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私がスキンケアブランドを立ち上げた理由

すみしょうです。今回は私が研究開発責任者を務めるスキンケアブランド「スプレーゼ」の開発経緯や開発の想いを書いてみました。

元々はサラリーマンで化粧品の研究をしていました。大手メーカーから脱サラして起業しました。

その経緯はこちらに書いておりますが、要約するとこんな感じです。

サラリーマン研究職→製造部に異動→あまり得意な仕事じゃない→好きなことしたい、家族時間を増やしたい、自分の責任でチャレンジしたい→脱サラYouTuber→自分が本当に納得できる化粧品を作りたい(今ここ)

化粧品を作りたいと思ったきっかけ

私はサラリーマンで化粧品OEM研究をしていた時代がありました。お客さんは一般ユーザーさんではなく、化粧品メーカーの企画担当者がメインです。

正直言って、ユーザーさんの肌をキレイにすることは考えてませんでした。企画担当者さんから指定された成分をいかに安定に配合できるか、使用感、製造フローは最適なのか、防腐と安全のバランス、薬事は大丈夫?など、研究、製造者目線ばかりで考えていました。

脱サラして、スキンケアが好きなユーザーさんと繋がってわかったことは、本当に肌のことを追求しているのはユーザーさんだなあと感じました。

それに触発されて、自分の肌もよく観察するようになり、今は直接ユーザーさんと繋がることでユーザーさんが何に悩んでいるのかなど、現場のニーズも教えてもらえるようになりました。聞いたら色々教えてくれるフォロワーさんに感謝です。

また、YouTubeフォロワーさんが10万人を超えたあたりだったか、フォロワーさんより、すみしょうさんが化粧品を作ってくださいという声をいただくようになりました。

化粧品研究者として真に良い成分を模索し、悩みを直接ユーザーさんに聞くことができるため、めちゃめちゃ良い化粧品を作れるのではないかと考えはじました。

化粧品業界は血で血を洗うレッドオーシャン

しかし、化粧品市場は、超レッドオーシャンで新規参入者もたくさんいる業界です。製造販売業社さんだけでも2022年で4000社以上いる。製造販売業を持たない業者さんもいるので、もっとあると思う。

参考:https://www.jcia.org/user/statistics/industry

せっかく良いものを作ってブランドのファンができたとしても、事業継続ができず、終了してしまうのは無責任だと思いました。そこで、私にはどういう強みがあるのか、継続できる可能性はあるのかを考えました。

自己分析

1つは私が化粧品の成分や処方の経験があり詳しいこと。中身と効果にこだわった商品が作れる自信はありました。

2つ目は、本当に良い原料メーカー、ディーラー、OEMメーカーの吟味選択も可能なこと。どんな処方をどの工場にお願いするかを最適な選択もできるし、交渉によってコストを抑えた原料調達も可能です。あまり詳しくない人は、OEMさんの言いなりになってしまう可能性もあります。

3つ目として、フォロワーさんが多いこと。フォロワーさんに直接モニターをお願いしたり、肌測定をしてもらったり、一緒に開発できるというのは他社にない強みかと思いました。

4つ目は、SNSでフォロワーさんと繋がっていることで、初期の広告費用を抑えられ、その分、中身に投資できるということ。

このようなことを考えると、やってみる価値はあると思いました。やるからには本気で作り上げる。そのような想いで私が研究開発責任者となり、自社ブランドを立ち上げることに決めました。

どんな化粧品にするか?

まず、私自身、面倒くさがりというのがベースにあります。シンプルで時短が好きなんです。私自身、保育園児、乳幼児を子育てしていることもあり、忙しい方の気持ちもわかるようになりました。

とはいえシンプルにすることで、効果はほどほどに、、、というのは嫌でした。

そこで、ヒトでのエビデンスがとれてる成分を厳選配合し、浸透設計もしっかり行い効果にフォーカスし、商品ラインナップは最低限必要なものだけ、シンプルなのに今までよりキレイになれる。こういうブランドにしたいと思いました。

ブランド名は、迷いまくったのですが、柔軟な発想でスキンケアを提案したいということで、フランス語「souplesse」から着想し「スプレーゼ」としました。柔軟な発想というのは私の人生で最も大切にしているところです。仕事に限ら図、固定観念に縛られると自由な発想ができないためです。

科学的なエビデンスはなくても、ひとりの体験談の困りごとが開発のヒントになることもありますし、処方やスキンケアも年齢、環境、その他に応じて柔軟に対応させていくという想いも込めています。自由な分、迷うことは多いのですが頑張りたい。

ちなみに、上記フランス語はスープレスと読むそうで、スープレスにしようかと思いましたがアルビオン様に商標登録されておりましたので、シャトレーゼのようなイメージでスプレーゼにしました。

スプレーゼ開発ポリシー

スプレーゼには開発ポリシーが今のところ5つあります。

ポリシー1:シンプル&効果にフォーカス

特にこだわっているいるのは、極力使うアイテムを少なくしたいということ。私自身面倒くさがりで、いろんなものをたくさん使うのはイヤというのもあります。

スキンケアって、化粧水→乳液→美容液→クリーム→パック、、、など、ライン使いしないといけないという思い込みがあると思うのですが、ライン使いして検証する論文はほとんど見かけないです。シンプルに、成分Aを入れたものと、無配合のもの(プラセボ)を比較とか、あるいは完成した化粧品を1ヵ月使って(前後比較)、シミやシワや乾燥がどうなったか、そういったシンプルな検証なんです。

