silentが残してくれたもの

silentが終わった。

毎週木曜22時。
早起きが趣味の私は22時は寝てる時間だ。

川口春奈とsnowmanの目黒蓮。
snowmanは知っていても目黒蓮は知らなかった。
1話はTVerの見逃しで見た。
何で見ようと思ったのかは覚えてない。
多分翌日の朝。
高校時代の回想と現在が折り混じった感じがすごく好きだった。
そしてスピッツ。
スピッツに限らずだけど、
歌詞を歌から引き出したり、歌詞カードを見ながら歌を覚えてきた私には、2人がすごく身近に思えた。

そして、ラスト。
2人の涙と手話に度肝を抜かれた。
なんだコレ。
手話は学んだ事があるから、分かる。
でもそんなんじゃない。
心情の描写がハンパない。
まるで自分の心を見透かしてくるような物語だった。 

それからは夢中になった。
毎回の放送は放送直後と翌日と次の回まで、狂ったように見返した。
subtitleを何度も聞き込んで、歌詞を追って、スピッツも聞き直した。
どんどん惹き込まれる。
気がつくと木曜22時にはTVの前にスタンバイしてる自分がいた。

大好きな気持ちと逃げたい気持ち。
どうしようもない葛藤と、それでも逃げられない気持ち。
大切な事を伝えたいはずなのに、上手くいかない。
過去の思い出と今の自分の気持ちが交錯しながら見ていた。

最終回の予告が出た時は、2人の行く末が見えづらく、すごく奔走させられた。
2人の未来に自分を重ねてた為に、別れてそれぞれ別の道を というのは許し難い結末だった。
単純に2人の幸せを願っていたと言うのもあるけれど。

でも最終回は、私の心配を圧倒的に超える美しさで幕を閉じた。
全ての登場人物の気持ちを拾って、救って。
こんな物語今まであっただろうか。
映像とカメラワークの美しさが光った最終回でもあった。
そして言うまでもなく川口春奈と目黒蓮の絵面の美しさ。
心から魅了された。

2022年の10月6日から12月22日。
心配でうまく寝付けない日もあったし、幸せで何度も繰り返し見た日もあった。
1話から11話まで、隅々まで何度も何度も見返した。狂っていた。
でも狂ったように見ても、いつでも魅了されていた。
silentという物語を知れて、毎週楽しみに待てて、最後まで見届けられて本当に良かった。

たかが、テレビドラマで、と言う人もいるかもしれない。
でも私にとっては、とてもとても大切で、多分一生持ち続ける物語。
テーマが、空気感が、出てる役者が、全部が好きだった。

何度も何度も繰り返し見たおかげで、すぐに脳内で再生できる。
最終回を迎えても、ちょいちょい引き出しては楽しんでる。 

色んなとこで、
ロスです。続編を。映画化を。という声を見かけるけど、私は11話で充分。
こんなに繊細で美しい物語を見れたことが幸せでたまらない。
そして、それを作り出した人たちと同じ時代に生きてる。
SNSで自分の気持ちを伝えたり、発信できたりもする。
そんなに良くも悪くもなかった自分の人生そのものの見え方まで変わってくる。


それからね。
少し前からsilentについて語り合える友だちみたいな人たちがいて、とてもとても心強かったんだ。
幸せを感じた時、次が見えずに不安な気持ち。
まるで、今そこにいる友だちみたいに励まし合ったり、幸せを分け合ったりしてた。 
年齢も住んでるとこもホントの名前も知らなくて、ただsilentが好きと言うだけ。
でも、私にとってはとても大切な存在。
繋がる部分が無くなったら、もう二度と出会えない。
アイコンと名前を変更したら、はいおしまい。
でも今は大切に繋がっている。
先の事は分からないけど、繋っていたい。

silentが残してくれたものは、見終わった後の幸福感だけじゃなかった。
そして私は今日もスピッツやofficial髭男dismやbacknumberを聞く。
歌に託された歌詞を噛み締めながら。

#テレビドラマ感想文

#silent
#silent最終回


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?