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高校生の皆さんへー長期欠席について

 「教職志望の方へ」のマガジンを作って、記事を書いてきたのですが、ダントツでビューが多いのが、「教職志望の方へー欠課時数についてー」なのです。
 これは教職志望の方ばかりではなく、高校生とその保護者の皆様方がご覧になっているに違いないと思い、教職の職業用語を使わずに説明してみることにしました。
 まず、欠席が長引いた場合です。

【欠席日数との関係】
 公立高校の場合、法律的には欠席日数の規定はないはずです。しかし教員として経験的に、次のことは言えます。

①病気や怪我以外で1カ月休むと、学校から心が離れ、学校に行かない方が普通になります。

☆復帰するつもりなら友人関係を切らずに学校の情報を仕入れた方がいいと思います。

☆不登校ならば、学校によっては別室受験や別室登校など何らかの救済措置がある場合もあるので、早めに担任やスクールカウンセラーなどに相談すべきです。

②2カ月休むと、成績の問題が出てきます。
休んだのが何月かによっても違いますが、3学期制の学校は1〜2カ月で考査があります。

☆担任と相談して、十分用意して、2回に1回は考査を受験して進級に備えるべきです。この段階では依頼しないと何も出てきません。

③3カ月休むと、1単位ものの科目の欠課時数に赤信号が出て、担任から本人や保護者に連絡が行きます。

☆この時点から再び出席する人もいます。
★全然欠席できないというプレッシャーで、力尽きる人もいます。生徒自身がその高校に合わないと思っている場合は、単位制高校などに転校することも考え、検討してみた方がいいでしょう。

④欠席4カ月目に入ると、夏休みか冬休みに入ります。全欠(全く出席していない)の場合はこの時点で、欠課時数オーバーが出始めているはずです。

♢休みに入る直前または休みに入ってから、担任が、保護者を呼び出して成績と出席の確認をし、今後について説明します。この時、質問があればたくさんした方がいいでしょう。聞き置くだけでは放置されます。

→生徒さんや担任側からいうと、保護者の方が生徒さんの欠席や成績を全く知らない場合がしばしばあり、また保護者の方は、補習をすれば進級に間に合うと思い込んでいる場合もあるので、現在の位置と今後の予定を確認をしなければならないのです。

⑤欠席半年すると、進級するための単位数は欠課時数オーバーで足りなくなり、ある日、留年が確定する、ということになります。

♢留年確定の時点で、まだ未定のことがあります。⑴必履修科目を二分の一以上出席できるかどうか。⑵残り数単位を取れるかどうか。

☆⑴⑵が取れれば、進級規定がゆるい高校、例えば定時制や単位制に転校できる可能性があります。

★高校一年で全く履修(半分以上出席)も修得(三分のニ以上出席+成績)もしていないならば、同じ学校でもう一度一年生をするか、別の高校にも転校できず、高校再受験となります。

⑥留年(原級留置)確定後、学校によっては出席するように指導する場合と来なくてもいいとする場合とがあります。

♢出席するように指導する場合
⑴もう一度同じ学年の勉強をするので、登校する癖をつけるため。
⑵まだ出席できそうだったり、単位が取れそうであれば、高校卒業に必要な科目を履修(半分出席)させたり単位を取らせて、単位制などの高校への進学を有利にするため。

♦︎出席しなくてもよいと指導する場合
⑴留年確定で同じ学校に来るなら、現在の学年の人間関係が邪魔になることもあるため(先輩後輩の区別が生徒間で厳密な学校など)
⑵生徒自身が学校やクラスになじめていないとき。

【欠席の原因】
 担任をしていると、懇談で親子がケンカし始めることもありましたが、まだケンカしてくれた方がマシだと思っています。言いたいことを生徒さん自身が言えるからです。言いたいことを言えない関係になると長引きます。
 この下に、担任から見た、ありがちな原因と対策について書きましたが、すぐには受け入れられず、読みたくない人もいると思いますので、有料にします。

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