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SAGA_RRの選曲解説と見解

何気にこれが初投稿です。Usuiです。

2023/05/13、福岡にて開催されたダンスバトルイベント「SAGA RR」
こちらのバトルにおいての選曲について解説と個人的な考えを記載しますので
興味があればどうぞ。

SAGAとは?

若干2回目で九州最大規模を誇る、APOPダンスバトルイベントです。
今回のコンテンツはアニソンとボカロを併用したバトルシステムで
 予選からボカロorアニソンを選択
 BEST8からボカロorアニソン
 準決勝からボカロandアニソンで踊る
といったアニソン・ボカロのハイブリッドなところが特徴的です。

更に「リベンジ制度」というオプションがあって、
ルールが複雑なのでざっくり言うと
 前大会の成績良かった人を指名して対面予選
 結果、自分が指名した人より予選の結果がよかったら賞金1500円貰える
的なやつです。

また、観戦勢且つカメラマンの浮遊さんという方が主催者です。
動画マンがAPOPの主催するのは歴史上初だと思います。

前書き

これからしがないバトルDJが選曲に関して考えている事を書いていきます。
私の中の曖昧に考えていた箇所を言語化し、より成熟させる目的や
「へぇ〜この人バトルの選曲こんなこと考えてたんだ〜」
という、バトラーが興味のありそうな
バトルDJの裏側について公開しようと思います。

しかし、ある程度言葉は選んでいますが
書き方や文章から不快に捉えられる可能性がありますので
見たくない方はここで閉じてTwitterの世界に戻りましょう。
特に問題ない方は、是非私の頭の中をご覧下さい。

同業者の方へ
決して私の述べた考えが正解ではなく
一つの考えに過ぎませんから、参考程度にご覧ください。


予選 アニソンSide

早速アニソンSideの話をしていきます。

どのバトルもそうなんですが、基本予選は踊りやすい選曲を心がけています。
初っ端緊張しまくっている状態で、BPM200とかきたら嫌ですもんね。

その前提があるのでまずは
・組み合わせ毎にお互いのジャンルを見て一旦選曲

その後全体の選曲を見たときに
・アニメ放送の時期が平坦化されているか
 ・過去のバトルで激しく使い回されていない

  (第1回目のSAGA_Rや、直近で行われたA-FORCE)
・アーティストが被っていないか
をチェックしたうえで「この曲や!」と直感と論理で決めています。

それではバトル毎に見ていきましょう。
※バトラー個人名に関しては伏せさせて頂きます。
代わりにジャンルを記載します。

アニソン第1試合 アイデン貞貞メルトダウン (feat. P丸様。)
POP vs TUT

「鬼BPMはかけません!」といいつついきなりBPM155。

ここに関しては、イベント1発目のバトルになるので
流れ的に【踊りやすさ】よりも【曲の強さ】を重視したいんですよ。
となると、前期で知名度あって勢いのある曲をチョイスしました。

他にもチェンソーマン『KICK BUCK』の方が恐らく知名度は上ですが、
「さすがに踊ると死ぬよな~」とも思って避けました。
でもジャンルがポップVSタットだからワンチャンよかったのかもと思っています。

アニソン第2試合 シュビドゥビ☆スイーツタイム
HOUSE VS POP

1曲目の明るい流れは引き継ぎたい、ここからはジャンルにコミットしたい
という思いでこの曲です。

割とバトルでは擦られている曲ですが、キックは強いのでポッパーは問題なし
ハウスは曲全体として変則的なビートが多いと嫌われる傾向にあるので、癖のない4つ打ちを・・・といったところですね。

アニソン第3試合 FEELING AROUND
Poppin VS 自己満

自己満はFreeと仮定して、Popperに寄せすぎないところ
且つ全体見た時のリリース時期のバランスからこの曲に選曲しました。

でも「ラーメン」である意味はないよなぁ...とは思っているので、個人的に減点です。

アニソン第4試合 GO! GO! MANIAC
TUT vs ダンス

現場の盛り上がりとして薄々感じてたんですけど
「ここまで知らない曲しかかかってない・・・」
というのがほんの少しだけ感じたので
ここで一発強い曲かけたろ!
という気持ちで『けいおん!』です。

このあとのぼっち・ざ・ろっく!チャンスを逃したとしても
今回のバンドアニメとして、「何とかこの曲でお納めください・・・」
とお許しを貰う為でもあります。
ダンス的にはやや難しめですが、音の数的には遊べる曲なので
全然ポイント稼げる曲ですよね。