そして、シンプルでも肌を綺麗にする効果は出るのものは出ますので、最小限のケアで最大限の効果を与える処方設計をしています。ブランドコピーは「より少なく、しかしより良く」です。もっと良いコピーがないかは常に模索しております。「シンプルなのに、今よりもっとキレイに。」もいいかもしれませんね。

ポリシー2:意味のある処方設計

意味のある処方設計にこだわっております。必要なものは効果量を配合し、不要なものは無配合にします。例えば洗顔などの洗い流し系に、ビタミンCを配合したところでどれくらい肌に残るのか?個人的には残らないと思いますので不要にする。などです。

使用する美容成分は、ヒト臨床試験で効果が期待できると確認されているものを使用します。また、配合量については、日本の法律上、実はプールに1滴くらいの量でも配合しました!堂々と訴求できるのですが、当社ではそれはしたくないので、効果的な量をしっかりと配合します。

それと流行やイメージの良さで処方組はしません。天然はイメージがよく、合成はイメージが悪いと思いますが、由来はなんであれ、化学成分として見た時に安全なのか、効果があるのかを考えます。

また、微量の不純物、脂肪酸の分布、分子量の分布などで効果や安全性が変わるものもあるので注意して選択しています。天然原料は原料ロットによって品質にブレがあったり、不純物が多い混合物なので、ベース骨格の保湿成分や安定成分は合成品を使い、アクティブ成分や香料は植物由来を使うなど、適材適所で処方組みしていきます。

さらに、こだわりポイントなのですが、訴求したい美容成分などは私が配合量を考えており、その部分は配合量を開示したいと考えています。こちらについては製造販売業者さんの許可が必要なのですが、メーカーさんごとに粘り強く交渉しております。

ポリシー3:ユーザーさんと一緒に作り上げる

開発初期のヒアリングや、最終段階ではフォロワーさんにモニター評価をしてもらい、良い評価が出た時に初めて商品化します。自分がいくら良いと思ってもユーザーさんの評価が良くないとダメですよね。

また、市場に投入した際にユーザーさんから上がってきた改善点についても、フットワークの軽さや、ユーザーさんと直接交流できるメリットを活かして、迅速に改良を進めていきます。

クレンジングやエッセンスの容器のデザインなどもフォロワーさんにアンケートをとって人気のものを決定しております。

ポリシー4:自社だけでなく他社品もおすすめする

化粧品業界って企業同士での横のコラボが一切ない業界なんですよね。資生堂さんとロート製薬さんがコラボで、有効成分レチノール×有効成分ビタミンCのセラムとかめっちゃ良いと思います。他にもコーセーさんの公式アカウントの人が、花王さんの商品を使ってることをSNSでつぶやく。そんな時代でもいいのかなと思います。

でもそういうことは、大企業になればなるほどしがらみがあってできないのかなと思いますので、私たちがやろうと思います。普段使っているリアルな他社商品も、良いと思えば迷わずSNS発信したり、自社の製品で解決出来なさそうならば、他社品なども柔軟におすすめする。

例えばビタミンC領域ではロート製薬さんの右に出るものはいないと今のところ考えているので、ビタミンCを組み合わせたい時は、ロート製薬さんのものをプラスしてみてはいかがでしょうか?というアドバイスもします。

ポリシー5:できることから地球にやさしく

人間が生活していると多くのゴミが出ます。私たちはできることから環境負荷を低減する施策を行なっていきたいと考えています。

今の所、理論的に考えて、ゴミを減らすということだけは、良いことと考えております。例えば、不要な包装材は極力減らすなど、なるべくゴミを減らすことを考えています。

一方、環境問題は非常にセンシティブで、よく言われるのがグリーンウォッシュになってないか?ということです。グリーンウォッシュは、企業等が、実態を伴わないのに、あたかも環境に配慮した取組をしているように見せかけることを言うそうです。

プラスチック削減が叫ばれていますが、本当に意味あるのか?紙に変えることで、本当にトータルのCO2削減できるのかについては疑問が残るところ。私は明確にまだわかっていないので勉強中です。

というのも、紙を作るのにも森林伐採もするしエネルギー使いますし、プラはリサイクルできますよね。紙屋さんは紙が良いと主張するだろうし、プラ屋さんはプラが良いと言うでしょう。

トータルでどちらが環境に良いのかがまだ私にはわかっていません。ライフサイクルアセスメントという考え方らしいのですが、しっかりと調査し、科学的に環境に良いと結論が出たものに取り組んでいきたいです。

ということで想いを書き綴ってみました。書いてみると表現の修正や構成の変更でトータル3ヶ月くらいかかりました。文章って難しいですねw

新商品のお知らせ

最後に少し宣伝させてください。

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また、使用した口コミなどをDMやSNSでいただくことがあり、それがめちゃめちゃ嬉しくて、社内のモチベアップになっております。いただいたコメントは社内で共有して喜んでおります。本当にありがとうございます。

もちろん改善点の指摘も大変ありがたく、どんどん改善していきたいと思っております。

使ってみた感想や口コミ、改善点などございましたら、SNSのDM、コメント、口コミサイト、などから頂けると嬉しいです。

これからも「スプレーゼ」をよろしくお願いいたします。

よろしければサポートいただけると嬉しいです!よりよい化粧品業界になるように尽力していきます!