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伝える と 伝わる


コミュニケーションは、人々が意見や情報を交換するための重要な方法です。しかし、私たちは時に、自分が伝えたいことを十分に伝えることができているのか疑問に思うことがあります。ここでは、「伝える」と「伝わる」という言葉の違いについてお話しして行きます。

「伝える」と「伝わる」の違い

「伝える」と「伝わる」は、似たような意味を持つ言葉ですが、微妙な違いがあります。伝えるは、自分が伝えたい情報や意見を相手に述べることを指します。一方、「伝わる」は、自分が伝えた情報や意見が相手に理解され、受け入れられたという意味を持ちます。つまり、「伝える」は送信側の行為であり、「伝わる」は受信側の行為です。

伝えることの難しさ

伝えることは、思ったよりも難しいということがあります。私たちは、自分が伝えたいことを相手に伝えるために、言葉や表現を選び、話し方や態度を考えます。しかし、相手が自分とは違う背景や知識、価値観を持っている場合、自分が伝えたいことがうまく伝わらないことがあります。そのため、伝えることを簡単に行うことはできず、相手に合わせて自分の言葉や表現を変える必要がある場合があります。

ハイコンテクストとローコンテクスト

コミュニケーションには2種類あります。同じ種類の手法でコミュニケーションをすればうまく行きますが、種類が違えば成立しません。相手に合わせた種類を使い分けられるとベストですが、それ以前に「2つの種類があるんだ」ということだけでも押さえておきましょう。

ハイコンテクスト

日本などのアジア圏を中心に見られる文化的背景を指します。ハイコンテクストの文化では、言葉だけでなく、非言語的な要素や、相手との関係性などがコミュニケーションの重要な要素となることがあります。つまり、相手が自分と同じ文化的背景を持っている場合、会話の中で省略された情報や言葉を理解することができるということです。
具体的には「阿吽の呼吸」「空気を読む」「間から解釈する」「表情から感じとる」を指します。日本人同士の場合は同質性の高い組織の中で生きてきたケースが多いため、ハイコンテクストなコミュニケーションのスキルが高くなっていますが、初めて仕事をする相手とはなかなか文化的背景が一致しない場合も多く、これが成立しないケースがあります。
伝わり方を受け取り側に委ねるコミュニケーションスタイルです。

ローコンテクスト

欧米を中心に見られる文化的背景を指します。ローコンテクストの文化では、言葉がコミュニケーションの中心となることが多く、明確で直接的な表現が好まれます。つまり、相手が自分と異なる文化的背景を持っている場合、会話の中で省略された情報や言葉が理解できないことがあります。
「言わないとわからないよ」というものであり、受取手は文字通りに受け取ります。初めて会った相手とはこちらでコミュニケートするのが良いでしょう。また、伝える側に責任があるスタイルです。

伝わることの大切さ

伝わることは、伝えること以上に重要です。自分が伝えたいことが相手に伝わらなければ、意見や情報を共有することができません。また、情報がうまく伝わらないことによって、不必要な誤解やトラブルが生じることがあります。そのため、自分が伝えたいことが相手に伝わったかどうか確認することが重要です。例えば、相手に質問をしたり、相手が理解できたかどうか確認することが有効です。

お伝えしたいこと

コミュニケーションにおいて、相手に「伝える」ことを頑張るのもとっても大事ですが、それ以上に「伝わる」ことが重要です。伝わる余地のない相手には伝わりませんし、伝え方によって「伝わる」度合いが変わります。
仕事においては報告 / 連絡 / 相談がとても重要です。「伝えた」で終わりではなく、伝わったかどうかを重要視しながら気持ちの良いコミュニケーションで仕事をしましょう。

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