修理か交換か新規か

メガネの話です。9月29日の日誌で、外出や運転中に使う遠近のメガネを中華レストランの床に落としてテンプルが取れてしまった件を記しました。

スウェーデンのSTAFFAN PREUTZ DESIGN(スタファン・プロイツ・デザイン)にはまっていて、あの頃は3つも作ってしまいました。壊してしまったものは、Carl Zeiss(カール・ツァイス)のレンズを入れ、総額11万円はした記憶があります。過去メガネには、趣味と揶揄されるほどにつぎ込んできましたが、このセットが最初に到達した頂(いただき)と呼べるくらいに、満足した一品でした。

日常でも3種を使い分けておりまして、上記(遠近)とステージで使う中近、読書に使う中近になります。テレビを見るようなケースでも遠近が合いましたので、壊れてしまったのは不便極まりなく、今は一世代前に作ったものへ戻していますので、見え具合はパーフェクトではありません。

さて、修理しなければと思いつつ、購入店の方面へ出掛けるついでが無いまま先送りしており、数日前の試奏目的の都内大移動に日に、予定へ組み入れました。

テンプルの側に損傷があり、そのパーツを取り寄せて付け替えることができます。その場合、部品代だけで済みますが22000円です。幸運なことに、数年前のモデルでしたが、まだ在庫がありました。

溶接で付けてもらえば技術料の7700円で修理できるのですが、強度に劣るので外れてしまう可能性が拭えません。掛けていて落下したりすればレンズも駄目にしてしまうかもしれません。

最初は交換を希望しましたが、ふと思いついたことがあって、待ってもらいました。別のメガネフレームへの移植です。ツァイスレンズの見え方こそ、このメガネの価値であり、その性能が保存できれば御の字と行ったところ。その加工賃は5500円と提示されました。

そこですでに使っていないメガネを引っ張り出し、上下左右が、プロイツのそれよりも狭く、周囲を削ってはめ込めそうな小型のものを選んで持参しました。

プロイツにはまっているツァイスレンズへ、目の中心点をマークしてから外し、使えそうな5つのメガネにも記したポイントと重ね合わせながら、取り付け可能かどうかを点検していきます。レンズの外寸から加工可能と思われても、このように見ていくと、結局のところ交換可能なフレームはありませんでした。

売り場から、そのレンズを取り付けられそうなフレームを探して頂き、もしもそれがテンプルの交換費用を下回るならば、プロイツを諦めようかとも考えました。しかし、そのお店に30000円を下回るような商品は在庫しておりません。

じゃぁいっそのこと新規はどうだろうと店頭のフレームを見ていくと、あぁこれはいい!と、以前だったら迷うことなく、作ってしまいそうなお気に入りを見つけました。デンマークのLindbergのもの。しかし金額。

フレームで7万越え。レンズで同程度。15万は軽く届きそうです。値上げと円安でしょうかね? そこそこのおしゃれフレームも4万程度で買えていた気がしますが、今は昔。もはや天上の存在となってしまいました。ここは節約に徹するべきと思い、溶接による修理を依頼して決着することにしました。

食事中に外したメガネを、座席に置いた鞄の中に置きました。テーブルでは油物が撥ねたりすると嫌だからです。スマートフォンを取り出そうとした時に、ぽろっとそのメガネがこぼれ落ちて床に当たり、テンプルがもげました。高価ではあっても、毎日身に着けるものに、特別な注意を払わなくなります。これを機会に、メガネの付け替えやら、一時的に外す際にもケースに入れるよう、心を改めました。

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