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【弁護士業務】弁護士は、AIでどうなるか?【AI】

「生成AIで世界はこう変わる」(今井翔太著、SB新書)を読んだので(レビューは下記)、本書の記載から、弁護士業務への影響を考察してみる


業務内容への影響

・高学歴で高いスキルが必要な賃金が高い仕事ほど影響を受ける(2023年の論文「GPTs are GPTs」)
・弁護士:影響を受けやすいが、限定的

上記論文では、影響を受けやすい仕事として、法務秘書が具体的に挙げられている
また、学術研究分野への影響として、文献の発見とその内容の解説、論文内容への質問に対する回答、論文作成の続きの提案までAIがやるだろうとの推察がある
さらに、文化芸術分野では、AIが補助・提案し、最終的に人間が決定するとの方向性が示されている

これらを見ると、弁護士業務でも、書面作成における補助的役割をAIが行い、最終的に弁護士自身が決定していく、というような感じになるかも
本書では、AIの役割を労働置換型労働補完型に分けているが、弁護士業務では、労働補完型ということになる

これからは、AIにうまく指示ができるスキル=プロンプトエンジニアリングが重要だとされているが、これは弁護士業務でもそうでしょうね

他に興味深いのは、

・生成AIにより労働者間のスキルの不平等が減少した

との複数の研究報告
つまり、スキルが低い労働者の能力を引き上げる一方で、元からスキルが高い労働者への影響は限定的だと
修行期間みたいなものがなくなるのかも

市場への影響

一般労働市場の話として、

・潜在的市場がある場合:AIによる生産性の向上で市場が拡大、雇用も増える
・潜在的市場がない場合:AIによる生産性の向上で過当競争、雇用が減少する

とある
弁護士増員によりすでに飽和状態にあると言われる弁護士業界に未来はあるのか?

では、どうする?


AIにより社会全体が変化する以上、弁護士業界も当然に変わるでしょう
その変化にできる限り適応していこう(適応しなければならない)、というのが今の自分のスタンス
医療分野ではすでに、Googleによる医療特化言語生成AIというものもあるらしい
いずれ法務でも法務特化AIが誕生するのか?

ただ、弁護士業務には個人情報保護の問題が常に存在する。したがって、どこまでAIが使えるのかは悩ましいところ
とりあえずは、これから登場するオンデバイスAIなどに期待しつつ、どこまで使えるのか、どう使いこなすのか、情報を追って行きたい

以上


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