「みんなではじめるデザイン批評」がデザイナー必読本すぎた①
私は普段、デザインについてフィードバックする/される、どちらの機会もあるのですが、「みんなではじめるデザイン批評―目的達成のためのコラボレーション&コミュニケーション改善ガイド」から学ぶことがたくさんあった。
自身の備忘録含めて、かいつまんでまとめておきます。
普段デザインについて話すことがある人は、みんな読んで欲しい!!
今回は、第1章〜第2章にある「批評とは何か」「批評をする/される側の心構え」について。
批評とは何か・大切なこと
デザインについて話すことは、デザイナーの必須スキル
デザインを説明することは、ツールを使うのと同じくらい重要なスキル。
なぜなら、デザインをデザイナーしか分からないものにすると、デザインの価値を遠ざけることになるため。
→より理想に近づけていく、そのためには批評が必要である。
フィードバックの形は3種類ある
フィードバックを依頼して集めるのは、デザインの改善に大きな影響を与える。
とはいえ、フィードバックが大雑把だと、有益な会話は生まれない。
反応(△)
感情に支配されている。何を期待されてるか分かって発している。
指示型(△)
例:「私がやるとしたらこうですね」
作った人がどういう判断をしたのか?それに対して話ができてない。
批評(◎)
目的から述べている。
デザインの、どの判断について分析しているのかが明確。
その選択が効果的ではないことを考えているし、その理由を伝えている
1.反応と2.指示は有益性が限られているので、3.批評が望ましい。
批評に大事なこと
クリティカルシンキング
デザインしているものを、目的に照らして検討するために必要。
伝達
自分のクリティカルシンキングを提示するために必要。
💡
クリティカルシンキングを、どのように議論のテーマにし、見識を他の人にどのように共有するかについて、考える。
批評の心構え
これでどうですか?と安直にいうと、相手も感情のままの意見になってしまう。
目的にあった批評の時間を持つことが重要。
始める前に、目的や説明はまとめておこう
ゴールを前提に話そう
なんでこう考えたのかを伝えよう
反対なことも考えよう
批評を与える側(する側)
与える側の場合はまず、デザインが目標のために有効性か?改善に貢献したいという気持ちを持つこと。
アンチパターン
自己中心的
いうことを聞いてほしい、注目してほしい、優秀な人として評価されたいといった感情からのフィードバック。いつも悪意があるわけでない。理解しようとしたり、改善に役立つか判断する。
タイミングが悪い
人がいつもフィードバックを聞きたいわけではない。
相手がハッキリフィードバックを頼んでない限り、会話を自分の意見を言うタイミングにしてはいけない。(ただ知らせたいだけか、ワクワクを共有したいだけかもしれないので)
説明がたりない
「そんなの誰もクリックしませんよ」だけを伝えるのは、反応型。
なぜなら〜をセットで伝える。
偏っている
好き嫌いで話をしない。
💡デザインのアイデア共有の場がないと、批評をアイデア共有の場にしてしまうことも。
批評の目的は、それまでに作られたデザインを分析すること。
周到なファシリがあってこそうまくいくもの。
ベストプラクティス
相手の考えに興味をしめす
〜について、もう少し詳しく教えてくれますか?
他にどのようなオプションを考えましたか?
なぜこれを、選んだのですか?
選択を左右する制約はありましたか?
💡どうして?ではじめると責めてるように聞こえる。気楽に教えてもらえそうなフレーズで。
フィルターを通す
最初に抱いた感情をそのまま伝えない。
なぜそんな感情を覚えたか自分に問いかける。
そのあと、ベストプラクティスに関連あるのか/自分の好み・願望なのか考える。
💡個人的な感情、好みでないなら、会話の中で話題にするのもあり。
脱線しないように、手短にするかディスカッションにすると良い。
思い込みをしない
選択の裏にある考え、制約を知る。
思い込みをすると、正しいかどうかわからないまま考えをまとめて判断してしまってる
💡まずは、質問しよう!制約や、できなかった理由があったのか。
質問によって思い込みが正しいか確かめて、排除し、協力して検討する。
押し付けない
フィードバックを求められてないときは、相手が役に立ってかもと思うタイミング(聞くタイミング)でていねいに提案すること。
長所について話す
うまく機能していることにも焦点を当てて、話をする。
長所は、他の場面でも活用してもらう。
視点を考える
誰のアングルから分析しているか
ユーザ視点から考えて〜〜〜
インタラクションデザインの観点では〜〜〜
批評の枠組み
デザインの目的はなにか
目的に関連しているのはデザインのどの要素か
そうした要素は目的を達成するのに効果的か?
それはなぜか
生じるかもしれない問題は何か
検討すべきだったがしなかった他の目的はなにか
批評を受ける側
アンチパターン
フィードバックを依頼したのに聞かない
フィードバックを依頼したなら、それを聞く用意をする必要がある。
聞く姿勢がないと、相手も意見を言う気が失せてしまう
賞賛や承認が欲しくてフィードバックを求める
よくやった!すばらしい!と言われたくて見せてる場合。
心の準備ができていない時に、ここがよくないなど正しい意見を言われると傷ついてしまう。
フィードバックをまったく求めない
誰かがフィードバックを持ってきてくれると思い込んではいけない。
また、誰も来ないから完璧だ、と信じ込まない
ベストプラクティス
目的を忘れない
何かを判定するのではく、批評は理解と改善のために行うもの。
💡合格不合格、承認拒否といった二者択一ではない。
いつだって改善の余地はあるもの。
聞いて、考えてから反応する
事実上無視している。悪意はなく、やりがち。
💡最初の部分だけ耳に入れて、その先を聞かず
どういう言葉を返そうか考えるのはNG。
基本に戻る
相手が考えるの苦手かもしれないし、好き嫌いで言ってるかもしれない。
その場合は、目的に戻ろう。
参加する
自分も批評者になること。
作業結果に対して、作業者/批評者とスイッチを切り替える。
リアルタイムな会話、やりとりにする
メールやコメントだと、まとめる時間もいるし、誰に何を話そうとしているのかが分からないため。
感想
今まで、なんとなくこうした方がいいだろう/これはだめだろうとふんわり考えていたことが的確に言語化されていました。
このリストを見て、自分の状態(気持ち)がどれに当てはまるのか、、を考えてから行動するように。
→そのため、少しずつですが良い批評ができているような気がします。
本には、もっと具体的な内容が書いてありますので、興味が沸いた人はぜひ読んでみてください!
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