見出し画像

プレゼントを捨てる

大事なものは
わたしから離れるといつも
ごみになる

だって誰かから渡された
プレゼントだって
その瞬間はうれしいが
いつの間にか
ごみ同然になって忘れていく

だから
きっとわたしが渡すものも
誰かにとってはごみになるに違いない

だから最初から
お金のかからない
ごみを渡すようにしている

ただの紙切れを
ただの字を
手紙として渡す

どうか
いつか来る可燃物の日に
出してください

それでいいのです
この
ごみに書かれた
あなたの脳裏に残った
ことばこそが
価値のあるプレゼントでしょうから