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新天地ライフ

明けましておめでとうございます。
新たな生活が始まってから2週間がすぎた。慌ただしく大変です、っていかにも引っ越したばかりのコメントをしたいのは山々だけど、残念ながら異常なほどに落ち着いて生活してる。もちろん特有の緊張感はまだ無くなってはいないけれど。

またまた全て新しい環境(いや、もう何回目?笑)。それでも今回は街に慣れるのも早く、スイスについたばかりの時よりも寂しさや不安が大きくない。この街は、まるで映画の中のようだ。私が小さい頃に憧れていた海外のイメージがそのまま本当に存在していたことに驚いている。石造りの建造物がどっしりと堂々とカッコいい街を作っていると思いきや、小さいお店や路地など可愛い一面もたまに見せてきて私を魅了する。治安も良く、まだ道で変な人にあったこともないし、身の危険を感じたこともない。ただ、気まぐれすぎる毎日のように訪れる雨(プツプツと降るから傘がいるほどではないが、メガネに付いて私の視界を奪う何とも面倒くさいやつだ)と飛ばされそうになるくらい強い風(傘を絶対にさすなと言うような…)、そしてお世辞にも明るくはない道に気を引き締めることは少なくない。まだ日が短いのもあるが、短い時間しか明るくないため夕方になると外で出歩くのは億劫だ。お昼に街を歩くのは楽しい。そしてカフェがたくさんあるのが私の一押しポイントだ。スイスの意味がわからない物価で生活していたからコーヒーも安く感じてしまう(ポンドの計算しばらく間違ってたっていうのは忘れましょう)。交通もとても便利で、移動はしやすいし、なんだかんだで街に慣れるのに二日かからなかった。引っ越し慣れしてると言うのか、あんまり深く考えてないだけなのか。まあ、快適に過ごしてますよってことで。

そろそろ本題に移りましょう。
今学期もまた新天地で留学生として生きることにした。
色々な人に、続けて違う大学に留学とかありなの!?って驚かれるけど、私も他にそんなことしてる人見たことないからとてもレアなケースではあると思う。笑 私の大学がなかなか承認してくれなかったのも仕方がないと思う。

今学期は、秋学期と違って普通に授業をとっている。秋学期はスイスで毎朝9:30くらいに着くように徒歩で学校に行き、時間に余裕を持ってなんとなく1日のゴールやタスクを決めて夕方までゆっくりと作業をするというとてもリラックスした生活をしていた。課題などもなく、自分の部屋ではとことんダラダラした。そんなこんなで正直に言ってしまえば5月のアメリカでの二年生春学期を終えてからあまり学業に身を入れてこなかったので、普通の学生に戻れるのかという大きな不安があった。しかし、クリスマス前と年末年始も忙しくヨーロッパ旅行をしていたもんで、数日後に迫るまで今学期の留学のことを全然考えられていなかった。システムエラーなのかよく分からないが、授業スケジュールも何も出てきてくれなかったので、自分が何を学ぶかも不明なまま飛行機で到着したのであった。留学生用の手続きも色々あったのだが、着いて速攻で色々調べてなんとか次の日にはチェックインを無事に終えた。やっぱ着いてからでも何とかなるもんだ(「人生いつも首の皮一枚でどうにかなる」というのがうちの家訓だ)。そして授業に関しては、自分の大学とコース比較を急いで行い、物理の授業を三つ選んだ。三つだから少ないし、多分そんなに大変じゃないかなって軽くみていた先週の自分を叱りたい。

