようを身体を通じて世界に提示し、世界を身体を通じて私に取り入れる

今回改めて実感したことは、共演者や観客から見えているものは私の身体なので、(台詞の発声を含め)結局は身体を通じて繋がることとなる、という当たり前の事実でした。

備忘を兼ねて、LABOで行ったワークの一部を記載します。
- 足裏を通じて地面に体重を落とす感覚で立つこと、
- 自身の身体に触れて観察すること(身体はどのように触れて欲しいか)、
- 身体の中心から広がったり縮まったりすること、
- 身体から光を発するイメージを持って立つこと、
- 様々な部位の可動域を知りその欲求に従って動くこと、
- 膝から腰、胸、頭に伝わる波の動きをし、その大きさを変えてみること、
- 水(水流)になること、
- 普段とは違う動き方をすること

これらの身体的アプローチについては、すぐに変化が実感できたものから、完全には掴み切れないもの、もしくは単純にその動きができなかったものまで様々でした。

ただ、これらを日々繰り返していくことで、
- 自分の心の動きがよりダイレクトに身体に発現するようになるのではないか、
- 自分の身体の動きがより心情に変化をもたらすのではないか、
ということを感じました。上記のうち一つを決めて毎朝繰り返してみて、例えば3日めとか5日めとかに感じ方にどのような変化があるか、調べてみたいと思いました。

今回のLABOでは、無意識のdoに意識的になる(doをやめてみる選択もある)、beである、ということが繰り返し言われました。

これは私なりの解釈ですが、ゆめちゃんの演劇は「私のありようを身体を通じて世界(=空間、共演者、観客etc)に提示し、世界を身体を通じて私に取り入れる」ことなのかもしれないと思いました。

そのために動きを探求し、身体を豊かにすることで、身体と心(≒be)の距離を限りなく近くすることが必要であり、阻害要因となりうるクセ(≒do)に意識的であることが必要だというアプローチなのかもしれないなと。(「もっと感情を出して!」=doして、という演出手法とは対を為すな、とも思いました。)

自分の中でエネルギーの高いお芝居って、感情を爆発させたり、大きい声を出したり、そういう外形的な部分(自家発電的なエネルギー)に目がいっていましたが、それは思い込みだったと感じます。

今は、世界(のエネルギー)から影響を受け続けて心が動き続けていること、その動きが、余計な作為を加えずそのまま世界に伝わること、そういうことなのかもしれないと思います。

今回習得したワークを意識的に取り入れていきたいし、また今回のような探求の場にも参加したいと思っています。

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