東南アジアのスタートアップニュース【18年10月第5週】
こんにちは、三上蒼太(@sota_mikami)です。
東南アジアのスタートアップ情報を日々チェックしています。
先週(2018年10月28日~11月3日)に報道された、注目すべきASEAN Tech Newsをピックアップします。
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AnyMindがシリーズBで約15億円の資金調達
日本人による東南アジアのスタートアップとして、近年急速すぎるほどに成長している企業。
・2年半の売り上げ28億
・メンバー300人超
・世界11ヶ国13拠点に展開
という急成長っぷりは本当にすごいです。
参考記事:
Go-Jekのシンガポール進出が11月末と発表
Go-jekは今年の5月に、「タイ、フィリピン、ベトナム、シンガポールへの進出」を発表しています。
8月にベトナム進出を果たし(GO-VIET)次の展開を期待されていましたが、その行き先はシンガポールのようです。
ベトナムのフードアプリ「Cooky」が50万USDの資金調達
Cookyというベトナム版クックパッド。
ユーザーのエンゲージメントを高めるための様々な施策を打っているよう。開発力とデザインは十分に戦えるだけの力があるように見えます。
資金を得たことによる大規模なマーケティングや、その後のグロース戦略に注目していきます。
GrabがBooking.comから200M USD調達&Gojekは12億USDの調達確保
東南アジアの配車アプリの2大巨塔といえば「Grab」と「Gojek」。
両者とも時価総額1,000万円を超える、いわゆるユニコーン企業です。
そのどちらもが追加の資金調達を発表。
GrabはBooking Holdingsから。Gojekの引受先は明記されていませんが、12億USDものアテが見つかったとのことです。
タイのfacebookでGaming Creator Programが開始
17やSHOWROOMなど、ライブ配信が近年盛んです。東南アジアではLiveMeやBIGOというサービスが流行っており、その投げ銭のみで生活しているライバー(配信者)もいるとのこと。
東南アジアで圧倒的な支持を得ているインフラ的存在のfacebookですが、ご存知の通り、そのライブ機能には投げ銭機能がありませんでした。
その投げ銭機能を、タイ人のユーザー向けに開放した、とのこと。
この機能はすでにアメリカとブラジルでも開放されており、タイは3カ国目だそうです。
マレーシアのFinTech、TNG Digitalが現地のタクシー会社と連携
マレーシアでのQR決済手段を提供するTNG Digitalが、現地タクシー会社と提携を発表。タクシー料金がQRで払えるようになるとのことです。
しかし、マレーシアのタクシーといえば「Grab」。
Grabも独自でGrabPayというツールを保有しており、かつタクシー業界の市場規模はどんどん縮小されていくことがほぼ確実な中、あえてタクシーとの協力体制を築いたという動きには、何かTNGなりの戦略があるのでしょうか。
マレーシアにてdigital tax導入
2020年1月より、マレーシアで海外企業がITビジネスを運営する際に、digital taxが徴収されるようになります。ローカル企業が外資と戦いやすくするためとのこと。
マレーシアはこれまで、「起業しやすい国」として知られていました。政府による積極的な誘致があり、手厚い設立サポートのほか、税率についても優遇がありました。
特に節税対策として『ラブアン法人』を開設している資産家は多いと聞きます。(詳しくはググってください)
そんなマレーシアでしたが、digital taxの税率やそのルール次第によっては、「起業しやすい国」が変わってしまうかもしれません。
今後の動きに注目です。
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