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数え年、の話。

トゥシヌユルー(年の夜、大晦日)ですね、旧暦の。
そしてもうすぐ旧正月でもあります。
というわけで、正月にまつわる事を何か書こうと思ったら「数え年」について思い浮かびました。

数え年とは

数え年というのは、産まれた時に1歳・その後は正月の度に年齢を重ねて行くと言う数え方です。
2000年4月1日生まれの方を例にすると、2001年1月1日には満年齢だと0歳ですが、数え年だと2歳になります。
4月1日に満年齢で1歳、数え年で2歳。そして、2020年1月24日だと満年齢で19歳、数え年で21歳ですね。

神社に行くと「今年厄年なのは平成◯◯年生まれ」などと書いてある看板があると思いますが、あれも数え年で計算しているようです。

沖縄と数え年

沖縄の場合、数え年で行われる行事があります。その代表的なものが「十三祝い」と「カジマヤー」です。

十三祝いは文字通り数え13歳のお祝いなのですが、私の頃は小学校で行われていました(今はやっているかどうかわかりませんが)。小学5年生の3学期、年明けです。
沖縄では「トゥシビー」という干支を一周した時のお祝いが毎回あるのですが、昔は女性が早く結婚するため実家で祝える唯一のトゥシビーが十三祝いなので、盛大に行なったという背景があります。
でも日本の学校は4月で学年が分けられているので、早生まれの子達は1年早く祝われる事になるんですよね。下の学年の子と一緒にやるわけにも行きませんし。

そのトゥシビーの最後になる(大抵の人は)のが、カジマヤーです。数え97歳のお祝いで、お元気な方の場合オープンカーに乗ってパレードを行なったりするようです。
カジマヤーとは「風車」の事です。子供に戻るという意味があって、ご本人に持たせたり部屋や車に飾ったりします。
私が聞いた事のある伝説は、死神からのお迎えを断り続けていたお年寄りが「じゃあ100になったら今度こそ連れて行くからな」と宣告され、97歳になった時、赤ん坊に戻ったと勘違いさせるために風車を持ってお祝いをしたという話です。
他にも生前葬ではないかという説もあるらしいのですが、前者の方が夢があるような気がします。
童歌で『花ぬ風車(カジマヤー)』という歌もあり、小学校時代の学芸会で踊った記憶があります。

数え年は復帰前くらいまで旧暦と共に普通に使われていたそうです。
私は那覇空港の航空会社カウンターで、航空券を購入しようとしたらしいおばあ様(おば様?)が年齢を訊ねられ「数えで80〜」と答えていたのを聞いた事があります。ちなみに航空券に記載されるのは満年齢です。

韓国と数え年

一方、韓国では普通に数え年を使っているようです。
私はフィギュアスケートの情報を得るために韓国メディアの日本語訳記事を読んだりするのですが、「16歳の新星……あれ、この子まだシニア上がってないよね?……中学生、ああ満14歳か」と思う事が良くあります。
新聞などでも使われていると言う事は、やはり普段から人々が使用しているからだと思います。恐らく沖縄のように数え年で行われるお祝いなどもあるのでしょう。

東方神起の2人が兵役に行った時、韓国の兵役の対象年齢が数え31歳までと知り驚いた記憶があります。つまり満年齢だと30歳までに行かなければいけないのですね。トンペン(東方神起ファン)にとってあの2年間は長かったなあ……。

旧正月を目の前にして

日本では旧正月の習慣が一般的ではない事もあり、中国の春節(旧正月)休みによる新型コロナウイルスの持ち込み警戒の方で大騒ぎしているようですが、本来はお祝いだったり歳を重ねる日であるわけです。沖縄でも地域によっては旧正月お休みになります。
旧正月が良き日になりますように。

Bluetoothキーボードを繋いで書いたため、やはり長くなりました。キーボードだとかなり筆(?)が進み過ぎるようです。こんな感じですが旧暦の新しい年もよろしくお願いします。


※画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りいたしました。ありがとうございました。

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