読書レビュー⑥『レッドスワンの絶命 赤羽高校サッカー部』(綾崎隼)

こちらも今後のためにブログから転載。
もともとまとめて書評みたいな感じだったのを、作品として切り出してみた。


あらすじ

恋愛小説の名手が送る新時代の青春サッカー小説、開幕!

私立赤羽高等学校サッカー部『レッドスワン』。新潟屈指の名門は崩壊の危機に瀕し、選手生命を絶たれた少年、高槻優雅は為す術なくその惨状を見守っていた。

しかし、チームが廃部寸前に追い込まれたその時、救世主が現れる。新指揮官に就任した舞原世怜奈は、優雅をパートナーに選ぶと、凝り固まってしまった名門の意識を根底から変えていく。

誰よりも〈知性〉を使って勝利を目指す。新監督が掲げた方針を胸に。『絶命』の運命を覆すため、少年たちの最後の闘いが今、幕を開ける。

『レッドスワンの絶命 赤羽高校サッカー部』

感想

著者のデビュー5周年にして、2度目の単行本作品。通算16作品目。
サッカー大好きな著者がその楽しさを伝えようとした一作。
過去のシリーズと違い恋愛的要素は少なく、青春要素が強いサッカー小説。
作品の半分をしめ肝である試合には、それこそ今目の前で試合が行われているような迫力感があり、一気にその世界に引き込まれる。
サッカーに馴染みがない読者向けに図等を用いての用語解説ページがある。高校サッカーが題材ということもあり、ユース年代の大会についても多少ながら知ることができる。
著者のファンとしては、お約束の過去の作品の登場人物がゲストとして登場するのも嬉しい。
作品に具体的な年月日が表記されているため、過去作品の時間軸の解明のヒントにも。
推薦文は元日本代表の中山雅史。

初出:2015年4月11日 「徒然にレビュー(3月編)

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