見出し画像

プロダクトツアーの効果とは?

こんにちは。株式会社ヤプリでプロダクトマネージャーをしています、横山(@snpi_pdm)と申します。
今回はヤプリAdventCalendarに記事を投稿させていただくことになったので「プロダクトツアー」についての気づきを書かせていただきます。

プロダクトツアーとは

プロダクトツアーとはサービスの初回ログイン時にサービスの機能や操作方法について教えてくれるガイドのことです。
そう、きっと多くの人が飛ばしてしまうアレです・・・!
私自身もこんなことを書きながらも普段新しいサービスを使うときは「あぁ煩わしい・・・!」とだいたい飛ばしてしまいます。
そんな飛ばされがちなプロダクトツアーですが、プロダクトマネージャーを務めるプロダクトには搭載しており、作り手になったからこそわかる効果について今回は考えたいと思います。

プロダクトツアーはどの程度見られるのか?

プロダクトにはグローバルナビゲーションに沿って機能を説明するプロダクトツアーを設けています。丁寧に読み込むと35秒ほどかかるツアーになっていますが、ユーザーの平均視聴時間は30秒となっていました。

プロダクトツアーの平均視聴時間

想像していた以上に見られているというのが感想ですがもう少しデータを詳し見て視聴時間の分布を確認してみます。

視聴時間の割合

割合を確認すると10秒未満(ほぼ見ない)のユーザーが25%近く、20秒未満を含めると60%に近いユーザーがプロダクトツアーを飛ばしていることがわかります。
反対に60秒近く見ているユーザーも10%近くいて、平均視聴時間で取ると視聴時間が長いユーザーに引っ張られてしまうことになります。
また視聴時間が想定の倍近くかかっていることもプロダクトとして健全な状態なのかは疑わなければいけません。

プロダクトツアーの効果

次は実際にプロダクトツアーを見ることでその後の体験が変わるのかを考えてみたいと思います。

プロダクトツアーの視聴時間とその後の利用時間の関係

上の図はプロダクトツアーの視聴時間とその後の操作時間の関係です。利用時間とは担当しているプロダクトは無料期間を一定期間提供しているためその期間内でプロダクトを利用してくれた時間になります。
この関係を見るとプロダクトツアーを長くみてくれたユーザーほどその後の利用時間も長くなることがわかります。
(ただし元々、利用の意欲が高い背景もあると思うのでその点は今後さらに検証したいです。)
また面白い点としては視聴時間が短かったユーザーの利用時間が最も短くはならない点です。視聴時間は短いユーザーの中には早くプロダクトを使いたいのでツアーを飛ばした方やリテラシーが高いので説明が必要なかった方も含まれているのではないかと思います。その結果が上記のような形で表れています。

プロダクトツアーを作成するうえで気をつけること

ここまでプロダクトツアーの効果について触れさせていただきましたが、ここからはプロダクトツアーを作成しているなかで気をつけないといけないと感じたことについて2つ触れていきます。

  1. プロダクトツアーは見返せるようにする

  2. 通しで見る習慣を大切にする

プロダクトツアーは見返せるようにする

1つ目はプロダクトツアーは見返せるようにするということです。
プロダクトの説明が本当に必要になるタイミングはいつでしょう?それはユーザーが操作がわからなくなった時です。その時にユーザーははじめて説明の必要性に気づきます。しかし、初回しかプロダクトツアーを見ることができないとそのまま離脱してしまうので、見返せるように導線を準備しておくことが大切だと考えています。
そう捉えると初回のプロダクトツアーは「なんかそういう説明があったような気がするな」とユーザーの頭の片隅に印象付けるだけでも十分に効果があると考えることができます。

通しで見る習慣を大切にする

プロダクトツアーは自動的には初回しか流れないものなので、開発してる側も日常的に見る機会は多くはありません。
なにかプロダクトツアーに手を入れても、日々見る機会が少ないので違和感に気づきづらくなってしまうことが起こりがちです。
実際に全体を通して見ると少しイマイチだと思うこともしばしばありました。
定期的に見直し、改善するときも点で見るのではなくプロダクトツアー全体の流れを見て線で改善していくことが大切だと感じました。

最後に

ユーザーのオンボーディングに重要なプロダクトツアーですが、実際に自分で作成してデータを見ることでよりリアルな経験を得ることができました。プロダクトの体験をより良いものにできるようにまた来年も精進していきます。
ヤプリAdventCalendarはまだまだ続きますのでどうぞ明日以降もお楽しみください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?