アニソン第5試合 SPLASH FREE
LOCK vs BREAK

ここで雰囲気をスイッチさせます。
ロッカーでもブレイカーでもアプローチしやすいのでやり易さはあるかと。
また、今大会アニソンの中で唯一の女性向け楽曲です。

余談ですが、私は以前この曲がバトルでかかったことがあって
いい感じにスベった事があります。
ムーブが七瀬 遙くらいかっこよかったら、予選を上がれる曲として認知しています。

アニソン第6試合 WILD CHALLENGER
BREAK,TUT vs BREAK

5試合目がおしゃれな分、ここはバイブスある曲をかけてギャップを出しました。
そもそもこの予選の中で、2000年代の曲を1曲はかけたいと思ったので、このマッチアップに選択。
踊りやすい!とは思いませんが、APOP的にハメ所もあってポイント稼げるおいしい曲です。

個人的にBBOY対決『WILD CHALLENGER』は盛り上がるんですよね。思いません?

アニソン第7試合 残機
HIPHOP VS Lock

アニソン唯一のリベンジ対決。
そもそも前述した『リベンジ制度』って使わない方が予選上がりやすいんですよ。
「なんで強い人指名しないといけないんですか、余計比較されて負けちゃうでしょ」って鬼ダサ君の私は思います。
それでもリベンジ指名するのはある種リスペクトあることだと思い
責めて偏った天秤を曲選で同じ高さに出来るのならと思い、ここはLockだけを考えて選曲しました。

危うく
「リベンジ...リベンジ...そうだ!」
『政宗くんのリベンジ』だ!『ワガママMIRROR HEART』だ!
という気持ちはあったのですが、大スベリする未来が見てきたので自粛。
※『政宗くんのリベンジR』は2023年7月より放送開始予定です。

他にも男女対決で『ラブ・ドラマティック feat. 伊原六花』も考えたのですが、
決めたのは『残機』でした。この曲が今大会唯一のチェンソーマン曲です。

決め手は、当イベントに関わっているロッカーで
この曲で踊ってみたを投稿している方がいたからです。

MCのねねさんです。
SAGAならではの選曲って大事なので、こういう因果はバトルにおいても大事にしたいと思っています。

アニソン第8試合 ヒトガタ
POP vs BREAK

前試合がどちらかというとしっとりだったので、キックの強い曲を選択。
割と火力のある曲を使いたかった気持ちが大きいです。
その上で両ジャンル対応可能で、熱量ある試合がメイク出来たらと。
あわよくば「人形じゃない」ハメとか
大きな盛り上がりを一方的に期待してました。

アニソン第9試合 Glory Days
BREAK vs POP

二人とも大柄なので、速い曲でバタバタな感じよりも
このくらいゆっくりでドラマチックな曲のほうがベストパフォーマンス出せそうな気がするので選曲。
あくまで私の話ですが、体重増えると速い曲嫌になってくるんですよね...。体重関係ないですか、そうですか...。

アニソン第10試合 染み
BREAK vs HOUSE,FREE

お2人ともダンスがお洒落な印象あるので、
アニソン色の薄いかっこいい曲を選択。
音楽感じながら踊って貰えるといいなぁ...
という願いもひっそりと込めてます。
立ちダンサージャッジの二人が体動かしていたので、立ちダンサー向きか?という学びを得ました。いい曲ですよね。

アニソン第11試合 カーストルーム
POP vs BREAK,POP

ここでTHE・2010年代アニソンという曲を持っていきました。
速い曲が全体的に少ないのでここで調整しました。
とはいえ、互いのジャンルに適応できる且つアンセム度も高いので差し支えることはないだろうと。
(もしもしんどかったら後でこそっと教えて下さい。。。)

アニソン第12試合 新時代
BREAK vs HOUSE

アニソン最終試合。踊りやすさ関係なく会場の盛り上がり優先してシンプルに強い曲を持っていきました。
この曲自体がバトルで掛ける曲として賞味期限ギリギリなので、ここしか使えないなって思い選曲。
尾田栄一郎→九州出身→SAGA ですもんね!

