🎹[川崎公演]角野隼斗コンサートツアー2023”Reimagine”
◇2023年2月10日(金) 18:30〜
ミューザ川崎シンフォニーホール
珍しい大雪の日でしたが無事開催。
行きの電車は上野から各駅停車に乗り換えましたが、むしろ空いてて快適。
開場10分前くらいに到着したので、ミューザ川崎にあった大きなセブンイレブンのイートインスペースでおにぎりを1ついただき、程良く腹ごしらえ。
エスカレーターを上がり、傘立てに傘を預け、ホール入り口の特大パネルの写真を撮り、中へ入ってクロークにダウンコートを預ける。
身軽になったところで2階の物販コーナーへ。
行列を懸念してたけど、レジの数が多くてほとんど並ばず、スムーズに購入完了!
少し喉を潤してからホールに入り着席。
8列目のすごい中央で、とても良く見える位置でした。
昨年から初めてかてぃんさんの出るコンサートに行くようになったのですが、これまで協奏曲、イベント、フェス、コラボ…が続いており、何気にまだソロでの演奏をしっかりとしたコンサートでは聴いたことがありませんでした。
なので、私にとってはこの日が初めてのかてぃんリサイタル!
ピアノソロのリサイタルって、張り詰めた緊張感がしんどくて、正直生で聴くのを少し避けるようになっていたのですが、この日はなんだかとても居心地が良く、リラックスしていられました。
なんでだろう…ホール自体の雰囲気が良いのかな…?と最初思って、たぶんそれもあると思うんだけど、お客さんがみんなかてぃんさんのファンだからかもしれない!と気付きました。温かさと安心感◎
客電が落ちてかてぃんさんが登場すると、ステージ上だけがふわりと明るくなるので、いつもYouTubeライブで見ている画面の中に自分が入ってしまったような、かてぃんスタジオに入れてもらったような感覚になりました。
たぶんご本人が発する自然体の雰囲気がこちらに伝わってくるんだろうな…と思います。
聴く側でありながら、大好きなピアニストがそこに居る!と思うだけで私はいつもひどく緊張して、呼吸が苦しくなったりしがちだったのですが(苦笑)、この日はリラックスできていたので早々に演奏に身を委ね没入することができ、とても幸せでした。
さて、、
本当は1曲ずつその都度感じたことがあるはずなのですが、ライブは聴いたその瞬間から過去になって、忘れてしまうのがもどかしいところ…。
なので、強く記憶に残った部分のみに絞って、帰宅してから書いたメモをもとに感想を起こします。。
まずは、バッハ、ラモーに続くグルダの『プレリュードとフーガ』。
バロックと並べてこそ改めて気付いたことなのかもしれないですが、ジャズ味ある音の並びと強調されたグルーヴ感に「やっぱ私こっちの方が好きだわ!」って目が覚めた感覚になりました。笑
熱量高めのグルーヴィーな曲から一転して、アップライトピアノによる『追憶』。
ステージ上の照明も暗くなり、「(閉じなくても良いけど(笑)、)目を閉じて聴いてください」というMCに倣って、私は目を閉じて聴きました。
個人的な話になりますが、この日は2月10日で亡き母の誕生日でもありました。
生きていたら絶対母もかてぃんさんの演奏が大好きだったろうと思っているので、もともと「一緒に行こう!」という気持ちではいました。
偶然右隣の席の方が遅れていたようで、前半は空席になっており、目を閉じて聴いていると、本当に「あ、隣で(母が)一緒に聴いてるな…」という感覚になりました。
仕掛けが施されたアップライトピアノからはカタカタと木の音がしたり、どことなく古いオルゴールのような、カリンバのような、優しい温もりある懐かしい感じの音がするので、自分の"追憶"ともリンクしやすいようでした。
母が亡くなってもう7年近く経ちますが、私はこれまで母との良い思い出が浮かんできたことがありませんでした。
生前の母とは仲が悪い…っていうのとも若干違うのですが、とにかく常に闘ってなくてはならない相手で、私自身がずっと疲弊していたんだと思います。
ですが、この日隣に母の気配を感じながら『追憶』の生演奏を聴いて、やっと昔母と2人で一緒に出かけたり旅行したりした時の楽しかった記憶を思い出せて、やっと仲直りできたような気持ちになったのです。
ようやく気持ちが解けてきたのかな…と嬉しくなって、少し涙が出ました。
そのまま続けてバッハの『主よ、人の望みの喜びを』の演奏。
正面上の方にそびえる美しいパイプオルガンにスポットライトが当たります。
アップライトを弾いているかてぃんさんのシルエットを見ながら、神様の使いみたいだなぁ…と思いました。空からのメッセージを彼の身体を通して、美しい音色でこちらに届けてくれる…そんな感じがしました。
同時に、『追憶』で溢れた気持ちの行き場をここに与えてくれたようで救われました。
まるで何かに守られているような…パワースポットと化していたように思います。
(最終日の東京オペラシティコンサートホールの天井は(変形)ピラミッド型になっていて、普通に行っても「ここってパワースポットっぽいよなぁ…」といつも思っているので、この曲が奏でられた時に心にどう響くか、また楽しみです。)
後半はかてぃんもお色直しして登場され、少し雰囲気を変えてオリジナル曲とカプースチン&バッハのプログラム。
カプースチン 『8つの演奏会用エチュード』を初めて全曲聴きました。(←予習しなかった組)
もはやかてぃんさんの十八番ともいえる3番「トッカティーナ」は変わらず大好きですが、それ以外では7番目の「間奏曲」がとても気に入りました。
(記憶が正しければ)アップライトで、内部の調整をここまでの曲とは少し変えて?演奏されてたと思うのですが、特に高い方の音が古いアンティークのピアノの音みたいに聞こえて、それで演奏されるラグタイム風な曲にキュンとしたのです。
私は大学留学時代、コロラド州のデュランゴという小さな田舎町に住んでいたのですが、ダウンタウンにヒストリック・ストラターホテルという歴史あるホテルがあって、そこのサルーン(パブ)では専属のラグタイムピアニストによる演奏が定期的に行われていました。
由緒あるホテルだった(と思っていた)ので、学生の身分では勇気がなくて店内に入ったことはなかったのですが、町を散歩してるとそこから時々ラグタイムピアノの演奏が聞こえてきたりしていました。
グラスのぶつかる音、お客さんの談笑など、賑やかな店内から漏れ聴こえてくる陽気なピアノの音…
なんとなくその時の感覚を思い出させてくれました。
(↓そのパブの店内はこんな感じ。こちらのピアノは100歳以上のもので、専属ピアニストしか弾けないそう。)
かてぃんさんが曲のイメージに合わせて、アコースティックピアノの可能性をあれこれ試行錯誤し、色んな音色で聴かせてくれるのも楽しみの1つだなぁ…と思います。
おかげでこちらも色んな所に旅することができます♪
この日の撮影OKのアンコールは子犬のワルツ。
記念にお土産として持って帰らせてくれるのとても嬉しいですね。(動画はインスタにアップ)
大雑把になってしまいましたが、私にとっての初日の感想はこのくらいで。
あと3回参加する予定なので、また追記していこうと思います。
ちなみに帰りの電車は通常運行に戻っており、待たずに1本で帰ることができましたし、家を出る頃はかなり積もっていた雪も雨が多く降ったのかほぼ溶けてなくなっていて、ストレスフリーで帰宅することができました。
なんだか全てがパーフェクトで、とても幸せなありがたい1日でした。。
かてぃんパワー、すごいっっ!!!笑
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