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アラフィフからのアイドリッシュセブン【22】八乙女楽に担わせたもの/その1

まずは紹介。
八乙女楽はTRIGGERという3人組アイドルグループのリーダー。22歳。
「抱かれたい男NO.1」に輝いた実績を持つ。
八乙女事務所社長八乙女宗介は実の父。八乙女事務所から独立後、インディーズアイドルとなったが人気は衰えず。先ごろTRIGGERのメンバーと出演したミュージカル「クレセント・ウルフ」は社会現象を起こした(「BĻACK OR WHiTE 2020 ミュージックファンタジア」での紹介テロップより)。

満を持して挑んだのが、ドラマ「ダンスマカブル」の主演である。

彼の名前を知らない人でも、Twitterトレンドをチェックしている人なら目にはしているだろう。近頃では1/23に彼のツイートが拡散され、Twitterトレンド、Yahoo!リアルタイム共に名前が1位を記録した。

個人的に彼にはホストのカリスマ、ローランド氏との対談を望んでいるのだが、とにかく前向きな性格はローランド氏のそれに引けを取らない。一般人なら恥ずかしくなるセリフをさらっと言ってのける。自分か自分以外かを地で行く。さすが抱かれたい男の称号を手にした男である。

2020年の誕生日企画。彼の魅力が満載。

頑固過ぎるほどの真面目さも愛される理由だ。ちょっとダサいな、と思うことでも、彼なら全力で取り組んでくれるという期待がある。上でも書いたTwitterトレンドの元になったIDOLiSH7和泉一織のツイートは楽のお土産のセレクトについてだったが、なんとも微笑ましい品であった。それを喜ぶファンの声に後押しされた形で1位を取っている。それがゆえか、「八乙女楽」と気安く呼び捨てにされるのも彼の特徴。


好きなものにも頑固なまでのこだわりを持つ。デビュー時から蕎麦が好きと言ってはばからない。フレンチコースが似合う風貌だが蕎麦を啜る様も恐らく様になるはずだ。
余談だが都内では、八乙女楽似の蕎麦配達人が目撃されているという。声をかけられると「あんなイケメンじゃないんで」と恥ずかしげもなく去っていくらしい。謙遜すらも堂々としてしまうというのは彼の影響を大きく受けているということなのだろうか。
しかしそっくりさんにも程がある。

頑固なまでのブレなさが彼の特徴だし、長所だ。関係者の証言によると多分に父親似だそうだ。弱冠22歳ながら完璧なアイドル像を作り上げたのは父親の影響もあるかもしれない。


長々と彼の可愛らしさばかり紹介してしまったが、これでどうやってダンスマカブルに繋いでいけばいいんだ?笑


気を取り直して、特設サイトを見てみよう。

ドラマの公開は終了したが、見どころたっぷりのサイトだ。

少しだけ触りのあらすじをお話すると、


ダンスマカブル(死の舞踏という意味)は、地上と天に浮かぶ2つの世界の物語(正確に言うと、もう1つ舞台がある)。
「世界は二分されている」。
リーベルは地上の反抗組織のリーダー。世界平和を望み活動していたが、特権社会を作り、世界を牛耳る教会とそれを護る軍に「交渉」を持ちかけて世界を平定しようとする。そのために、教会の象徴である「天子」を誘拐する。

最初は天子、アルムを利用して交渉しようとした訳だが、一緒に行動するうちに、純粋なアルムに情を持ち始める。


リーベルの姿勢は、ストーリーが進むうちに、だんだんと変化していった。
カリスマ的リーダー、そしてヒーローと仰ぐ部下の男は、その変化に耐えられなくなっていき、精神をおかしくしていく。

これはストーリーにおける数多くの展開のひとつだけれども、彼の犯行と変化は確実に世界に作用をもたらしていった。


ダンスマカブル公開後のTwitterには、様々な声が寄せられた。

物議を醸した理由のその1つは、リーベルという主人公が当初の目的からだんだんと「ブレて行く」過程を見せていたこと。八乙女楽本人の「何事にもブレない」性格との乖離があった。

どんな人と対峙しても自分の言葉と態度は全く崩さない八乙女楽が演じるのが、目的の為に誘拐という罪をおかしながらその相手の反応に笑みを浮かべ、慕ってくれる部下にまで、「パパか?」と言われてしまう主人公。違和感が大いにあったかもしれない。

案の定というか、Twitterでは、賛否両論が巻き起こった。
賛否両論が起こる作品はそれだけのインパクトがあり、論じたくなる内容ということなのだが、はっきりとこの物語は受け付けられないという声も相次いだ。

「こんな八乙女楽は見たくなかった」

特設サイトの中で彼は「辛い場面もたくさんある」が、楽しみに見て欲しいという言葉を残しているが、ブレている八乙女楽を見るのは、ファンにとっては実は一番辛いことだったのかもしれない。

恐らく、テレビ局に投稿などして直接物を言った者は少なくないだろうし、事務所(インディーズではあるがレーベルから離れただけで、事務所的にはちゃんとした独立した形を取っているはず)にも抗議はいったかもしれない。SNSへの書き込みは言うまでもない。長編ドラマであるから放映の間にお茶の間の意見も様々に変わってきただろう。


拙稿「ダンスマカブル①挑戦」で、本来のパーソナリティを離れた役どころを振り演技させることは、事務所、テレビ局、スタッフ、諸々の関係者にも反響を与えると書かせて頂いた。そしてそれは運営やメンバーにも大きな挑戦であったと。

挑戦としては大いに成功した。しかし、タレントのこれからを考えれば、出来れば賛は多く得たいもの。

それでも、八乙女楽にこの役どころを担わせたのはなぜだろうか。


この項続きます。


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