予選 ボカロSide

基本的に選曲軸はアニソンSideと同じです。
特に気にしたのは3点あって
1点目は、曲選が古い曲寄りにし過ぎないことでした。
ニコニコ動画がブイブイ言わせていた所謂ボカロ全盛期の曲が認知度高いので、どうしてもそこに寄りがちになってしまいます。
(そもそも新旧関係なく僕が持っている曲もその辺りなので...)
なので新しい曲も入れていきながら、アニソンSide同様のバランスを保ちながら選曲しました。

2点目は同じボカロPの選曲を極力避ける事でした。
そもそもボカロって膨大にあるようでバトルにかける曲としては少ないんですよ。CD・配信等の音源化された物やイベントの即売会、直販などの中からピックアップなので
かけたい曲がかけれない事は往々にしてあります。
もしくは有名ボカロPのみの認知度が高く、曲選として偏ってしまう事もあります。
ってなると「似たような曲ばっかり...」ってなるのでそこを別ける事を意識しました。
(延長線とBEST4,決勝を除き)
特にアニソンは基本
アーティスト≠作曲編曲者 ですが
ボカロはほぼ確で
ボカロP=作曲編曲者 なので
曲が似ちゃうリスクはアニソンより高い
なので気にするべき、という考えを持っています。

3点目はやはり踊りやすい曲をかける事です。
偏見ですけどアニソンよりもボカロの方が全体的にBPM高いと思ってます。特に有名どころになると。
なので時にはそこを犠牲にしてでも、ダンスの観点から踊りやすい曲を進んで選曲しています。予選くらいは踊りやすい曲で踊りたいですもんね。

ボカロ第1試合 KING
LOCK vs POP

1曲目として1番盛り上がり
尚且つ意味として繋がるかなっていうところを考えたときに
前回の決勝曲がKanaria『QUEEN』で、『QUEEN』からの『KING』という繋ぎで1曲目にしました。

実際ジャッジに1人『QUEEN』で優勝取った人間がいるんで、その前で『KING』を見せるのも意味として面白いと。
ただ、決勝曲にしちゃうと「またKanariaか」という声が聞こえそうなのでそこは避けました。

あとは、ダンスとして音の取りやすさや踊りやすさとかは考えなかったとはいえ、2人ともLOCKとPOPで、のびのび問題なく対応できて流石だなって動画見て思いました。

ボカロ第2試合 エイリアンエイリアン
LOCK vs BREAK,POP

ここはどちらかというと踊りやすさを重視しました。
アンセム度的に問題ないかなっていうところと、
ロックは全然無理のない範囲かなっていうところ
加えて、POPとしてもBreakとしてもアプローチできる曲ですね。
他にもいるんですが、2つジャンル書いてるとその中で
最大公約数的なところを考えなきゃいけないので
その点は難易度が上がっちゃうとこだと思います。
とはいえ、私の技量が追い付いていないので
その点は私がカバーできればいい話なので頑張ります。

ボカロ第3試合 ドラゴンライジング
BREAK vs HIPHOP

この試合はめちゃくちゃ迷いました。
なるべくボカロサイド全体的に知名度を統一したい気持ちはあった中で、かなり葛藤はありました。
知名度の点は事前にニコニコ動画の方の再生ページ飛ぶと、
【VOCALOID殿堂入り】タグがついてたんで、
だったら許してくれるかなっていうところもあり
少し強引に入れたところはあります。

なぜこれを強引に入れたかっていうとやっぱり「リベンジ制度」ですね。
先述した通りリベンジ制度って使う方が明らかに不利になるんですよ。
そこは、そのジャンルの方に合わせた曲選で
何とかトントンにしたいなっていうところはあります。
やっぱり問題となるのはリベンジされた方で、
正直もらい事故みたいなところはあると思うんですよ。
ところが、今回の「リベンジ」というコンセプトに焦点を当てたときに、
強い人が強い人であり続ける無双感というより、
どちらかというと、あまり力がない
今まで成績振るわなかった人達にチャンスがある選曲の方が
今回は合ってるのかなと解釈したので、
被リベンジジャーに対してはあまり考慮していません。
とはいえ、前回しっかり上がるべき上手い人が
予選を上がってるっていうのもあったんで、
別に選曲によって著しく能力が左右されない方だっていうのは、
前回の通過者12名はすごい感じていたところだったので、
そこは信頼をして、問題ないと判断しました。
今回の曲もレゲエなので、音楽的に無理ゲーでもないかなとも。

