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続・静けさと桜

見れなかった、のか、見てもらえなかったのか
どちらに主語を置くかは結局は人間の勝手だ。

どちらにしても、今年の春に咲いた花たちに対して、
人間心には哀愁を感じずにはいられなかった

うちの庭で咲いている花たちはいつも以上に愛らしく見える
それも勝手な人間の思考だ

夜、散歩に出かけた
桜は散り始めた頃だ
ライトアップはされないが、街灯がわずかにそれを照らし
ふわりとした存在感を場に放っている
闇の中で、桜の存在は「白」だ


足元に白い柔らかいものが集まっている
しかも線状にだ。
いくつもある。


アスファルトの割れ目
そこに土が見え雑草が生えているのはよく見る光景だろう
散った桜の花びらが、その土や雑草にくっついて集まっていた
桜のボーダーだ。


今まで見たことのない桜のパフォーマンス

真っ先に幹の方に足を運ぶ私たちには
その足元で広がる桜のポーズに気付けていなかったのだ


次、人々が集まることが許された春がきて
桜の幹の下に駆け寄るだろうけれど

私はこの日見つけた、桜の踊りとポーズを逃さず愛でに行こうと思う






*静けさと桜という記事もあります
https://note.com/sn_sn/n/n004fa34e6766


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