見出し画像

前前前世から繋がる最悪の連鎖/兎の中の人

3月くらいに幸せのしわ寄せがいつくるか怖いと書いたと思う。
本当に人生というものはよくできたもので、実は現在進行形でストレスが溜まりまくっている。

私の置かれている状況を分かりやすく例えると、織田信長と明智光秀と松永久秀に挟まれているといったところか。
歴史や武将にそこまで詳しくない人でも、信長公と明智さんが一緒の時点でお察し頂けるだろう。

職場で本能寺の変や東大寺の大仏が燃えるような事件が起きないようにやる作業はいつも以上に疲れる。
まだ新年度になってそこまで日がたってないはずなのに生きていくのもツラいと感じてしまう。まぁ、感じるだけで実行はしないのでいつものメンヘラ侍思考と変わりはしないが。

―――なんで、こんな苦行を強いられているんだろう。

幸せのしわ寄せだとしても「こうはならんだろ!」と叫びたくもなる。

そんな日々を過ごしていたら、ついうっかり「まともな人間になりたい」と呟いていた。
もちろん誰に言うわけでもなく、本当に独り言のつもりで出た言葉だ。
だがたまたま妹に聞かれてしまい「いや、今更どうにもならんよ」と冷ややかに笑われたので、身内から見ても私は『まともな人間』ではないらしいことはよく理解できたのである。

ではなぜ私は『まともな人間』になれなかったのだろうとない脳みそで必死に考えた。
ようやく思いついたのは、きっと前世で何か悪いことをしてきたからかもしれないという結論だ。
しかも相当悪い事をたくさんしたに違いない。

次に私の前世は何かと考え、思い浮かんだのはマンガにいる『モブおじさん』略して『モブおじ』である。
知らない人に簡単に説明するとエロ漫画やBLエロ漫画に出てくる女性や男性にやらしいことをする名前無き変態おじさんのことだ。
きっと私の前世は男女年齢問わず、多くの人を食い散らかしてきたんだろう。下ネタ的な意味で。

そんな悪行を重ねたモブおじさんが「来世はかわいい女の子がいいデブー」と望んだところで望み通りのまともな人間に生まれ変われるわけがない。
むしろ欲望の赴くままに生きておいておこがましい望みじゃないか。人間になれただけありがたいと思えと自分の前世に説教したい。

そんな私だが、実は来世は「中村悠一ボイスのイケメンになってガッキー似の幼馴染に片思いをする」という望みがある。
前世よりも明らかにオプションが多いゆえに、神様も激怒な案件だ。

「おまえさぁ、全然徳もつんでないのに調子にるなよ。来世は嫌われモノのあの虫な」

とか、死ぬ前から決められていそうである。
存在しているだけで嫌われるあの黒い虫にだけはなりたくないので、別の生き物になれるように少しでも徳はつもうと思う。とりあえずお賽銭の金額を多めにするとかぐらいならすぐ出来そうだ。

とは言っても、生まれ変わっても根本は同じ魂。
今考えていることはきっと次も考えるだろう。
仮に虫だろうが人間だろうが、きっと来世でも「前世は相当悪いことをしたのだ」と思い続けて生きるのかと少し不安になるのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?