ボカロ第4試合 アウトサイダー
BREAK vs POP

ニコニコ動画のランキングでも長期間1位だったこともあり、
強い曲だと僕は思ってます。
これもリベンジ戦なんですけど、
ここはジャンルとしてのサポートというよりかは、
完全にリベンジする側が凄くかっこよく見える「勢い」にアプローチをかけました。
その点からかなり流れとして持って行きやすいかと。

実際BREAKの方は関西なので、凄い言い方悪いんですけど
「アウトサイダー」こそ空気感がマッチするんじゃないかな~
とか考えてました。

あとはこの曲キックが強くないんで、
ポッパーとしてそんなにポイント稼ぎにくいデバフの意味もあったんですけど、関係ないくらいブチかましてました。
ですので、ジャンルとしてもっとBBOYINGに寄った方が良かったのかな~
とも思ったりしました。その場合は『ロゼッタ』かな。
かなり迷ったんですが、
あまり昔っぽい曲が多すぎてもよくない気持ちもあり、
そこはアニソンのバランス感覚と揃える気持ちもあったんで
『アウトサイダー』にしました。

ボカロ第5試合 パンダヒーロー
BREAK vs HIPHOP

会場的にそろそろ王道の曲をかけないといけない空気感から『パンダヒーロー』を選曲しました。
ダンスジャンル的にいけるかっていうと難しいんですけど。APOP的に見たときの「かましやすさ」観点でチョイスしました。
とはいえ、もっとマッチした曲が他に無かったのかというところは考えちゃいますね。
こんなに早いBPMでなくてもいいのかなっていう気は何となくしてます。

ボカロ第6試合 独りんぼエンヴィー
LOCK vs POP

今まで早い曲が多かったんで、しっとりさせて頂きました。
ロックvsポップもジャンルとしてしっかりコミットさせたい気持ち含め選曲しました。
2人とも遊んでて落ち着いた感じだったんで、個人的に良い仕事したなっていう実感はしてます。
なかなかないんですよね、ボカロで知名度と兼ねて踊りやすい曲。
この曲に関しては、立ちダンサー相手にはハズレないと思ってます。

ボカロ第7試合 トリノコシティ
LOCK vs TUT

6試合目からの落ち着いた流れを引き継ぎたいと感じ選曲しました。
この組み合わせで速い曲とかにしちゃうとロック死ぬし、遅い曲だとタットってかましにくかったりするのかなっていろいろ考えたんですけど、その間を取りました。
分かりやすいキックとかは少ないけど、BPM的な意味で全然いいかなっていう感じ。なのでこれも踊りやすい良いボカロですかね。
この曲の知名度ってどうなんだろうか?っていうのはあるんすけど、40mPなんでみんな聞いてもらえると嬉しいです。

ボカロ第8試合 ジャンキーナイトタウンオーケストラ
HOUSE,FREE vs LOCK

先程の2曲がゆったりとしてたんで、ここで起爆させたいという気持ちが会場の流れ的に感じてました。
ジャンルがハウスとロックで考えた時に、クセがあるかないかって言われたらあるかもしんないんすけど、
ダンス的にもAPOP的にも半々の美味しさを持つ曲であると思います。
あとすりぃ。さん沢山いい曲あるんで、どれを選ぶかかなり悩みましたが、今回はこの曲を選択しました。

ボカロ第9試合 マーシャルマキシマイザー
POP vs TUT

ここまで落ち着いた曲、BPMを抑えた曲が続いていたので、
ここで「The・VOCALOID」という曲を入れたい思いがあり、
まさに入れるタイミングがここでした。
(本当はこれVOCALOIDじゃなくてCeVIOですけど・・・)

2人のジャンルがポップとタットなので、割と早いビートでも対応できるし、知名度も問題ない。
反省として、あと1組こういう曲を増やしてもいい気はします。
結局何を優先するかになるんですよね、踊りやすさか認知度か。

ボカロ第10試合 ECHO
TUT,BREAK vs POP

ボカロの中でも異色な曲なのでどうしようか迷ってたんですが、
ポップは間違いなくキックの強さで問題ないだろうと判断して、タットに関しても音楽的な展開や表現の幅がある曲なので、やり辛いことはないのかなと。
BREAKはどうなんでしょう、断然踊りにくい!ということはなくとも
音にハマるフリーズは期待できないかもですね。

