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【ブランドとはらしさであり、それは振る舞いの集積である】


昨日のブランド論に関するセミナーは
非常に面白かった。

「ロジカルで計画的にな欧米型のブランド論と
コミュニケーションと偶発性から生まれる
日本型のブランド論の違い」
みたいな話だったが、

質疑応答を経て
実際は近年は欧米の企業の方が
「日本型のブランド論」を用いていて、
日本企業はむしろ「欧米型のブランド論」に傾き、
その良さを失っているという話になった。

仕掛けたのは僕だけど(笑)

欧米のマーケティングやブランディングは
特定の市場セグメントを攻略するために
ブランドを構築する。
P&Gが、P&Gを前面に出すのではなく、
カテゴリーごとの商品をブランディングして
市場シェアをとっていくイメージ。

しかし、日本型のブランディングは、
まずブランドがあって、
生活者との対話の中で、
「こんな感じが自分たちらしいかな?」
と、意思決定の繰り返しの中で
ブランドを構築していく、らしい。

しかし最近の欧米企業は後者型が目立つし、
日本の企業は前者型が目立つ。
それはなんでなんだろう、と考えると、
答えはないけど、こんなことが起きたんじゃないか。

日本型経営の良さを理解して、
欧米に紹介した人がいたとすれば、
最初に思いつくのはピーター・ドラッカー。

たとえば、彼が日本型の経営や
日本型のブランディングを欧米に紹介し、
それを実践した人たちをハーバード大とかが研究して
フレームワークに落とし込んで
再生産されているのかな、とか。

一方、欧米的には「やや古くなった」感のある
自分たちの従来型のマーケティングを
日本が一足遅れて勉強して取り入れてるとしたら、
欧米と日本のブランド論の逆転現象も
なんとなく説明がつくような。

何にせよ、欧米がうまいのは、
日本企業が昔からやっていたことを
「パーパス経営」と名前をつけて
さも自分たちが開発したように売ることができる
「成功事例の商品化」の力。

マーケティング理論自体を
彼らは売り込んでくるんだから、
大したものだなと思う。

「ブランドとはらしさであり、
それは振る舞いの集積である」

昨日の学びを端的にいうなら、こういうこと。

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