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弊社カルチャー(速さ、約束、誠実、夢中、挑戦)について

今回のnoteでは”カルチャー”に関してインタビューを受けたので纏めさせて頂きます。弊社には「ミッション=会社理念」があり、「カルチャー」は行動指針という位置づけです。メンバーにとっても1番身近な指針がカルチャーだと思っています。

「ミッション=仕事を通じて人生を豊かにする」に関する記事はコチラになります。カルチャーの上位概念として、ミッションは存在するので、ぜひメンバーにはコチラも読んでくださいね。

「カルチャー」に関しても紆余曲折あり最初に作成したのは2020年10月です(約2年ほど前ですね)、振り返ると当時は「クレド」と呼んでましたね。中身も最初は3つにしぼり策定したようです。1番重要なのは浸透なので、あの手この手で社内メンバーに伝えていきました。

結果的に
・呼び名は「クレド」→「カルチャー」
・当初「3つ」→「5つ」に増加
・決定事項も全部変更 

これだけ見ると大失敗の2年間のように思いますが、会社で大切にしたい本質的な内容は変わっておらず、いかにメンバー1人1人に浸透させるか、を改善した結果、現在の形に移り変わってきたように思います。手前味噌ですが本当にカルチャーは浸透してきた。

2020年10月にクレドを作成した時の記録。
手探り満載の作成記録ですが、2年前に一歩を踏み出したから今がある
2021年8月(約1年後)には、早くも浸透に課題が。
「カルチャーってホントいるの??」と葛藤しながら、メンバーに対して伝える努力に、もがき苦しむ、そんな時期。


取材インタビュー(カルチャーに関して)※2022/10/21

ー社是に当たるミッション「仕事を通じて人生を豊かにする」を具現化する指標として「速さ」「約束」「誠実」「挑戦」「夢中」の5つの「カルチャー」を掲げています。

 「『カルチャー』は社内の判断・行動指針に該当し、会社として『大切にすること』です。うちも社内的な『ルール』や『規則』を設けていますが、個人的にはそれでメンバーをがんじがらめにするのは本意ではありません。本来、『100人いれば100通りの解釈』があってよく、そこに正解・不正解はありません。ただ、メンバーが自由気ままに判断・行動すれば統制が効かなくなり、会社は不利益を被ります。そこで会社の求める基本的な方向性をメンバーに共有してもらおうと、『カルチャー』として言語化しました。各項目の表記を『ワンワード』にしたのは、メンバーを決まりで締め付けるのでななく、緩やかな枠にとどめ、個人の裁量の余地を残したかったからです」

 ―「カルチャー」の1つ目の「速さ」では「立ち止まって考えよう」ではなく、「走りながら考えよう」と呼び掛けています。

 「『速さ』は企業が生き残る上で必須です。この事業を行うべきかどうかの判断などの大きなことから、チャットの返信のような細かいことまで、業務上の全ての意思決定・実行の前提になります。同業他社がセミナー事業で、顧客に対してうちより答えを出したら、うちは負け、あっと言う間に市場からの退場を迫られます」

 「企業の強みは社によってそれぞれあるでしょう。『資本力』で勝負となれば、うちのような小さなベンチャー企業は大企業にかないっこありません。ですが、『速さ』は個人の意識次第でどうにでもなります。企業の大小に関係なく、平等に与えられたものです。これを活用しない手はありません。うちが競争に打ち勝つ最大の『武器』です」

 「1カ月間じっくりと考えて行動に移したとします。ならば1週間で結論を出して実行したら、どうでしょう。同じ1カ月間で4回トライできます。『速さ』を追い求める余り、失敗の確率が増すかもしれません。その時は再トライをしたらいい。『角を矯(た)めて牛を殺す』より、『トライ・アンド・エラー』を繰り返した方が確実です。失敗から学び、教訓に生かすこともできるでしょう」

 「『速さ』の解釈を巡っては、自分と相手にギャップが生じることがあります。本人的には『十分速く反応した』と思っても、相手は『遅い』」と感じるケースです。その場合の速いか遅いかの判定基準は明確です。相手が『遅い』と思ったら『遅い』のです。本人が主体的にどう思うかは重要ではありません」


 ー2つ目の「約束」は「ルール」と同義に位置付けています。

 「『約束』を『カルチャー』に組み入れた理由は、ある失敗に起因します。私はかつて、業務上の意思決定・実行をメンバーの自主性に委ねていました。その方が『仕事のスピードが上がる』と考えたからです。しかし、いざふたを開けたら逆でした。A君はこれをやる、B君はあれをやると、収集がつかなくなったのです。組織共通の方向性が失われ、結果として仕事が遅くなりました。そこで一定のルールを設け、それに基づいて仕事を類型化して進めたら効率性がアップし、仕事のスピード感が増したのです」

 「『ルール=約束』と言うと、部下から見れば『自分たちを縛る』負のイメージで捉えられるかもしれません。ですが、実は上司に制約を与えるものでもあるのです。上司は『約束』に則って、部下を指導・評価します。そうすると、指導・評価に画一性が生まれ、上司によって指導・評価に違いが出ることが少なくなります。好き嫌いやえこひいきによる恣意的な指導・評価は姿を消し、不公平感がなくなります。『約束』の対象には当然、それをつくった私も含まれます」