本当は、マーシャルマキシマイザーから繋がった形で速い曲にしたかったのですが
やっぱり3ジャンルの中立として丸くせざるを得なかったってですね。

ボカロ第11試合 劣等上等
POP vs HOUSE

さっきのダウンした空気から、何とか劣等上等で盛り上げようという意識はありました。
ポップは問題なしと見て、ハウスがどうパフォーマンス出力できるかなんですけど、
そこはもう正直期待するしかない、と志半ば祈ってました。
(ハウサーの方ご意見ください。)
そもそも結構終盤近い為、暗くさせるよりも
エキサイティングな感じを出したいのでこの曲にしました。
しかしどちらを優先するか、改めてセットリストを見ると
今でも、「何が良かったんだろう」と考えさせられる試合でした。

ボカロ第12試合 新人類
POP vs LOCK

ボカロ最後の試合です。
僕が想定してたよりは盛り上がりませんでした。

本当はベスト8でかける曲だったんですけど、
改めて考えると、最後はもっと盛り上がる曲があったでしょうね。
Billboard Charts ボカロ2位 (2023/05/10当時) ですから、
もっと「ワーッ!」て盛り上がるつもりでした。
極端に踊りにくい訳でもないので、ベストだと思っていましたが。。。

Billboard Chartが上位だからといって、必ずしも現場が盛り上がるとは限らないんだなってという学びを得ました。

BEST8

ここから本戦となる訳ですが
予選と違い、「必ずしも踊りやすい曲がかかるとは限らない
という意図で本戦は負荷をかけています。
またベスト8は特殊で、予選通過順位の上位が選んだ予選Sideのジャンルを選ぶことができます。
(アニソン選択予選1位通過vsボカロ選択予選8位通過の場合はアニソンがかかります。)
今回はアニソン2曲とボカロ2曲でしたので、
大きな括りとしてトレンドを含め、バトルのムーブとして提示し易い曲を選曲しました。

BEST8第1試合 ベノム
POP vs BREAK

トレンドと曲の勢いを重視して選択したボカロですね。
且つ、2人のジャンルにマッチするような曲を選んでいるつもりです。
多少踊りにくいっていうのは私自身感じるんですけど、
今オーディエンスが求めてるところを割と優先しています。
2021年公開曲なので、(私の中では)新しい曲に近いのかな
っていうところはあります。

BEST8第2試合 ビタミンSUMMER!
HIPHOP vs POP

そういえば、通算通してアイドルの曲かけてなかったなと。
ラブライブ、アイマス、WUG!…
そこをかけてなかったんで、ベスト8はジャンル的に合えば
『ラブライブ!スーパースター!!』の『ビタミンSUMMER!』をかけようと思いました。
結果的に、この曲がエキシビジョン除き唯一のアイドル曲になりました。
ダンスジャンルにはギリギリ対応させたものの
残念ながら、認知度がそこまで高くない模様。
ですが、そこ抜きにしてもかっこいい曲なんですよね。ぜひ皆聞いてください。
あとは今期やってる『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』と迷いましたね。
今期はベスト4以降か延長にしようと思ったのでここは外しました。

BEST8第2試合延長戦 妄想感傷代償連盟
HIPHOP vs POP

「延長です、ボカロでお願いします」と突如言われ焦りました。
先ほどの曲がドラムンベースなので、
ここはゆっくりのビートで踊らせたい想いからこの曲を選びました。
ベスト4のことを考えると、正直使いたくなかった曲ではあるんですが、
もうそんなこと言ってられないと思って苦渋の選択。
ジャッジとしても、「速い」と「遅い」を見れて
よりジャッジメントしやすくなっていると感じたので、
これは選んで正解だったなと思います。
なぜか知らないのですが、この曲めっちゃ盛り上がったんすよね。
今会場が何を求めているのか、何が刺さるのか。
あの盛り上がりを見て分からなくなりました。

BEST8第3試合 ロウワー
POP vs BREAK

BEST8他の曲も共通してますが
音楽として、または基本技術だけではカマしにくいですよね。
ここで「APOP」として莫大な音とどう向き合うかをこちらから提示しました。
こちらも『ベノム』同様に2021年公開曲なので、
今バトルでかけるならこのタイミングしかないので、かけました。

そもそも、アニソンも混合したBEST8となると
難易度が変わっちゃうので、古い曲を選びずらいんですよね。
かと言ってBEST8のアニソンを古くすると
「あれ?何で今それ?」ってなるので
やはり2023年基準にトレンドをFIXさせるのは前提だなと。

