映画「オーメン・ザ・ファーフト」感想
私はオーメンという映画の世界観が大好きだ。最初にオーメンを見たのはいつだったか。なんせ1番最後に見たオーメン4が10代終わりか20代はじめか?ってくらい昔。
今回の映画はオーメンのはじまりの物語、エピソードゼロってことになる。
私はエピソードゼロに弱い。
そもそものはじまりの物語だから期待しちゃう。
数ヶ月前にこの映画が公開されるのを知ったときは小躍りした。
私がオーメンシリーズが大好きなのはまず音楽。賛美歌と恐怖が入り混じったような美しく、なんとも言えない陰湿な音楽です。この音楽だけで世界観が爆上がりする。
良かったらコレ聞いてみてください。
何かが起こる気しかしない不吉な音楽。
今回はエピソードゼロということで悪魔の子ダミアンの出生の秘密が描かれていました。
悪魔の子ダミアンは山犬から生まれたおぞましい子なわけです。
なんで山犬から生まれたら悪魔の子なんや?そして山犬と人間の子がそもそもなんで生まれたんや?って話しです。
悪魔の印「666」は獣の印なんですよ。
反キリスト=悪魔。
黙示録に書いてあるからだそうですよ。
「ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。数字は人間を指している。そして、数字は六百六十六である。」(13章18節)
黙示録のこの部分を見つけて物語にしようと考えた人、天才やな。
以下ネタバレになります。
結果からいうと、ダミアンは人間たちが最悪のやり方で誕生させた子でした。
1970年代、キリスト教の宗教的権威の失墜を恐れた教会の神父たちが悪魔を誕生させることで人々の教会回帰を目論んだという話し。
なーんだ、人間が作り出したのか。
良かった。何で良かったのかというとダミアンは悪魔に作り出された子では無かったことで私の悪魔に対するどうしようもない恐怖が一掃されたから。
これが悪魔が自分の意思で人間を恐怖に陥れるために作った子だったなら、私は映画を見終えた夜はもう得体のしれない悪魔という存在が怖くて眠れなかったでしょう。夫の布団に潜り込むしかないくらい怖い。
どんな方法であれ、人間が作り出した悪魔と呼ばれる子なら怖くない。
かなりエグい出産シーンに脳貧血起こしかけるくらい血の気が引いた。しかも何回も。ちょっと気持ち悪くなってしまったよ。(血を見て力が抜ける人は見ないほうか良いかも)なんせ教会のエライさんたちが仕組んだ結果、生まれた子。
そこに至るまでの司祭たちの狂気がヤバかった。人間て権威を守るためなら神に使える身でありながら神に背くことが許されるんや…。おまえらこそ立派な悪魔やんけ…。ってなりました。
かなり良くできた前日譚でしたがひとつだけ謎が。
山犬ってか、悪魔ってか、闇の存在をどうやってこちらの世界に連れてきて人間と交わらせたのか?どっから来てん?君は…。なんで人間の言うとおりに受胎させたんや?…という最大の謎は回収されてないのでそこは突然のファンタジーってことで自分の中で折り合いをつけるしかないみたいです。
エロイムエッサイム…魔界転生!!くらいの秘密の魔法陣でも見せてくれたら納得できたのになぁ。
にしても、教会の工事現場からステンドグラスが墜落して神父の頭をエグったり、突然トラックが飛び出してきて人間を真っ二つにしたり、シスターが焼身自殺したり…「ギャッ!!」って叫びそうになるシーンがたくさんあり、さすがオーメンて感じで良かった。
もしかしたらもう1作くらい続きが出来そうな終わり方でしたね。生き残った山犬を父とする3人の女性たちは山奥で静かに暮らしていたけどこれからどうなるんだろう?
うまく、オーメン1に繋がってると思います。満足です。もう1回見たいわ(゚∀゚)
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