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ストックマークのカスタマーサクセス2021(後編)~VoCと解約対策~

こんばんは!クリスマス当日いかがお過ごしでしょうか?
ストックマークでCSOpsを担当しています鈴木です!
(本記事はストックマークアドベントカレンダーの25日目(最終日)の記事です)
また、前編ではストックマークCSでの「組織」「役割」「求められるスキル」について私の上長の服部が執筆していますので、そちらもご覧ください。


はじめに:鈴木ってどんなやつ?

簡単に直近の経歴と今取り組んでいる内容についてお伝えします。
前職
前職はつい先日IPOした某IoT×SaaS企業にてセールスで入社し、当時同じ会社のCSMだった服部に声をかけられCSの道へ。
オンボーディングチームの立ち上げに従事。
現職
2019年1月にストックマークに「CS立ち上げやってやんぞ!」と意気揚々と入社するも自分の力不足により苦戦…(この話は別の機会に)
なんやかんやあり(この話も別の機会に)、前職の上司だった服部と現職で再会し、現在はCSOpsとしてヘルススコア設計〜VoC(NPS)取得のサーベイ設計、解約対策、顧客データ基盤整備などを行なっています。
(Opsチームでは、他にもサポートやプロダクト連携、プロダクトデータ分析などを他メンバーが担当しています)

今回は上記の
VoC(NPS)の活用と解約対策を中心にお伝え出来ればと思います。

VoCを取得する顧客サーベイ

弊社では、プロダクトをご利用頂いているお客様へ定期的にサーベイを実施し、NPS/満足度/要望を取得しています。
ここでは、集計〜レポート化の際に意識していることや結果の活用方法、全社/お客様への共有について記載します。

1.回答を多角的にとにかく集計してみる

サーベイは取得することがゴールではなく、その結果から各指標に対してどのような因果関係があるのかを多角的に色んな要素との相関性から検証して、そこで得たインサイトをBiz/プロダクトへフィードバックしていく事が重要だと思っています。
その為、レポート化するしないはまず抜きにして、思いついたものはクロスで集計をしてみて、俯瞰してみて、そこに何かヒントがないかを探します。
直近実施したサーベイでは、NPSだけでもおよそ10項目をクロスで見ながら分析を行なっています。

例1:NPS×Expantion実績×ユーザー属性

上記の例ではBiz向けに
・どれくらいのNPSでExpantionが多いのか?
・どの属性のNPSをあげればExpantionにつながりやすいか?
を、報告しています。

例2:NPS×Churn/Contraction実績

上記の例ではBiz/CS向けに
・どのくらいのNPSでChurn/Contractionが多いのか?
・その時の理由は?
などを、報告しています。

他には
- NPS×利用率
- NPS×定性コメント
- NPS×過去NPSとの変遷
などがあります。
中でも「NPS×過去NPSとの変遷」では、不変的な"推進者"(※サービス推進の窓口としてフロントに立ってくださるコアユーザー様)と可変的な"一般ユーザー"(※サービスをご利用頂く所謂エンドユーザー様)で属性を分けており、推進者の回答状況や変遷を特に注目しています。
お客様の推奨度がどのように変移していったのかを分析し、過去との答え合わせと今後に向けた仮説検討を行っています。

2.顧客の声(VoC)を収集する

また、サーベイではお客様からの要望や定性コメントも合わせて取得をしていてます。
■顧客要望
flyleというツールに、要望の取り込みとプロダクトサイドと連動した管理を行なっています。
(プロダクトとの連携は同じOpsメンバーの中野くんが担当しています。)

flyleで顧客要望管理

■定性コメント
定性コメントもカテゴリー毎に分類し、前述のNPS相関の参考にしたり、お客様の満足ポイントや苦戦ポイントを測る要素としています。
下記のようなコメントから、コミュニティへの招待やCS担当からの事例提供など行なっています。

「同じように利用している他社の活用方法について、具体的に知りたいです。(直接お聞きしたい)」※推進者、NPS 7

3.社内・顧客へ結果を共有

ストックマークでのサーベイは社内でも浸透しており、毎回全社向けに報告会を行なっています。
営業、CS、開発だけでなく、コーポレートチームやマーケ、MLチームなども参加して、全社として我々のプロダクトがお客様にどのように評価されているかを把握しています。

