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目の前で誰かが転んだとき、あなたは

とある日。

私は用事を済ませて、その施設を後にするところだった。


ドアから出た瞬間、
タクシーに乗り込もうとしていた杖をついた高齢の男性が段差に引っかかり、転んでしまった。

私は「大丈夫ですか?」と声をかけ、男性からは「大丈夫、大丈夫」との返答。

けれど起き上がれない男性。
私はどうしたらいいのかわからずその場で見守ることしかできなかった。

すると近くにいた女性が近づいてきて、男性の腕を抱えタクシーまで支えて行ってくれた。

私は女性の方にお礼を言い、一安心し、その場を後に。

と同時に押し寄せてくるいろんな気持ち。


私、なんにもできなかった。

カッコ悪い。

あの女性のようにサッと助けることができたら。


そして、

私は大切な人が、またはそれ以外の人でも、誰かが目の前で転んだり倒れたりした時に、適切な対応ができるのだろうか。と不安になった。


*****


半年ほど前に遡るけれど、
私の住んでいるアパートに母を招いたことがあった。

そしてその帰り。

私は3階に住んでいて、そこまでは階段で行き来する必要がある。
その階段に、手すりはついていない。

母は足があまり丈夫な方でなく、階段を下る際に足を滑らせて転んでしまった。
私が前を歩いていたため、なんとか支えて立て直すことができて無事だったけれど、

私が前を歩いていなかったら、すぐ近くを歩いていなかったら、と考えると本当にゾッとする。

結構トラウマになってしまったので、母と一緒にいるときは十二分に注意しながら行動するようになった。

そんなこともあった。


*****


男性が転んでしまった件、母が転んでしまった件から、

いつでも不測の事態に対応できる対策をとることの重要さを思い知った。


人は不測の事態が起こると当然慌ててしまうし、
どうしたらいいのかわからず時間だけが過ぎていく、なんてこともあると思う。


私は、何もできなかったけれど、反省するきっかけになったし、今度は手を差し伸べてみよう、と思った。


備えあれば憂なし、と言うように、
普段過ごしている中で

もしかしたら、こうなるかもしれない
だったら、こういう風にできるかもしれない

と心に余裕のあるときは常に考えておくことも効果的かと思う。


目の前で誰かが転んだとき、あなたはどうする?


ちょっとした、考えるきっかけになったら嬉しいです。


それでは、今日もよき日になりますように。

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