授業1週間目を迎えてみると、結構普通にどの授業も重い…。そして今週始まってから気づいたのだが、毎朝9:00の授業があるのだ。しかもこの何が辛いかというと、自分の住んでいる場所が地味に遠い。理系のキャンパスが街中からさらに離れた場所にあり、車で30分かかる。少し不便な場所なのでシャトルバスが出ているのだが、シャトルバスが朝8:00なのだ。つまり、7時代には起きなければならない。なんということだ。去年の春学期に二度と朝8:00の授業を取らないと誓ったのに。しかも授業内容は自分の大学の必修とドンピシャで被っているから落とすわけんいもいかん..が週4で9:00という…これはもはやイジメだ。これだけは小さい頃から知っている。私は朝が苦手だ。テンションが異常に低く、目も半分しか開いてないし頭の中が無の状態で、脳もほぼ活躍しないまま授業を受けることになるのがわかっている。困った。朝活に挑戦しても成功したことはないし、結局夜が捗るんだから、もう夜型として生きようって決心していたのに。

しかし、ピンチもチャンスに変えて行くしかない。ポジティブ思考。大丈夫。四ヶ月。頑張って朝から活動すれば一日が長くなる。今は冬だからきついけど、暖かくなったらもう少し晴れた気持ちで生活できるかもしれない。そうだ。きっと大丈夫。
と言うことでですね、今の所は、ちゃんと勉強する習慣をつけようと、規則正しく生きています。

アメリカの自分の大学と比べて学校のシステムが異なる部分が多くて面白い。百人以上いるレクチャーってこんな感じなのかって。思った以上に授業は分かりやすくて楽しいし、自分もアクティブラーニングしてはいる。でもやっぱり三人とかで受けてた物理の授業ってリッチだったなぁ。教授と友達のようになることはここではないだろう。そして私の混乱した顔をみて教授がもう一回説明してくれるなどの特別サービスは、本当にスペシャルだったのかもしれない。少しずつではあるが良いところが見え始めて、四年生になったら戻ろうって思えるようになるかな。

今回は新しい環境なのに自分の中で思った以上に寂しいと感じないのが面白いところだ。スイスに着いたばかりの頃は一人でいるのが寂しくて寂しくて。その割に一人の自由な時間が好きという究極にめんどくさい寂しがりやなのだ。今の私のフォーカスはどうも自分にあるらしい。自分がどれだけできないか日々実感して不安になって、考えるべきことや行動すべきことが目の前にたくさんあって、それだけで精一杯。かなり波があって、心情によって、現実と急に向かい合ったり、自分の思い描くものが膨らんだりするからややこしい。悩みはたくさんあるし、常日頃考えてしまうが、同時に悩んでることが実は幸せなんだと思う。決まってる未来なんてつまらないし、一寸先は闇くらいがきっと楽しい。

そして、これは単なる事実なのだが、中国人が多すぎる。それがどうとかでは全くなくて、日本人はあんまりいないのに、中国人の数が圧倒的すぎる。大学のキャンパス間のシャトルバスの半分は中国人で常に中国語が聞こえる。バスの中で、片方の耳で韓国語の曲を聴きながら、目では日本語のニュースを見て、空いている方の耳で中国語が聞こえてくる。もちろん、脳が混乱している。今まで友達になったのも中国人ばかりだ。みんな優しくて良い人たちばかり。でも言葉を理解するのは簡単ではない。かなり聴いて理解はできるのだが、話に割って自分の意見を話すことが難しい。でも高校の初めの頃は何を言ってるのか分からなかったのに、一年や二年で理解するまでになって、その能力が今まで保たれてることは普通に感激する。中国であの時辛くても頑張ったから楽しい今があるんだ。ありがたい。

少し感じるのは、スイスロス。スイスって、街を一人でゆっくり歩くだけで心が落ち着いて、溜まりそうだった物とかがスーッと浄化される場所。その感覚が今足りていない。やっぱりどっかのタイミングで一度スイスに戻るべきかもしれない。スイスの方が良いとか言いたいわけではない。ベクトルが違いすぎて比べられないけども、スイスにあったものがないのが物足りない。でも、ここにはここの良いところがある。

とりあえず、まだ始まったばかり。自分のことにフォーカスできる環境に感謝して、暖かい季節が来るのを心の底から願いながら、一歩一歩進んでいきたいですね。

2020年。スタート。

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