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BTS(防弾少年団)の世界的人気の理由を考えてみた 10の理由編

入門編では、BTSが世界で支持される要因やハマりたての人へのおすすめの曲について簡単にまとめましたが、もっと深掘りしてみたいと思います。

とにかく、BTSは総合力が強い

K-POPグループが日本で人気があることについては、
「ま、日本人好みのイケメン美女集団が歌って踊れりゃ売れるよね…」 
と納得。

もともと、日本と韓国は、民族的・文化的な共通点が多いため「アイドル」の定義やイメージが大きく乖離していません。
そもそもK-POPは日本の影響を受けて進化してきました。K-POPという単語自体J-POPの対比で生まれた言葉ですし、アイドルグループの、スカウト&オーディション→研修生→デビューグループ結成→歌って踊れるだけでなくバラエティへの積極的アプローチなんて、まさにジャニズム。

日本での人気獲得に障壁があるとしたら、言語や文化の違い、政治的な因縁、TV番組での露出度などですが、感性豊かでSNS世代である多くの若者にとってはそれはたいした影響ではありません。
また、K-POPグループは、日本語Versionの曲もリリースしたり、日本語会話も上手な方が多いので、より浸透しやすくなっています。
日本語要素がなかったとしても、私たち非英語圏の国は、英語詞の洋楽作品を「歌詞がよくわからなくても」楽しむ文化が随分前から当たり前に根付いているため、母国語以外の曲も比較的ヒットにつながりやすい環境にあります。

では、英語詞でなければヒットが難しい、アジア系男子は非モテ、と言われてきた英語圏やその他世界各国で、BTSがK-POP界の中でも頭抜きん出て成功し、そして、これまでアイドルグループにハマることのなかった私の心まで躍らせてしまったのはなぜでしょうか?

日本と欧米のボーイズ・グループにも触れつつ、10つの理由を曲や映像も交えて順に紹介したいと思います!


①最初から世界で売れることが目標

韓国の音楽市場が大きくないことから、K-POPは政府の支援も受け、日本そしてアメリカでも売れることが目標とされてきました。米国ウケのいい音楽要素を上手に取り入れており、海外でのコンサートも積極的で、後述するSNSを使った国境のないメディア戦略も巧いです。

K-POP業界は音楽番組も多く、ボーイズ・グループに関しては兵役による活動期間の制限などもあり入れ替わりの循環も速いため、競争率が激しくなることでアーティストレベルが向上しました。

BTSが世界的ボーイズ・グループを目指すことができた事情を下記記事にまとめました。


②強烈なステージパフォーマンス

百聞は一見に如かずのダイナミックで一糸乱れぬパフォーマンス。そしてスタイルの良さ。もはやアイドルの枠を超えて新しい芸術です。

単なるヒップホップダンスやシンクロ率が抜群の韓国カル群舞だけでなく、現代舞踊やミュージカル・ショー的な要素、飽きないフォーメーション、真似したくなるユーモアのある振付、楽曲に合ったメイクや衣装、抜け感のあるグルーヴセンス、そして個性溢れる素晴らしい表現力ビジュアルがより魅力を引き出していると思います。下記の記事でおすすめパフォーマンスをまとめました。


③7人の個性と役割のバランス

BTSは、92~97年生まれのラッパー3人、ボーカル4人の7名で構成されていますが、声の高低やパフォーマンスの役割も、普段のキャラクターもかぶっているメンバーがおらず、誰が欠けててもここまでのビッググループになることはなかったのではと思います。
見た目は、全員が超イケメン!というまでではないですが、最近は化粧や髪色も落ち着いた印象で、少年の面影も消えつつ大人の色気が増して、ティーン層だけでなく幅広い層から好感度を得られそう。全員スタイルも良くて清潔感があります。

謙虚さは下積み時代の苦労からかもしれませんが、IQ148の天才、ラップオーディション2位の実力者、現代舞踊で首席入学、ストリートダンスのチャンピオン、世界イケメンランキングNo.1などなど、実はいろんなジャンルの才能の集まり。
スターでありながら、全員地方出身だからか純粋・素朴でバラエティ力もあるのも魅力です。
デビューからメンバー変更・脱退等のない貴重なアイドルグループでもあります。