 「『約束』」が決まるまでの過程ではいろいろな議論があっていいのですが、一度決まったら守るべきです。不服なら『約束』そのものを変えよう。変化の速い時代です。『約束』が時代に合わなくなったら、その都度変えればいいのです。

 ー3つ目の「誠実」。5つの「カルチャー」はいずれも同列でフラットな位置付けということでしたが、社長さんは「もしかしたら『誠実』は上位にあるのかもしれない」とおっしゃっていました。

 「人としての基本だからでしょうね。『子どもが熱を出したから今日は休む』『仕事が嫌になったから会社を辞める』。それはそれで1つの考えだし、法律違反をしている訳でもないから、責めることはできません。ただ、『人としてどうなの?』とは思います。人間は人との関りの中で生きています。1人では生きられません。法に触れていないからといって、何をしてもいいとはなりません。人に対する謝意とか思いやりとか、人間として最低限の資質を持ちたいと思っています。社会常識やマナーやエチケットもそうでしょう。これらは全て『誠実』の上に成り立っています。『サラリーマンである前に1人の人間として誠実に振る舞いたい』。そう自分に言い聞かせています」

 「『誠実』を示す相手は同僚だけではありません。顧客も然り。ビジネス的に言えば「顧客に誠実に向き合うこと」は非常に重要です。うちのメンバーは若者が中心で、顧客は年配層が多い。自分の親より年上の顧客も少なくありません。そうした関係性の中、目上の人に対する敬意、ビジネスライクを超えた信頼関係の構築を忘れてはなりません。相手に一度『不誠実』と思われたら、契約は金輪際取れないでしょう。反対に『誠実』だと受け止められたら、多少のミスがあっても大目に見てもらえます。『誠実さ』は人間の資質の1つの因子にすぎませんが、これを否定されたら、全人格を失う破壊力を持っていることを肝に銘じなくてはなりません」

 「『誠実さ』を示すのは仕事に限ったことではありませんが、仕事を通じて常に磨きたいと思っています」


 ー次は「挑戦」です。日本人はとかく、「できない理由」を探すことにかけては天下一品だと言われます。

 「『できる理由』を見つけるのは『できない理由』を探すより難しい。だから多くの人は『できない理由』を持ち出し、『挑戦』することを放棄します。『挑戦』」には幾つもの困難が立ちふさがっています。それでも、「『できる理由』を見出して、積極的に一歩を踏み出してほしいと願っています」

 「『挑戦』には失敗が付き物です。私は『挑戦した上での失敗』はとがめません。淡々と受け止めます。それを責めたら、メンバーは萎縮し、チャレンジ精神を失うでしょう」

 「『挑戦』するためには『目標』を掲げることは不可欠です。『目標』がなければ『挑戦』は前提を失います。『目標』は大きいほどいい。それに向かって、困難を乗り越えるプロセスを楽しんでほしい。失敗したからと言って『目標が高すぎた』とか『無謀だった』」とか、後ろ向きになる必要はありません。『トライ・アンド・エラー』の繰り返しで人は成長し、人間的な豊かさを得る実感を持てるでしょう」


 ー最後の「夢中」は5つの「カルチャー」の中でも、ミッションの「仕事を通じて人生を豊かにする」を最も反映しています。

 「仕事の最大の目的は『お金』を得ることです。収入を確保し、生活水準を上げ、家族を養う。欲しい物を買い、趣味に興じる。とても大事なことです。ですが、それが全てではないと思います。仕事は人に『やりがい』や『生きがい』をもたらしてくれます。『仕事を通じて充実感を味わう』ことは何物にも代えがたいでしょう」

 「現代は『仕事は仕事』『プライベートはプライベート』と公私を分ける風潮が美徳とされています。『働き方改革』の概念もプライベート重視から生まれました。しかし、私は、公私はそんなにきれいに区分けできるものだろうかと考えています。仕事が私生活に生きることもあるでしょうし、私生活が仕事の参考になることもあり、公私を分けるのはもったいないと思っています」

 「『公私を区別するな』といっても『仕事を家庭に持ち込みなさい』とか『24時間働きなさい』とか言っているのではありません。仕事とプライベートはお互いに影響し合い、不即不離の関係にあるということです。IoTの進展で、いつでもどこでも仕事ができる環境にもなりました。そうした中、『仕事は9時5時限定』『5時からはプライベート』と割り切ることが果たして有意なのかと疑問を持っています。お互いに影響し合うのなら無理に分けず、両者の相乗効果を高めた方が合理的だと思います」


 ー「カルチャー」を通じてメンバーに何を伝えたいですか。

 「『カルチャー』に合わない人を否定するつもりはありません。それぞれの価値観として尊重します。他社に行けば、そこにはそこの『カルチャー』があり、肯定されるべきでしょう。ですが、うちの『カルチャー』はうちの文化です。それに基づいて採用し、評価します。うちの『カルチャー』を理解してくれない人は、必要としません。『カルチャーに合う人と仕事がしたい』。そう願っています」


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