伝えて、伝わる、恋がいい



飲み会おわりの金曜日の夜。


自宅の近くまでむかうバスにのりこみ、2人がけの席にすわり、ホッと一息つく。バックから買ったばかりの水をとりだして、ひとくち。


ふっーっとため息をはきながら、縮こまっていた背中をのばしていると、乗りこんできた人のなかに、見なれた人がいた。


あっ。


お互いに目があって、ぺこっとお辞儀する。
おなじ空間にいても、別世界のようなひとだ。その人は当然のように、空いていたわたしのとなりに座った。


たわいもないおしゃべりは、当たりさわりのないことだったはずなのに。彼の口から出てきた言葉に困惑した。


「じゃぁ、俺ら、付き合っちゃう?」


飲み会おわりでうごかないあたまで、必死に考えてる。
どうして、こうなってるの?
ちかくに住んでいるってはなしじゃなかったっけ?


バスはお互いが降りるところにとまっていて、片方の手はすでに彼の手に繋がれていて。


「どうする? おりる?」


口調はやさしいのに、どこかもう答えは決まっているような。


そのときに、どんな決断をするだろう。

だいすきな漫画 『凪のお暇』
ドラマも、ドラマあとの考察ツイッターとかをみているのも、どちらも楽しい。


ドラマでの凪ちゃんと慎二さんのなれそめをちょっとドキドキ。
こんな恋のはじまりもあるんだなぁってみながら。
ぼんやりと、自分ならどうするんだろうなぁって考えてた。


バスのとなりにすわったのが。
仮に、だいすきな伊東歌詞太郎さんだったら。たぶん、もう、それだけでパンクしてしまう。距離がちかい。


あまりにうれしくて、言葉がでなくて、なにもはなせなくなりそう。手をつながれたら、思考がとまる。
こうして、考えているだけで、はずかしいくらい。想像だけで、ドキドキしてしまうな。



漫画でも、ドラマでも。


好きです。付き合ってください。
想いを言葉で伝えることが少なくなったようにおもう。


好きですっていったら、自然につきあう流れになるし。
つきあおうっていわれたら、好きなのはいわなくてもわかるでしょ?みたいな。
空気を読むというような。



空気、よみたくないな。


凪ちゃんじゃないけど、そう感じる。
そんなこと、いわなくてもわかるでしょってことを、伝えてほしい。


スマートな恋よりも、ちょっとまわり道するような。じれったくなるくらいのほうが、いい。真面目すぎってくらいなのかもな。


伝えて、伝わることで、想いを信頼できるように。話さなくてもわかるようになるのは、もうすこし、先延ばしさせたい。

めずらしく、自分のことにおきかえてかんがえてしまったのは、だいすきなドラマだからかもしれないし。凪ちゃんのことが、慎二のようにほっとけないからなんだろうな。そして、凪ちゃんの姿に胸をうつものがあったんだ、きっと。

漫画だから、ドラマだから。
そういってしま前に。

漫画だけど、ドラマだけど。
わたしなら、どうするのかなって考えてよう、もっと。


いつも読んでくださり、ありがとうございます♡