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40代公務員保育士の出産は、安産だった?

妊娠中の仕事について(こちらの記事)に書きました。

大きな病気やケガをせず、仕事を休むことなく無事に産休に入ることができたのですが。

40歳初産。

超高齢出産。

一筋縄ではいきませんでした・・・。

超絶に幸せな産休ライフ(こちらの記事)を過ごしていたのですけどね。

子宮口が開かない


超高齢出産、しかも初産。

何があるかわからない、となったらNICUがあるような病院を選ぶ人が多いと思うのですが、近所の個人病院を選んだんです。

理由はいたってシンプル。

家から徒歩5分、近いからです。

何かあったら、大きい病院に運んでおくれ、と楽観的に考えていました。

そして、予定日の2週間前。

子宮口が全く開いていないということで、週に2回、子宮口を柔らかくする注射を打って様子を見ることになりました。

赤ちゃんの頭が産道を通らないかもしれない


注射をしても子宮口に変化が見られなかったので、このままではお腹の中で赤ちゃんが大きくなりすぎて、いざ出産!となった時に


赤ちゃんの頭が産道を通らないかもしれない(そりゃ、大変!)

というわけで。

主治医から総合病院で骨盤のレントゲンを撮ってくるように指示されました。

結果、骨盤の大きさに問題はなさそうとのことで、様子を見ることになりました。

これが出産数日前のことです。

出産は予定日の2日後、緊急帝王切開で


予定日あたりから前駆陣痛が始まり、間隔が規則正しくなったり遠のいたり。

陣痛が5分間隔になり、いよいよ本陣痛か?病院に連絡しよう!となったのが予定日2日後の早朝。

「今から行きます」と連絡をしたら、まさかの「今は対応できないので1時間後にお願いします」との返事。

(満月だったから?この日は出産ラッシュだった!)

その時はまだ食事をする余裕があったので、軽く腹ごしらえをしていざ出陣。

徒歩5分の距離を夫に車で送ってもらい、診察室へ。

その時点で子宮口が1㎝しか開いていなかったので「まだしばらくかかるね」と言われて病室で待機することになりました。

ベッドに横になったり病室内をひたすら歩き回ったりしながら、陣痛アプリに記録。

(記録といってもボタンを押すだけの単純作業ね)

昼前には2分間隔になり、全身汗だく、痛みが1分、休憩1分のインターバル。

その辺りで助産師?が様子を見に来て、すでに話をする余裕すらなかったのでスマホの画面を見せると「先生呼んできますね」と言って出て行きました。

しばらくしてやってきたのは医師ではなく昼食・・・。

とれも食べられる状況じゃないから夫が食べ始めたんだけど(あんた、いたのかい?笑…夫がどうしていたかはほぼ記憶にない)箸が皿に触れる音にいちいちライラして「うるさい」と何度も言ったことは覚えています。

そして、ようやく午前の診察を終えた医師がやってきました(その日は土曜日だった)

陣痛の間隔はせまくなっているのに、子宮口が一向に開かない・・・。

・子宮口が開くのにどれぐらい時間がかかるかわからない
・高齢出産なのでそれまで体力がもつかわからない
・今ならスタッフがそろっているから、安全な出産ができる

というわけで、緊急帝王切開で出産することを提案されました。

さらに、その時に一緒にいた看護師が「帝王切開の出産でも、赤ちゃんはお母さんが頑張ってくれたのをちゃんとわかってくれるから大丈夫」と。

いやいや、自然分娩に強いこだわりはもっていないよ。

赤ちゃんが元気に生まれるなら何でもいいよ、と思いながら「お願いします」と声を振り絞って言いました。

余談ですが、その頃、金曜の夜にTBSのドラマ「コウノドリ2」が放送されていたんですね。

たまたま前日の放送回が、第一子を帝王切開で出産したお母さんが、第二子はどうしても自然分娩で出産したいっていうような内容で。

看護師の言葉を聞いて夫が「昨日のコウノドリの…」とか何とか言ったら「見ました!?」とわちゃわちゃ・・・こっちはそれどころじゃないよ、とキレそうになりましたね。

手術には同意書が必要なのですが、その時、すでにサインできるレベルの陣痛じゃなかったので、夫が代筆しました。

そこから約2時間、ベッドに横になってひたすら痛みを逃しました。

発狂するほどではなかったので、マタニティヨガやスイミングで教わった呼吸法が少しは役に経ったのかもしれません。

そして、手術の準備が整ったというので、陣痛の合間をみて病室から手術室へ小走りで移動(体感としては走ったような気がする)。

着ている物を全て脱ぎ、最後の力を振り絞って手術台へ。

(本当なら最後の力をこんなところで使うはずじゃなかったのだろうけど。)

麻酔が体に入った瞬間。


生き返った!!!

と思いました。

それまでの痛みはどこに行った?っていうくらい楽になって。

局部麻酔なので、周りの声や音は聞こえていて、無事に赤ちゃんが取り出され産声を聞いたらホッとして、そこからはあまり記憶がありません。

とにかく寒くて全身がガタガタ震えていたのを覚えているんだけど、どうやら出血量が多かったみたいです。

とにかく、無事に生まれてよかった!!

帝王切開翌日、自力で歩いて驚かれる


帝王切開での出産とはいえ、直前まで陣痛に襲われていたので、翌日は全身が筋肉痛でした。

さらに、下腹を切られていますからね、傷の痛みも相まって。

もう、体のどこがどう痛いのかよくわからないぐらいの痛みに加え、腕には点滴がつながれているという。

まさに満身創痍でした。

私の取り柄は健康なこと。

産まれてこの方40年間、入院したことがありません。

翌朝、初めての入院生活に戸惑っている間もなく看護師が現れ、車いすに乗せられて診察室へ向かいました。

診察が終わり、看護師に「動けそうだから、部屋まで歩いて帰ろうか」と言われ、重い体を引きずるように廊下の手すり伝いで何とか部屋に戻りました。

これ、手術の翌日に歩ける方が稀なようですね。

「もう歩けるのね、凄い」と声を掛けてもらった中で、看護師長には「アリエルさん、スキップしちゃだめよ~」なんて冗談を言われました(笑)。

安産だったかと聞かれたら「安産でした」とはとても答えられない出産でしたが、普段から体を動かす仕事をしていたことで、知らず知らずのうちに基礎体力はついていたのかなと思います。

平均的な40歳よりは元気な方だったのではないかな、と。

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