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おんなじやった

昔うちの施設で暮らしてたけど、親の都合で家に戻った子(今はおじさん笑)がいてる。
彼とは長年会ってなかったけど、ここ数年よく施設を訪ねてくれるようになり、親交が深まっている。

施設を出てから数年して、ある旅行会社でガイドをしていたのは知っていた。
なぜならわたしの友人がそこで働いていたから。
元気にしてるんやなと遠くから見守っているような気持ちやった。

先日、その子(おじさんやけど笑)と食事をした。
そのときに、友人の話になった。

お母さん(とわたしは呼ばれている)の友達は厳しい人でした。
正確にいうと、最初は厳しいと思った。
でも、社会のことを何も知らない僕たちガイドに教育することまで視野に入れて仕事をしてくれた。
しかもみんなに平等だった。
今の僕の中にある文化、習慣はお母さんと友達がつくってくれたものがほとんどです。
僕にとってお母さんと友達は同じ、いろいろなことを教えてくれる人でした。

要約するとこんな感じのことを彼は言っていた。

泣けるやないか。

わたし、その友人のことすごい好きなんや。
不器用なとこも頑固なとこもわたしと同じで、たぶん別の価値観の人から見たら損ばっかりするしアホやんと思われると思う。
でも我々は自分に正直に生きているのだ。

だから、その生き方を彼が肯定してくれたような気がしてほんまにうれしかった。
わたしと友人は彼にとって同じ存在って、こんなうれしい話あるかな、と。

もちろん友人にもその夜のことは伝えた。

生きてるとこんな答え合わせの時間がたまにくるからな。
だから長生きしたいんや。

いっぱい生きて、自分のやってきたことの答え合わせをたくさん見届けたいんや。

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