詳細は↓にまとめてみました。


④音楽への情熱と進化続けるヒット作品創りの力

初期のヒップホップ色強めから、洋楽要素も含む耳馴染みのよいポピュラー路線に変更することで、多くのファンを獲得することに成功します。
現在も様々なジャンルの曲にチャレンジしており、更なるファンを増やしていきそうです。
どの幅広いジャンルの曲がありながら、どの曲も彼ら自身が作品作りに参加し、自国語である韓国語を中心に一部英語も上手に使って等身大のメッセージをのせるスタンス、そして根底にあるヒップホップ&ラップ、そして音楽への情熱は初期から変わっていません。
アイドルはラブソングを歌うのが定番ですが、「自分たち」のことを歌詞に乗せて歌うところがBTSの魅力で、コンセプトのある良質なアルバム作りやMVの内容も評価され、アメリカビルボードでアルバムで4作品連続1位を取ったのも納得です。

詳細は↓をご覧ください。


⑤SNS戦略による宣伝効果と親近感

もともと世界を視野に入れていたことと、TVやその他メディアでの宣伝にお金をかけられるほどの大手事務所でなかったことから、無料で国境なく宣伝できるTwitterYoutubeで様々なオン・オフのコンテンツを発信することで、SNSの口コミで世界的な人気を獲得します。
著作権はどこへ?と心配になるほど溢れんばかりに過去から現在までの無料映像がありますので、コロナ流行で引きこもっているうちに彼らのコンテンツでおうち時間を楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。私がいい例です(笑)
詳細は↓に更新しました。


⑥個より集団なチームワーク・仲の良さ・スキンシップ

アイドルグループは「エースとその取り巻き」だったり、方向性があわずソロ転向・脱退・解散になりがちなのですが、BTSは7人だから最大限魅力が生かされており、「7人が幸せなこと」に本人たちも重きを置いており、「オレが一番!」なメンバーがおらず、お互いを尊敬尊重しあってよい影響を与えあっていることが普段の行動や発言から汲み取れます。
全員宿舎で一緒に暮らしていることも驚きですが、仲良しグループというより家族のように見えるのもそのせいかもしれません。
年上にはヒョン(兄)と呼び敬語を使うのは新鮮な韓国文化です。
そして、日本からするとカルチャーショックなくらい激しいメンバー間のスキンシップ!気づいたら手を繋いだりハグしたり、リップクリーム共有したり、油断なりません。

一昔前はアイドルグループと言えば、「メンバーの中では誰が好き?」で盛り上がりましたが、BTSに関しては「◯◯推しだけど、やっぱ全員好き!」と、いわゆる箱推しの人が多いのでは!?

これだけビッグになると、アンチやサセン(ストーカー)などのトラブルも多いのではないかと思うと心痛みますが、7人の絆とスタッフさんの力で支えあっているのでしょうね。
女・酒・薬のスキャンダルとは無縁な彼らでずっといてほしいです。。
彼らのチームワークの魅力の詳細は下記をご参照ください。


⑦ファン(ARMY)との強固な関係

BTSはとにかく音楽への愛情だけでなく、とファンへの愛情がすごく、ファンであるARMYの情熱もとてつもない!韓国のアイドルグループは、「ARMY」のようにファンに名称がついているの面白い。あと、特有のかけ声もすごい。

BTSはレベルの高い楽曲とARMYの力強いバックアップによりその知名度をあげ、本人たちもARMYへの愛をあらゆる場面で惜しげもなく披露し、彼らの進化し続ける音楽活動でフィードバックし、さらに相乗効果を強固にしていきます。
音楽活動の他にも、SNSで直接ファンとのやりとりが頻繁に行われたり、握手会やファンミーティングの活動を大事にしているので、ファンは個人的に本人たちと触れあう機会がとても多いです。

ブレイクしても、音楽への情熱の炎を絶やさず、ARMYへの態度を変えず、周囲への感謝や謙虚さを忘れないBTSの姿勢もすばらしいですし、何かある度にBTSをトレンド入りさせてしまうSNSでのARMYの力、もはや恐怖です。。
詳細は後日!


⑧「憧れの男性アイドル」像の時代の変化

これ、歴史に残ることだと思うんですよ。

日本は韓国とはアジア系で一緒だし、中性的で少女漫画に出てくる王子様のような外見の男性に憧れる傾向や宝塚の人気も考えると、K-POP男性アイドルの女性的化粧を施した風貌や細い線で華奢に見えるシルエットに違和感なく没頭しやすいと思います。

欧米っていわゆるアメフトのエースみたいな濃くてマッチョな男らしい人とかがイケてる代表格。髭や胸毛が似合いそうな人とかブロンドで体格がよい人がかっこいいんですよね。BTSはひげどころか、髪の毛以外の体毛ひとつ見当たりません!

