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物語を書くということ②

 ①より続く

 書くことを避けていた私が書き始めたのは、それから3年後。
「ほけんだより」という全く予想していなかった媒体だ。宇宙飛行士になりたい、文学部に入りたい、小説家になりたい、アニメーターになりたいと言っていた子どもの頃の私が知ったらどんなに驚くだろう。

 人とは違う「ほけんだより」にしたかった。そのためエッセイ欄を設けた。職員用も書いた。保護者からの感想がくるのも嬉しかった。
 養護教諭をやめたあとの子育て期間は、パソコン雑誌で見つけた育児相談のライターの仕事をした。
 自分の文章の文字数で値段がつくことが信じられず、驚きとともに嬉しい時間だった。その期間が3年ほど続いただろうか。

 今の仕事になり、自分の書きたいように「書く」ことはなくなってしまった。溢れるようにイメージできた物語も浮かばなくなった。…というよりイメージしようとしなくなっていた。
 昔は鉛筆から始まり、シャープペンシルで、ノートに着く小指が黒くなるほど書いていた私が、パソコンで入力するようになり、今はiPhoneでアプリを使って書いている。
 書くことへの心も同じように変わってきたと思う。

しかし、そんな私に長い冬眠期間を経てまた書こうと思わせてくれた存在が現れた。この「書くということ」①②はその存在を示すためのプロローグにすぎない。
 もしかしたら、これを読んで下さった方の中にはもう気づいている方がいるかもしれない。
その存在について、次回は書きたいと思う。

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