BEST8第4試合 Judgement
BREAK vs BREAK

純BBOY対決です。
そのフィールドをお膳立てするとなると、
かっこいい曲をかけたくなるんです。絶対に。
所謂、「どっちが一番かっこいいか決めよう」的な。
正に「エゴイスト」ですよ。
そういったAPOPを通じたバックグラウンドの構築として、この曲は選択しました。

とはいえ、やっぱり踊りにくいし、速いしでしんどいだろうなという懸念はありました。
しかし、両者凄くいいパフォーマンスで試合として成立して貰い、非常に感謝しています。
DJの想いにバトラーのマッチアップが相乗していい試合が出来る。
所詮DJは脇役で、主人公はバトラーなので
バトラーが輝いている姿に対してアシスト出来た事はとても誇りに思います。

BEST4

BEST4は、アニソン1曲とボカロ1曲の2ムーブ構成となっています。
アニソンについては、ジャンル抜きで超トレンド重視。
何が流行ったか、今旬な曲は何か
踊りやすいよりも、オーディエンスが「今、見たいもの」に焦点を当てました。

ボカロについては特殊で
片方に『ピノキオピー』、片方に『DECO*27』を設定しています。
これは決勝曲から逆算した決定事項です。
なぜこの2人のボカロPでしょうか。理由はFINALのコメントにて記載します。

BEST4第1試合1曲目 アイワナムチュー
POP vs POP

ポッパー対決です。
他の候補も幾つか考えたんですが、やはりベスト4の軸は「今、旬のもの」
今1番シーンとして、あるいは今日のSAGAとして必要な曲を選択しました。
前回のBEST4も『うる星やつら』だったので、今回も『うる星やつら』繋ぎですね。
これを2試合目に持ってこなかった理由は、
2試合目のポッパーが前回うる星やつらの『アイウエ feat. 美波, SAKURAmoti』やってたので、「またうる星やつらかよ・・・」
ってなるのはちょっと控えようかなっていう気持ちは最低限ありこの曲にしました。素晴らしい関西vs九州対決、見せていただきました。

BEST4第1試合2曲目 ヒバナ –Reloaded-
LOCK vs POP

もうめっちゃ古いやないか。2017年リリースやないか。
何がトレンドじゃい。

違うんです。ヒバナ –Reloaded-なんですよ。
アルバムバージョンというか、少し声を調整した曲になっています。
そのアルバムが出たのも割と2年前くらいで最近(?)で、
『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』に収録されてる曲にもなってます。
めちゃくちゃ新しい訳じゃないですが、認知度も高い上、
ベスト4の曲としてドラマチックだと。
お互い1曲目の疲労がある中で、戦ってるっていうところがいいですよね。
2人ともギリギリまで戦ってる感じが凄い格好よかったです。

BEST4第2試合1曲目 W●RK
POP vs BREAK

今期の中で2番目クラスに良い曲です。
millennium paradeと椎名林檎ですからね。作曲はKing Gnuの常田大希です。
僕はトレンドプラスで踊りやすい曲と認識してます。
他のバトルでも多分、ベスト4とかにかかる曲になってくるのかと。
他にも、どれだけアニメ見てるかっていう
勝負にもしたかったので、知識も合わせて試しているところはありますね。

BEST4第2試合2曲目 魔法少女とチョコレゐト
POP vs BREAK

完全に「踊りやすさ」を無視しています。BEST8で一番の鬼曲。
『W●RK』が踊りやすかった分、ここで難易度調整しました。
BPM速くてしんどい曲です。
ですが、2022年公開曲なので、正にベスト4でかけるべき曲だと思ってます。なんなら決勝戦でもいいぐらい。
ここまで速いと、フリースタイルとしてどれだけポイント稼げるかを争点として密かに提示しました。
予選が踊りやすい曲をチョイスしているので
本戦はこの環境下でジャンル関係なく、どれだけ速い曲でも
自分にアジャストできるかで振るいにかけているイメージはあります。
とはいえ、ジャンルと曲のアンマッチも「APOP感」として素晴らしい試合でした。

FINAL

決勝戦。ここでしくじれば、イベントその日全てが台無しになります。
なので、この2曲を決めるのに1か月は悩みました。
そこからBEST4を構築して…という逆算をしています。

