ストックマークのカスタマーサクセス2021(前編)
こんばんは!カスタマーサクセスを担当している服部です。
(本記事はストックマークアドベントカレンダー 20日目の記事です)
今回、2021年末時点の弊社カスタマーサクセスを知ってもらうことを目的に記事を書いてみました。(2022年末の自分達に向けた備忘録でもある)
前編では「組織」「チームの役割」「求められるスキル」について、ご紹介します。
後編では、CSOps として特に注力してきた「CoV(NPS)」「解約対策」についての学びについてお伝えして行く予定です。
(CSOps メンバーが執筆予定です)
ストックマークに興味を持ってくれた皆さんの解像度向上の一助になることを願っています。
はじめに:私たちの提供サービス
以下にご紹介のサービスをご契約いただいている法人のお客様に対し導入支援と活用促進、拡大の支援を行なっています。
利用者の閲覧履歴を AI が学習して世界中のビジネスニュースをお届け。コミュニケーション機能も充実し組織内のコラボレーションを実現します。
国内外の膨大なビジネスニュースを AI により分類、可視化。各種分析をサポートします。
カスタマーサクセスの特徴
他社でも、SaaS プロダクトの特性や事業フェーズにより様々な取り組みを行なっているかと思いますが、チームの特徴を以下に纏めます。
大企業のお客様が大半で契約規模に応じて役割を分担
様々な業種・業態のお客様を担当
SaaS サービスとして機能改善とリリースがスピーディ
立ち上げ期を経て現在は活用支援と売上拡大に注力
基盤整備とアダプションマネジメントに着手(CSOps)
カスタマーサクセス:チーム構成と役割
CS 管掌役員の直下に 9名のメンバーが所属しています。
大規模契約を担当する Enterprise CS Team(5名)
基盤の構築・企画/サポート担当の CSOps Team(4名)
Enterprise CSがミドル/ハイタッチ、CSOps Teamがロー/テックとOps を兼任しているイメージです。
Enterprise CSは大規模契約を担当しオンボーディングから更新までを一貫して担当します。
加えて、セールスチームと連携しアップ/クロスセル支援も担います。
Ops Team はサポートからCoV(NPS)管理、顧客基盤整備までと幅広く担当してます。特に施策や状態についての蓋然性を高める、高度な再現性と
応用力をチーム内でナレッジ化することを重視しています。
今後、顧客規模や利用者の拡大により役割の再定義や組織の変更は柔軟に実施していく計画です。
カスタマーサクセス:チームの雰囲気
この1年間の(マネジメント目線にはなりますが)印象は、
サーバントリーダーシップとマネジメントが浸透
セールス/開発/マーケ/経営との利害不一致ない(顧客志向)
リモートワーク下でも相互協力の姿勢
若手が元気!主役!(超重要)
特にEnterprise CSMの下谷は、チームの兄貴として、良き相談者として攻めの施策を日々推進しています。
カスタマーサクセス:求めているスキルセット
担当領域における高い専門性と明確なスキルセットを以下のように定義しています。
現時点で SaaS 事業での実務経験に限らず、SIer や商社で実務経験を積んだ方々が多く活躍しています。
Enterprise CS Team
- 顧客折衝能力/信頼性構築力
- プロジェクト管理/推進力
- システム導入支援/コンサルティング/プリセールススキル
- B2B SaaS 事業モデルの理解
CSOps Team
- 業務プロセス/オペレーション設計スキル
- 課題発見力
- 各種 BI / SaaS ツールの活用・分析・改善力
- カスタマーサクセス・サポートの理解と実務経験
- 組織横断型協働の推進力
- B2B SaaS 事業モデルの理解
KPI
KGI である LTV に紐付く各種KPIをチームごとに定めていますが、SaaS CSの代表的である以下の指標も追跡しています。
- Gross Revenue Churn Rate(月次解約率)
- Retention Rate(継続率)
ヘルススコア
私たちのプロダクトでも、ヘルススコア運用を行なっています。様々な媒体で取り上げられるメジャーな指標ですので、ここでは私たちのチームが特に留意しているポイントをお伝えします。
1.最優先指標(オンボーディング完了率)
解約分析を行うと、オンボーディングの未了とプロダクトに対する期待値ギャップが大きい顧客の離脱が目立ちました。このため、CSOps チームでは顧客が正しくサービス利用を開始できているか否かの指標を、定量/定性指標を絡めて監視しています。
2.プロダクトアダプション(利用促進)
プロダクトをリリースするにあたり、設計上の想定に合致した方法で利用することを期待します。定義したカスタマージャーニーマップの時間軸で円滑に利用されていることを、プロダクトデータとVoC、CSMからフィードバックされる日々の活動結果を紐付けて分析を行なっています。
特に新機能リリースについては、これまでの利用習慣、導線の変更が必要なケースもあるため、オンラインコンテンツやウェビナーによる機能説明と利用率変遷を丁寧に分析しています。
その他のスコア設計については、ニックさんのヒントも活用しています。
壁打ち活動
カスタマーサクセスの考え方の一つに、良いものは実践し、失敗は貴重な学びとしてシェアする文化があります。チーム内でもこの考え方を「壁打ち」と称し積極的に取り入れています。
カスタマーサクセス活動を行う上で、施策の妥当性については、自社内でのレビューと並行し、同じようなフェーズの他社 CSMとの定期的な壁打ちを行なっています。意見交換先は、国内外のSaaSベンダーの第一線で活躍するCSMの他に、Slack コミュニティも積極的に活用しています。
以下はグローバルなメンバーが集うRevenue opsのSlack コミュニティです。
特徴的なのは、参加メンバーがカスタマーサクセスのみならず、財務/会計/経理のプロフェショナルや、北欧、中近東のエンジニアなど様々なメンバーが所属していることです。2021年現在、970名の登録があります。
1年間活動してみた印象では、問いかける質問に対して答えが得られなかったことがなく、(地域性による解釈の違いはあれど)解決に至ったケースが大半です。
RevOps ってなんなの?という方には、以下の解説記事を参照してください。私たちの組織も、組織拡大過程でRevenue(収益)を頂点にOpsの最適な座組みの検討を行なっていく予定です。
また、壁打ち先候補を探しに活用しているビザスクについてもご紹介します。登録しているアドバイザーの中には、SaaS ベンダーに所属し、副業としてノウハウ共有を提供している方達がいます。個人的なネットワークがない方も、本サービスの活用も検討してみてはいかがでしょう。
私たちも、自社で得た知見や経験をシェアしたいと考えています。現在私と
コンタクトを取ったことがない方がいれば、いつでもご連絡ください。転職先の候補としてカジュアルに話を聞きたいと思ってくれた方は、以下のリンクからも是非ご連絡ください。
後編に向けて
後半では、冒頭に記載の通り試行錯誤した取り組みからの学びを皆さんに共有していきたいと思います。
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