タイムスリップ陽気

「5月先取りの陽気となりそうです」とテレビの天気予報で言っていた。

いつもはセーターを着て学校に行くけれど、今日は流石に暑いかな?と思ってブレザーは着るけど中にはベストを着ていく。

久しぶりにワイシャツを着ると肌に冷たいものが張り付く感覚がちょっとくすぐったくて気持ちいい。その上にセーターを着ないで直接ブレザーを着ると肌にワイシャツが張り付いてくる感じがして面白い。セーターを着ないとなんだかスースーする。

最近は寒かったからスカートの下にタイツを履いていたけど、今日は素足でも行けそうだ。

ちょうど、2年前の5月にしていたような格好になった。思い返してみると、1年前は休校だったからこの服装をしていない。服装というのは不思議なもので、まだその姿だったときの気持ちがなんとなく残っている。高1の5月、まだ友達もそんなにいるわけじゃなくて、緊張しながら学校に行っていた頃の気持ちが戻ってきた。

学校のシステムもよく分からないまま、体育祭の応援団の練習でひたすら忙しくて辛かった頃のことを思い出した。終わって気がつくと友達が増えていて、楽しかった思い出の方が多い気がしたけれど。

今、ガラス張りの建物に映る自分は、高1の5月の不安などなく、どこか安心と自信があるように見えた。

5月の陽気を先取りすると同時に2年前にタイムスリップしたような2月の朝だった。

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