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1000日チャレンジ 747日目 『三流シェフ』読書記録

ゴールまで253日

★BMI:24.3

◎『三流シェフ』(三國清三 (著) ; 幻冬舎;2022)
(以下、出版社web siteより引用)
「37年間続いたグランメゾンを閉じ、僕は70歳で、新たな夢を実現する
どんな一皿よりもエモーショナル!
料理界のカリスマ・三國シェフの自伝的エッセイ
「苦労する覚悟さえあれば、居場所は見つかる」「人は人の苦労をそれほど評価しない」「みんながやりたくないことを機嫌良くやる」。
父との漁、ホテルでの鍋洗い、ヨーロッパ修行、30歳での開業、ミシュランとの決別――。
時代の寵児といわれ、がむしゃらに突っ走ってきたぼくが、「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉店する訳と、これから叶える夢について。
〈目次〉
はじめに
第一章 小学校二年生の漁師
第二章 黒いハンバーグ
第三章 帝国ホテルの鍋洗い
第四章 悪魔の厨房
第五章 セ・パ・ラフィネ
第六章 ジャポニゼ
最終章 最後のシェフ
おわりに」

【感想】しばらく積読状態だった本をGWに読んだ。内容は、購入した時に想像していたのとは、少々違っていた。三國シェフが長年続けてきた人気店を閉店するというニュースを見ていたので、そのことについて書かれたものだと思ったが、彼がどのようにして、そこに至ったのかという彼の半生記だった。とても面白かった。家が貧しく、高校に行けずに札幌の米屋に就職した彼が、その家の娘さんの作ってくれたハンバーグをきっかけに料理に興味を持つ。そこから怒涛の半生。とにかく行動力が凄い。無理だと承知していながらでも1%でも可能性があるのではと信じて突き進む。結構無茶苦茶なことをしていても、受け容れられて道が開いていく。『苦労する覚悟があれば、どこかに居場所が見つかる。』『みんながやりたくないことを機嫌よくやることだ。』『その世界の鍋を探してみることだ。』(料理の世界では、皆が嫌がる鍋洗いを率先してやった経験から)『自己主張しないのは自分に自信がないと言っているのと同じだ』いくつもの金言が並んでいる。
そして、その一つの到達点としての彼の目指した、日本のフランス料理を彼の店ではやり遂げて、70歳を機に新たな挑戦をしようとしている。この本が、定年をまじかに次の道を模索している私の背中も、押してくれた、そんな気がした。


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