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ワインエキスパート②教材

学習を始めるにあたり教材選びは重要なポイントですが、大事なことはただひとつ、これと決めたものを使い倒す。これだけです。


エビングハウスの忘却曲線

なぜ同じ教材を繰り返し使うのか。それは暗記の効率が高まるからです。
「忘却曲線」という言葉を聞いたことはありますか? ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した、記憶と時間に関する研究のことです。時間が経ち忘れてしまった内容を再び覚えるための時間をどのくらい減らすことができるか(節約率)、エビングハウスさんは自分を実験台として調査しました。いかに楽して覚えるか、だなんてとても興味をそそられる実験です。気になる結果は以下の通り。

<節約率=数字が大きい方が労力が少ない>
1日後:34%
2日後:27%
6日後:25%
1ヶ月後:21%

1度の暗記作業では1か月後にはほぼ忘れており再び覚える労力が大きい。そうなる前に繰り返し復習すれば楽に記憶を定着させることができる。つまり複数の参考書をとっかえひっかえ使うよりも1冊を短期間に何度も学習したほうが明らかに効率的なのです。

ちなみにこの研究、「無意味な文字の羅列(ナンセンス音節)」を覚えて実験したそうです。無意味な文字の羅列…ってまさに産地やブドウ品種じゃないですかっ!

4種の神器

ちなみに私が使い倒した教材は下記4つ、これで一発合格しました。

1月~3月に教本が届くまで

前年度版の「受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座 ワイン地図帳付き」を一通り読みまず全体感を把握。この書籍は最新版が毎年4月末に発売されるので厳密にいうと今年の内容と異なりますが、教本が届く前にざっとどんな感じか知る目的としては十分です。

3月に教本が届いてから4月末まで

教本にマーカーをひきながら「Sommelier For Free」の動画を視聴。全体の中でどこが要点なのか確認することが目的なので、この時期は暗記に力はいれず、とにかくテンポよく最後まで目を通します。

5月~6月

要点を把握したら次は理解の確認です。漫然と教本の最初から順番に確認していくのではなく、問題を解いて間違った箇所+その周辺情報を学習すると”自分はここを理解していない”という緊張感、”わからないことを知りたい”という好奇心が刺激され、飽きずに学習を続けることができます。使うのは最新版が5月に発売される「ソムリエ試験対策問題集」。この戦法で試験までに4回繰り返しました。

移動中や寝る前などのちょっとした時間には携帯で「ケイゾーラボ」の一次試験対策問題にチャレンジ。仕事で忙しい大人は隙間時間をいかに使うかが合否をわけます。まとまった時間がなくても携帯でさくっと解けるうえに、各項目の要点もまとめてくれているこのサイトにはかなりお世話になりました。

7月~試験前日

レースも最終コーナーを曲がり最後の直線に入った7月からは、満を持して暗記の追い込みです。ボルドー格付けなど大量のカタカナ(ナンセンス音節!)の暗記はこの時期まで見て見ぬふりで暗記しませんでしたが7月に入ってからで十分間に合いました。替え歌や語呂合わせをネットで検索して紙に書きだし、トイレや洗面台など脳みそが暇になるあらゆる場所に貼りまくり、その場所に行く都度頭に刷り込みました。

そして知識の総仕上げは「ケイゾーラボ」の模擬テストです。テストを解いては間違った箇所の教本を読み、ついでに周辺部分を確認し、そしてまたテストを解く。これをグルグルと何回まわせるかが勝負です。

ちなみにこれは先日飲んでおいしかったワイン、その名も「ぐるぐる」
「280slm」「330slm」「450slm」と標高違いで3タイプあるので、標高差での水平飲み、というのも面白そうです。



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