アニソンはAPOPシーンだけのトレンドではなく、日本規模で考えました。
アニメ見ているとか見ていないとか最早関係なく、今一番「決勝」としてパンチのある曲を選択。
ボカロは2023年リリース曲。一番新しくて色んな意味で勢いのある曲です。
更に有名ボカロP同士の共作ですので間違いなく強い曲を設定しました。

欲を言うなら決勝曲は
『強風オールバック』『アイドル』の2曲でしょうが、
『強風オールバック』は未リリース。
『アイドル』はジャッジムーブで使用済み且つA-FORCE vol.2の決勝で使用済み
そこは避けなければならないので、こちらの難度は上がってました。

FINAL第1試合1曲目 デビルじゃないもん
POP vs POP

決勝は絶対この曲でいこうと決めてました。

ご存じの通り、この曲はピノキオピーとDECO*27のボカロP2人で作ってまして、この2人の曲が決勝曲として豪華で、演出として綺麗だと考えていました。

そこまでアプローチするに説得力をつける為、
ベスト4片方に『ピノキオピー』、片方に『DECO*27』構想が
出来上がりました。そうすると…
片方が『ピノキオピー』で勝利して、片方が『DECO*27』で勝利しています。
つまり、決勝戦『デビルじゃないもん』を通じて
『ピノキオピー』VS『DECO*27』、あるいは両者のセッションにしたかったんですよ。ダンサー2人で『デビルじゃないもん』を作ってほしいという想い、ここは僕なりに考えた演出ですかね。
ベスト4の2試合からの決勝、ここは何としてでも説得力を持たせたい。
だからベスト4で意味を作っていく意識を心掛けました。

FINAL第2試合2曲目 第ゼロ感
POP vs POP

やっぱりこの曲しかないっす。決勝曲としてみんなが納得する曲。
オタクだからとか、APOPだからとか関係なしに
今1番注目されてて、世間的にも認知の高い曲。
まるで湘北vs陵南みたいな演出も期待しつつ、この曲を選択しました。
(映画は湘北vs山王工業ですが)

エキシビジョン1曲目 だれかの心臓になれたなら

人によっては「なんでこの曲なの?」っていう意見もあると思います。
実際当日ギリギリまで何が適切か分からなくて
思い切って主催者の浮遊さんに聞いたんですよ。
 「好きなボカロ教えてください。それをエキシビジョンの曲にします」
そして浮遊さんがう~んって悩んだ結果、この曲になりました。
エキシビジョンって特別なので、
結局このイベントは誰のおかげで開かれているかって考えると
ここは僕じゃなくて浮遊さんに決めてもらうのが、1番だと思いました。

エキシビジョン2曲目 徒花ネクロマンシー

最後のバトルです。何の曲で締めたら一番いいか。
やっぱりゾンビランドサガですよ。
このアニメがあって、今のイベントが繋がって
関わりの深いこの曲にしました。

ちなみにエキシビジョンには、前回の優勝者と準優勝者がいました。
前回基準で考えると、今回の優勝者って前回の優勝者に負けているんですよ。これ、リベンジチャンスだと思いませんか?
もしその2人が2曲目に出てきたら、前回の決勝曲『REVENGE』をかけて
本当のリベンジを計画してました。残念ながらそのプランは叶いませんでしたが…。

後書き

いかがでしたでしょうか。
全文12000字オーバーの文字量で見るのを辞めた方もいるかと思いますが
ここまで見て頂けたのであれば幸いです。

私はバトルDJのオファーを頂いてから、念入りに準備をし
基本この程度は思考を巡らせております。
しかし、あくまで理論立てていても、所詮は机上の空論に過ぎません。
バトルDJに100点は存在しないので、選曲としてミスマッチすることも当然あります。
ならば、責めて理由があれば少しは納得するものだろうと。

かつて私がバトラーだった時に、曲に納得いかなくて
バトルDJに理由を聞いた事があります。
「フィーリング!」と適当にあしらわれたことを、今でも思い出します。
DJの気分によって適当に選曲する事は、お金と時間をかけたバトラーに対して無礼だと、
そう感じた経験から、感情ではなく理論的に選曲理由を持つことを心がけています。

バトルDJは大変ですが
その分やりがいと達成感を感じるポジションです。
是非機会と興味があれば挑戦してみて下さい。

SAGA RRの参加者様…
またSAGAで会いましょう。

追伸

首都圏・地方問わず
バトルDJのオファー、お待ちしています(切実)

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