![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123330208/rectangle_large_type_2_0f93e4dd426aa092f67a124b4fedbfce.png?width=1200)
Photo by
kind_fairy629
散歩と朝露
犬の散歩に出かけ
短く生えた草むらを抜け
川沿いを歩き
肥料屋の脇に出る
朝陽はそこから抜けるように
ここに差して来て
ぼくと犬を照らす
ぶるっと犬は身震いする
ふと足元に冷たさを感じ
ジーンズの裾を触ると
濡れている
青い靴も濡れ
細かい草の破片がびっしり付いている
あの草むらでついたのか
人生は逡巡と後悔を繰り返し前に進む
そこをかきわければ
朝露でいっぱいだ
ぼくが立ち入るまでは
宝石だったんだ
朝露も
その
草を踏み抜け歩いてきたんだ