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伊予松山城で奥の細道

ということで、 お城を見る旅も始めた。

テレビに出ている専門家の先生方がおもしろく説明してくれるから興味をもったミーハーだけど、建築物と江戸文化は前から好き。国内を旅行するきっかけになるし、お城があるところにはお茶とお茶請けもあるはずだからいいかなと。

最初に松山城を選んだのも、千田先生が出ているお城の番組を見てだったはず。松山は飛行機が高い路線なのがきつい。隣県にある高松はお手頃で行きやすいのだけど、四国の他の3県はねぇ。福岡と長崎の関係に似てると思った。愛媛はお初。出張でも来たことがない。

思い立った1月後半の日は、冷たい雨に雪が混ざってて寒かった。レトロな松山駅から現代的なデザインの路面電車に乗って、松山城のお堀に着いた。山の上に見えるお城が遠いな。お堀はゆったり大きくていい。でも、このお堀は浅い。水深が膝下くらいで、底はコンクリート製で水が澄んでる。簡単に渡れてしまって存在意義はあるのかな。

黒門口登城道 入口

黒門口から登る。ここが正規の登城ルートと聞いたから。元は上に建物があっただろうし、ここまでの道も整っていたのだろうけど、思っていたよりひっそりあった。本当に入口なのか不安でウロウロしたわ。

余裕だな。道は広くて、舗装もされてる。高く積まれた石垣が整然としていてきれい。緩やかにカーブしているところがたまらない。あと、真ん中辺りに残った階段。生々しくてああいうの好き。

二の丸エリア。寄らなかったのは失敗だった。ここは住居があった場所。本丸御殿好きとしてはフロアプランだけでも見ておくべきだった。当時の間取りがわかるように庭園として整備されているらしいので、次回は絶対に行く。それにしても住居と天守はこんなに離れていて遠くない?まだお城はまったく見えない。来る途中もこの先も坂だろうし。まぁ、お殿様は籠に乗せてもらうからいいのか。

来たー!と思った。いかにも昔ながらの正規のルートっぽい道。細くて、舗装は自然を活かした公園風で、木々が茂っているから薄暗い。iPhoneだと明るくしてくれるけど、本当は森の中って感じ。

(私がイメージする)奥の細道。

雨上がりの湿った路面がいとをかしに見えるけど、滑ったわ。石も踏まれてツルツルだし、さっきより暗いし。逆進路を取るシニア世代が下ってくるのが怖かった。というか、五島列島の大瀬崎の灯台でも思ったけど、こういう一本道で一対一で人間とすれ違うと怖い。ここは電話が通じたからいいけど、武道を嗜んでおけばよかった。逃げる隙は得られそう。とはいえ、この石畳は江戸時代そのままの箇所があるらしいのがロマン。どこだか分からない。ガイドを頼むか、自分に知識があればと思ったわ。

戸無門(重要文化財)

戸がない門。間近で見た建造物らしき物、第一号。この辺まで来た時には、結構汗ばんでた。お城歩きは日頃から歩いていないと厳しそう。お城に興味ない+体力ない人を連れて来なくてよかったと思う。どちらもOKの城友がいる人がうらやましい。

よしあきくん

来た。かっこいい。意外と小さい。
桜が満開の映像を見た気がするけど、梅の木がいっぱいだった。どちらも素敵。

よしあきくん横から(壁設置用だった)

加藤嘉明って髪の毛とか茶色いの?

加藤嘉明像(藤栄神社蔵)

イメージ違うな。ゆるキャラは活発、肖像画は温和な漢字。マスコットの方は城郭考古学者の千田先生に似ているような。あと、この肖像画がある藤栄神社ってどこにあるのと思ったら、滋賀県の甲賀市。なんと御祭神が加藤嘉明だった。桜がきれいな場所らしい。

天守って塔なんだ、知らなかった。

筋鉄門だと思う木の模様

この門は復元だった気がするけどかっこいい。杉だったかな。素材として強いから使われているんだろうけど、意匠面も完璧でしてくれるの最高。

渡り廊下の板は下がすぐ外。刀で下から刺されたりしないのかな。そして、隙間風が寒い。

えっと、これはゴミ?何かの重石?
近くの説明書きには『石落とし』と書いてあった。狭間でもない。

そうそう、天守内部は縁の品物の展示室になっていて、そこに『侍の似顔絵』というものがあった。これがナイスな落書きで、グッズがあったら買いたいと思ったくらい。

侍の絵:松山城 公式サイト
https://www.matsuyamajo.jp/matsuyamajo/point.html

微妙な絵w 昔のお城で仕事をしていた人は育ちが良く、教養豊かだと思っているけど、することは現代の普通の人と変わらないんだね。

最上階へ。何も置かれてなくて、窓が大きくて風がビュービュー入ってくる感じが天守。遠くには海も見えた。昔、たいして建物がない時代なら、かなり見渡せるな。歩いてくるアジア人観光客のやかましさがなければ無音を楽しめる。良い場所。

窓の下には本丸が広がっていたけど、ここには建物があったのかな。御殿はさっきの二の丸にあるし。そういうのも想像するためにジオラマを見に行きたいのだけど、お城近くには美術館しかない。調べたら、かつては県立の博物館に愛媛のさまざまなお城と城下町のジオラマがあったらしい。その博物館はもうなく。ジオラマはどこかで展示されているのかな。まだあるならば見に行きたい。

首が疲れるくらいに見上げた。すごいなぁ。だけど、石と石の間に隙間があるから登りやすそうに見えた。ロッククライミングをする人やトム クルーズなんかは簡単に登ってしまいそう。特別にすべったりする?ガイドさんと一緒に廻れるとよかったな。

天守でのスリッパメモ
▶︎入口で靴を脱いで下駄箱に入れる
▶︎スリッパ貸し出しあり
▶︎狭い階段などは履かなくてもOKと案内あり

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