BTSが世界を代表するイケてるボーイバンドになったことは、彼らの努力やパフォーマンスや行動が従来の枠を打ち破るほど素晴らしい価値があることに加え、世界でもダイバーシティが進んでいる証明なのかもしれません。
初めて白人からも人気を集めた黒人アイドルであるThe Jackson5ファンとしても、同じアジア人としても胸アツな展開です!

そして、これまでのアイドルはカリスマ性があり庶民の手の届かない遠いセレブな存在、弱味や隙が見えない強い男性像だったのに対し、等身大の若者の感情を歌詞に乗せて歌い、男子校の部室のような庶民的でおちゃめな行動や、油断した寝顔や、喜怒哀楽をぶつけあう舞台裏がSNSで公開されることで、彼らの人間性に触れ、存在を近くに感じる喜びや、応援したい母性的な感覚を生み、ファンを増やしているようにも思います。
もちろん、ステージ上のセクシーでカッコいい姿があってこそのギャップなのですが、アイドル像が、憧れのカリスマ的存在から、人間味のある共感の存在へと変化したのだと思います。
守ってほしい彼氏というより、守ってあげたい兄弟たちな感覚を持つ人も多いのでは?!

一度ハマると、韓国語でどんな会話が繰り広げられているかわからなくても7人で楽しそうに笑っているだけでなんとなく幸せな気分になる。恐ろしい子たち。。


⑨世界の有名人や企業とのコラボによる相乗効果

人気に火がついてから、その火をより広げる戦略が上手!英語が堪能なメンバーがいるのも強みですね。

話題になり始めてから、欧米の人気番組にゲスト出演したり、ザ・チェインスモーカーズ、ニッキー・ミナージュ、ホールジー、エド・シーラン、ラウヴ、シーアなど欧米人気があるアーティストとコラボも実現し、K-POPやSNSに普段触れない層へのアプローチも余念がありません。

テイラー・スウィフト、ジャネット・ジャクソン、アリアナ・グランデ、ファレル・ウィリアムズといった有名アーティストがBTSとの写真を自分のSNSに載せたり、ジャスティン・ビーバーにいたってはBTSの曲を鼻歌で歌ってインスタにUPしたりしています。
いまや、コラボをお願いする側ではなくお願いされる側になったほどスーパースターなBTSの次のコラボが楽しみです。

スポンサーや企業コラボ相手も大物揃いでグッズ等の販売戦略も実にうまい。ARMYの凄まじい反響と投資力を知ってしまうと、企業はBTSの力を貸してほしくなりますよね。ARMYファンダムの相乗効果はどこまで大きくなるのか楽しみです。


⑩現在進行形アメリカン・ドリーム・ストーリーとの一体感

韓国にとどまらずアジア初の快挙を次々達成しているBTS。
次は何をしてくれるんだ?!と期待してしまうのも仕方ありません。

まだ売れていなかった少年時代を知らない今からのファンでも、デビュー前からの過去映像がたくさん残っているので、いつでも軌跡を追体験でき、これまでの成長に感情移入ができ、スターになっても奢らず、根本的な本質である音楽が大好きでメンバーとファンを大切にする男の子たちという部分は変わっていないことを確認できます。

兵役制度により、7人での活動期限が迫っているのは寂しいですが、それが彼らのドラマチックストーリーをより色濃くしているような気がします。

「アメリカン・ドリームは夢見たことがない。なぜなら遠すぎて夢見るところまでできなかった。」

とRMが言ってたように、アジアのマイノリティのグループがアメリカで成功するなんて誰が想像したでしょうか。簡単に手に入らない大変な努力があり、ARMYへの感謝を常に口にし、数字や順位に追われるプレッシャーやこの時間がいつか終わるときの不安も語ってくれる真っ直ぐで謙虚なBTSだからこそ、これからも応援したいという気持ちを強くしてくれます。

まだ夢の途中である彼らの夢や目標実現させる力を持つのがARMYたち。
いまや、SNSがなかった時代と異なり、異国にいる遠く離れた自分のワンクリック、ワンツイートで彼らを歴史ある賞レースの舞台に本当に立たせることができるのです。
新たな歴史を一緒に作る体験ができるなんて最高に楽しくて幸せなエンターテイメントではないでしょうか。

ぜひグラミー賞で自分たちの曲をパフォーマンスしてほしい!

 

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