社内報告会の様子

また、社内だけでなく回答にご協力頂いたお客様へ、回答へのお礼と回答結果のショートサマリをサンクスレポートとして公開しています。
こちらは、お客様に対して以下2つの目的があります。
回答がどう活用されているのか知っていただく。
②アフターフォローでまた回答したいと思っていただく。
上記の取り組みのおかげで、今回3回目の実施になりますが、回答数は毎回増加しております。

お客様向けサンクスレポート

FY21の解約対策

FY21では、いかに解約を防ぎ予実管理の中でコントロールしていけるかをテーマに取り組んできました。
解約相関だけでなくLTV向上の全体施策として、前編で紹介した「ヘルススコア」も要素の一つではありますが、ここでは"解約対策"をどのように進めてきたかをメインに記載します。

1.解約の解像度を上げる

まず最初に行ったことは解約してしまったお客様の解像度を上げることに取り組みました。
「定性的な内容」「定量的な内容」を両軸で分析しました。
主な分析内容は以下の通りです。
<定性>
・解約理由をカテゴライズし、解約理由で多いものは何かを抽出
・実際に解約となってしまったユーザー様へインタビューを実施
・導入目的と解約実績の相関から、ギャップを感じやすい目的の抽出
<定量>
・契約経過月数で契約開始から、解約の多い経過月数を分析
・利用状況と解約実績から、解約の多い利用率と機能活用の相関を分析
・NPSとの相関から、解約の多いNPSゾーンはどこかを分析
・ヘルススコアとの相関から、解約(更新)と相関がある指標を抽出

解約理由の集計結果

2.解約リスクの定義(予備軍の抽出)

上記で分析した結果をもとに、「解約リスク」として定義を定めました。
この定義をポイント制にして、その合計ポイントで高い案件をリスク高(予備軍)としてまず更新頂けるような支援をするようにしました。
この定義にも不変/可変を持たせ、その変遷を追うことで、どれくらいリスクが増減したのかを振り返れるようにしています。
・不変→契約開始月などのCSの支援でも変動しない指標
・可変→ヘルススコアなどのCSの支援で変動可能な指標

※これらのリスク定義はFY21時の定義なのでFY22では改めて見直し中です。

解約リスクの定義
現在は案件管理用のシートで管理

3.解約を防ぐために

当然ながら解約のリスクが可視化され、解像度が上がったからといって解約を防げるわけではありません。
CSでは、週次でチーム定例会を行っています。
リスク順に各案件の状況を各CS担当から報告するようなアジェンダを設けています。
また、更新3〜4ヶ月前をピックアップして、なるべく早期に対策が打てるようにしています。
・直近の状況
 →直近何をしたか?お客様の状態はどうか?
・ネクストアクション
 →次にするToDoはなにか?どうやって推進していこうと考えているか?
・懸念点
 →懸念点は何か?マネージャーにヘルプしてもらいたい内容はあるか?
といった報告をし、チーム全員でレビューをしながら一緒に打ち手などを考えています。
この案件レビューを活用し、Opsチームとしては
「解約リスク」×「CS担当の定性評価」
をクロスで管理しながら、年間の更新予実と直近のよりリアルな予実を見るようにしています。
また現状は上記のような少しアナログなスタイルで対応をしていますが、今後はもう少しデジタルに運用出来たらと考えています。
例えば利用データの変遷や契約時期、CS担当の直近の顧客接点タイミングなどの情報をSalesforce上に持たせ、リスクの可能性がありそうな指標を設定しアラート上げるという仕組みです。(※これはFY22の1Qでの鈴木の目標)
上記を実現させ、アナログな定性レビューとデジタルな情報アラートのハイブリット運用で適切な早期検知→対策を打てるように頑張ります。

miroでフローイメージを作りながら、設計中・・・

さいごに

今回、初めてのnote投稿という事もあり、読みにくい部分もあったかと思いますが、ここまで読んで頂きありがとうございました!
ストックマークのCSOpsは、まだまだ走り出したばかりですが、試行錯誤しながら、よりオペレーショナルに取り組んでいければと思っています。
また、ここで紹介出来なかった「Enterprise CSチーム」も他では経験出来ないような、かなり踏み込んだCS活動をやってくれています。
少しでも興味を持って頂いたら、↓のリンクからお気軽にご連絡ください!

本投稿で、ストックマークのアドベントカレンダーは無事完走となります!
他のメンバーの記事もプロダクトに関する専門的な話や雰囲気が分かるような内容で社員が書いています。良かったら↓のリンクから見てみてください!

それでは皆様メリークリスマス!!

チームメンバーの中野くんと謎のツーショット笑

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