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読書記録

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僕が読んだ本の感想や印象的なフレーズが書いてある記事です。
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2023年7月の記事一覧

#78『アヒルと鴨のコインロッカー』(著:伊坂幸太郎)を読んだ感想【読書日記】

伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』 第25回吉川英治文学新人賞受賞作で、2004年の第1回本屋大賞ノミネート作品(3位)でもあります。 読んだきっかけ本作の前に読んだ『グラスホッパー』が面白くて、下半期は伊坂さんの作品を少しでも多く読みたいと思いました。その中で、伊坂さんのおすすめを検索したところ、本作が上位に挙がっていたことで気になり手に取りました。 このような方にオススメの本です伊坂幸太郎さんの作品をまだ読んだことがない ボブ・ディランが好き 幸せに

#77『グラスホッパー』(著:伊坂幸太郎)を読んだ感想【読書日記】

伊坂幸太郎さんの『グラスホッパー』 「殺し屋シリーズ」の第一弾で、第132回直木三十五賞候補作にも選ばれた作品です。 読んだきっかけ辻村深月さんの『Another side of 辻村深月』にある伊坂さんとの対談を読んだことで、伊坂さんの作品を読みたい気持ちが強くなりました。 その中で、評判が高そうに感じた「殺し屋シリーズ」から読んでみようと思いました。 このような方にオススメの本です伊坂幸太郎さんの作品をまだ読んだことがない あっと驚く展開の小説を読みたい 生きる

#76『阪急電車』(著:有川浩(有川ひろ))を読んだ感想【読書日記】

有川浩(現:有川ひろ)さんの『阪急電車』 兵庫県宝塚市の「宝塚駅」から西宮市の「西宮北口駅」を結ぶ阪急今津線が舞台で、映画化もされた作品です。 読んだきっかけ本作は「一箱古本市」に行った時に「蔵と書」さんから購入しました。 下の写真のように購入時にはタイトルと著者が分かりません。どの作品か分からない状態から読んでみたかったのもあり手に取りました。 ちなみにタイトルの予想は当たりでした! このような方にオススメの本です人とのご縁を大切にしたいと思える本が読みたい 阪急今

#75『透明な夜の香り』(著:千早茜)を読んだ感想【読書日記】

千早茜さんの『透明な夜の香り』 第6回渡辺淳一文学賞受賞作です。 「ナツイチ2023」の対象文庫にも入っています。 ※渡辺淳一文学賞は、人間心理に深く迫る豊潤な物語性をもつ小説作品が顕彰される、集英社により創設された文学賞 読んだきっかけ「ナツイチ2023」の対象文庫で気になった1冊です。 視覚によって情報を得る小説で、香りをどのように表現するのか気になりました。 このような方にオススメの本です香りにまつわる小説が読みたい 料理が好き、お花が好き 最近、生活が乱れ

#74『Another side of 辻村深月』(著:辻村深月)を読んだ感想【読書日記】

辻村深月さんの『Another side of 辻村深月』 数々の作品を生み出す作家・辻村深月さん。執筆で考えていること、好きなものなどの辻村さんの裏側に迫った1冊です。『この夏の星を見る』のスピンオフも掲載されています。 読んだきっかけ本作が3月に発売されたことは知っていましたが、もっと後になってから読もうと思っていました。 しかし、『この夏の星を見る』を読んだことでその考えが変わります。今年読んだ本の中で一番感動したことで、今すぐにでもスピンオフを読みたいと思い購入し

#73『アルジャーノンに花束を』(著:ダニエル・キイス、訳:小尾芙佐)を読んだ感想【読書日記】

ダニエル・キイスさん(小尾芙佐さん訳)の『アルジャーノンに花束を』 ドラマや舞台化もされたSF小説の名作です。 丸善ジュンク堂書店スタッフが選ぶ「夏の文庫50冊フェア2023」の対象文庫でもあります。 読んだきっかけ名作だけあって書店でもよく見かけるため、タイトルは知っていました。 そんな中で、以前『高慢と偏見』を読んだ時の訳者が小尾芙佐さんで、その小尾さんの代表作の1つが本作であったことから気になり手に取りました。 このような方にオススメの本です生きるうえで大切なこと

#72【本屋大賞受賞作】『博士の愛した数式』(著:小川洋子)を読んだ感想【読書日記】

小川洋子さんの『博士の愛した数式』 2004年の第1回本屋大賞受賞作で、第55回読売文学賞でもあります。 ※読売文学賞は、読売新聞社が制定した文学賞 読んだきっかけ今月はジャンルの幅を広げて読みたいと思っていますが、その中で数学に関する小説に興味が湧き読みました。ちなみに本作は、先月の「一箱古本市」で購入しました。 このような方にオススメの本です数学に苦手意識がある 野球(阪神タイガース)が好き 心がほんのり温まる作品を読みたい あらすじ感想無機質な数字がまるで生

