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あの世にもお正月がある、の話。

今日は旧暦の1月16日、沖縄ではあの世の正月と言われる「十六日(じゅうるくにちー)」です。
母が「この世のお正月と一緒にしてくれれば良いのにねー」と言っていましたが、そもそも旧暦で行う上にあの世にはあの世の暦がありそうな気がします。

十六日とは

十六日は主にシーミー(清明祭)をやらない離島で行われるようで、お墓参りをして重箱料理をお供えしたりします。その辺りは少しシーミーと似ていますね。
沖縄島でも離島出身者が多い場所は、お墓が賑やかになります。

私の出身地は沖縄島なのですが、母によると生前に父方の祖母が「うちは新十六日(みーじゅうるくにちー)だけやるよー」と言っていたとか。
亡くなってから初めての十六日、と言う事ですね。
祖母の時は父が嫌がってやらなかったんです。今回は昨年亡くなった父のために行うのですが、本人は母親のためにやるのを拒否したんだしやらなくても良いんじゃない?と思うのは私だけなのか。

ウヤファーフジのために

沖縄では様々な年中行事がありますが、その大半は「ウヤファーフジ(御先祖様)」のためのものなのです。
十六日もシーミーも、ウヤファーフジと共に祝う行事。私達のためにと言うよりは、ウヤファーフジのためにあります。

恐らく中国の道教などの影響だと思いますが、沖縄では亡くなった人々があの世でもこの世と同じように生活をしていると言う考え方があります。
旧盆でウチカビ(あの世のお金と言われる紙)を燃やすのも、仕送りのようなものです。そう言えば中国などでも、死者の供養にお金(もちろん本物ではありませんが)などを燃やしたりしますね。

ウヤファーフジがあの世でどんな日々を送っているかはわかりませんが、お正月は一緒にお祝いしたいと言うウチナーンチュの想いが十六日には込められているのではないかと思います。


※画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りいたしました。ありがとうございました。

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