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7月の音楽レク【海】

7月は祝日に海の日がありますね。
なので海をテーマにプログラムを作ってみました。

作詞作曲者 不詳 大正2年

文部省唱歌です。
唱歌は作詞者や作曲者が不詳ということが往々にしてあります。
昔は著作権という考え方がなかったのですね。
この歌は高齢者は必ず歌うことができます。
1番は昼の海、2番は夜の海を歌っています。
尋常小学校第5学年に掲載された歌ですが、5年生には難しい言葉がたくさん出てきますね。
私も、子どもの頃、意味も分からず歌っていました。

2番に出てくる「著き(しるき)」は際立っているという意味です。
闇の中でも島山が際立って見える、ということでしょうか。
カモメはなぜ低く飛んでいるのでしょうか?
漁火を焚いてどんな魚を捕っているのでしょうか?
など訊ねてみるのもいいですね。

参加者に海にまつわる思い出を聞いてみましょう。
ある有料老人ホームでは
「私は茨城の海で泳ぎました。
海は家のすぐそばで、毎日波の音を聞いていました。
あるとき、服を脱いで泳いでいたら、服を盗まれて、親に叱られたなあ」
また、ある人は
「私は瀬戸内海で泳ぎました。」
またほかの人は
「焼け出されて千葉の富津に移り住みました。」
など海にまつわることを話してくれました。

われは海の子

作詞作曲者不詳 明治43年

こちらも文部省唱歌。
尋常小学校第6学年に掲載されました。
「海」と比べると、力強い歌詞ですね。
そして、故郷を懐かしく思い出しています。

とまや(苫屋)とは菅(すげ)・茅(かや)などを編んで作った「苫(とま)」で屋根を葺ふいた粗末な家のこと。
ゆあみとは、産湯の意味です。

千里寄せくる、とありますが、千里は何キロですか?
と問いかけてみましょう。

うみ

林柳波(はやしりゅうは)作詞 井上武士作曲 昭和16年

作詞の林柳波は童謡作詞家。
他に、「うぐいす」「おうま」などがあります。

3番に「行ってみたいなよその国」という歌詞があります。
どんな国に行ってみたいですか?
と問いかけてみましょう。
認知の方々は、将来のことを考えるのはなかなか難しいので、
どんな国に行ったことがありますか?と問いかけ、
次の歌に繋げていくといいと思います。

憧れのハワイ航路

石本美由起作詞 江口夜詩(よし)作曲 岡晴夫 昭和23年

ハワイに行ったことがある方は結構いらっしゃいます。
高齢の方も、若いころは元気で海外旅行も楽しんでいらしたはずです。
ハワイについて尋ねてみましょう。
「海がきれいだった」
「フラダンスのショーを見た」
などと答えが返ってきます。
フラダンスを習っていた方もいらっしゃることでしょう。

映画の主題歌で、主演は岡晴夫。
美空ひばりも出演しています。

横浜港からホノルル港まで7日間の船旅だったようです。

椰子の実

島崎藤村作詞 大中寅二作曲 昭和11年

島崎藤村が明治33年に書いた詩に、昭和11年に大中寅二が作曲し、
国民歌謡として発表した。
歌ったのは東海林太郎。
評判がよく、レコード発売し、大ヒットとなりました。

名も知らぬ遠き島より流れよる椰子の実ひとつ
冒頭の歌詞です。
椰子の実が何日もかけて、漂流し、日本の海岸にたどり着きました。
いったい、椰子の実はどこから来たのでしょうか?

その椰子の実と自分を重ね合わせ、自分も漂流している、と想う作者。
最後は
いずれの日にか国に帰らん
と締めくくります。

素晴らしい歌詞です。
皆さんと朗読するのもいいですね。

知床旅情

森繫久彌作詞作曲 加藤登紀子 昭和45年

ここからは、日本各地の海の歌を歌っていきましょう。
知床は北海道の北部。
水は冷たいのでしょうね。
「ハマナスは実がなるんですよ」と小樽出身の人が教えてくれました。

砂山

北原白秋作詞 中山晋平作曲 大正11年

童謡です。
佐渡島が見えています。
新潟の日本海ですね。
夕暮れになり、子どもたちは茱萸原をかき分けて帰っていきます。
「海よさよなら、さよならあした」
最後の歌詞がいいですね。

真白き富士の根

三角錫子(みすみすずこ)作詞 インガルス作曲 明治43年

明治43年に鎌倉の七里ヶ浜沖で起きたボート転覆事故のために作られた歌です。
インガルスはアメリカ人の讃美歌の作曲家。

歌詞に江の島も出てきます。
湘南といえば明るい海を想像しますが、この歌は悲しみを誘いますね。
涙する方もいらっしゃいます。
気持ちに寄り添いましょう。

みかんの花咲く丘

加藤省吾作詞 海沼実作曲 昭和21年

童謡です。
場所の特定はできませんが、みかんの産地なら、
静岡、和歌山、愛媛などが考えられるでしょう。

みかんの花が咲いている丘から海を眺めています。
いつか、お母さんと一緒に見た海を、今は一人で見ています。
遠くにかすむ船を見ながらお母さんを思い出しています。
情景が目に浮かびますね。

瀬戸の花嫁

山下路夫作詞 平尾昌晃作曲 小柳ルミ子 昭和47年

瀬戸内海です。
島から島へ嫁いでいく花嫁さん。
幸せだけど、ちょっぴりさみしいような気持ちが感じられますね。

瀬戸内海は島が700以上もあるそうです。
かつては源平合戦の舞台にもなりました。
中国人が「日本にも大きな川があるのですね」と言った話は有名ですね。
穏やかなイメージある瀬戸内海ですが、実際はどうなのでしょうか。

涙の連絡船

関沢新一作詞 市川昭介作曲 都はるみ 昭和40年

映画「涙の連絡船」の主題歌。
映画の舞台は鹿児島と桜島を結ぶ連絡船です。

こうして、歌で日本の北から南まで旅することができました。
参加者と歌詞や場所で共感しあいながらプログラムを進めていきましょう。

その他海の歌

アンコ椿は恋の歌、お嫁においで、かえり船、かもめの水兵さん、岸壁の母
斉太郎節、四季の歌、ソーラン節、大漁唄い込み、遠くへ行きたい
南国土佐を後にして、波浮の港、風雪ながれ旅、冬景色、港町ブルース
港、港が見える丘、港町十三番地、別れ船







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