#71【読書日記】『六人の嘘つきな大学生』(著:浅倉秋成)を読んだ感想【ネタバレなし】

浅倉秋成さんの『六人の嘘つきな大学生』 2022年(第19回)の本屋大賞ノミネート作品で、2024年には映画化もされる予定です。 「カドブン夏推し2023」の対象書籍にも入っています。 読んだきっかけ「カドブン夏推し2023」で一番気になっていた作品だったからです。本作のタイトルはSNSでもよく見かけていて、以前から気になっていました。 このような方にオススメの本です就職活動中の大学生 就職活動を経験した社会人(特に30代前半) ゾクゾクする作品を読みたい 考えさ

#70『のっけから失礼します』(著:三浦しをん)を読んだ感想【読書日記】

三浦しをんさんの『のっけから失礼します』 雑誌「BAILA」の連載に加えて、文庫版の追記やあとがきも掲載された三浦さんのエッセイです。 「ナツイチ2023」の対象文庫にも入っています。 読んだきっかけ今回は「ナツイチ2023」の対象文庫から選びました。ラインナップを見ながら、今月はエッセイを1冊読みたいと思っていたこともあって三浦さんのエッセイを手に取りました。先日読んだ『船を編む』がすごく面白かったこともあり、エッセイはどんな感じなのかも気になっていました。 このよう

#69『聞く習慣』(著:いしかわゆき)を読んだ感想【読書日記】

いしかわゆきさん(@milkprincess17)の『聞く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な会話力』 『書く習慣』の著者であるいしかわゆきさんが、2023年4月に刊行した本です。 読んだきっかけ僕に大きな影響を与えてくれた『書く習慣』の著者・いしかわゆきさんの本だから、というのが1番の理由です。 また、僕は会話が得意ではありません。コミュニケーションにおいて「聞くことが大事」と言われる中で、その「聞ける」ようになるためのポイントを知って実践したいと思っていました。

2023年6月に読んだ本【読書日記】

こんにちは☺️ 当記事は、僕が6月に読んだ本13冊をまとめたものです。 各作品を読んだうえで「僕ならばこのような方にオススメしたい!」が書いています。もし当てはまる場合は、読んでみたら大切にしたい1冊になるかもしれません。 1.『ランチ酒 おかわり日和』(著:原田ひ香)📖このような方にオススメの本です ・『ランチ酒』を読んだことがある ・相手との向き合い方について悩んでいる ・東京の美味しいお店を探している ・お酒が好き 2.『ソロモンの犬』(著:道尾秀介)📖このよう

#68「哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある」『この夏の星を見る』(著:辻村深月)を読んだ感想【読書日記】

辻村深月さんの『この夏の星を見る』 2023年6月30日に発売された辻村さんの最新長編作品です。 「哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある」 あらすじに書いてある言葉の通りでした。 今年読んだ本の中で一番印象的な作品になりました。 読んだきっかけきっかけはただ1つ。 「好きな作家さんの最新長編作品だから」 辻村さんの長編作品は印象に残る作品が多く、書店にあったポスターを見ながらワクワクして発売を待っていました。運良く発売日に購入して、すぐに読みま

#67『今日拾った言葉たち』(著:武田砂鉄)を読んだ感想【読書日記】

武田砂鉄さんの『今日拾った言葉たち』 読んだきっかけ今回はnoteの記事がきっかけです。 makiさんの本作を紹介している記事を読んだことで、言葉に触れるのが好きな僕にとってすごく面白そうだな、と思い手に取りました。 このような方にオススメの本です言葉の中に隠された意味を考えるのが好き ここ数年の出来事について違った視点から振り返りたい 窮屈な社会になっているとモヤモヤしている あらすじ感想まるで名言集を読んでいるかのように、響いたり、刺さったり、考えさせられたりし

#66『水を縫う』(著:寺地はるな)を読んだ感想【読書日記】

寺地はるなさんの『水を縫う』 第9回河合隼雄物語賞受賞作です。 ※河合隼雄物語賞は、人のこころを支えるような物語をつくり出した優れた文芸作品に与えられる賞です(一般財団法人 河合隼雄財団より引用) 読んだきっかけあらすじを見て気になった1冊です。性別や続柄による「らしさ」とは何なのか、改めて考えたいと思い今回読みました。また、今年の1月に『川のほとりに立つ者は』を読んだことで、寺地さんの他の作品も読みたいとの思いもありました。 このような方にオススメの本です考えさせられ