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「金融資産の全体像を解き明かす」サービスとは?開発秘話を大公開!

こんにちは。
SMBC日興証券note編集部です。

老後資産に対する漠然とした不安や新NISAの普及などに伴い、足元では投資や資産運用についての関心が、より一層高まっています。

そのような中、2024年6月に当社がリリースした新サービス
「Nikko PRM Prime」。

“お客さまの金融資産のリスクを可視化する”という個人(投資家)に向けた画期的なサービス開発の裏側には、開発担当者の並々ならぬ熱い想いがありました。

今回は、開発プロジェクトの中心メンバーである入澤さん、開発パートナーのブラックロック・ジャパン株式会社(以下、ブラックロック社)の土屋さんにインタビューを実施。

過去のサービスと比べてどこが画期的なのか。
そもそも、なぜこのサービスが誕生したのか。

このnoteでしか聞けないエピソード満載でお送りします!


金融資産のリスクを「可視化する」サービスとは?

―「PRM」という言葉を初めて聞く方も多いと思うのですが、何を意味しているんですか?

入澤:「PRM」は「Portfolio Risk Management」の略で、直訳すると「ポートフォリオのリスク管理」です。ここで言う「ポートフォリオ」とは、保有する金融資産の組み合わせや比率のこと。
つまり、「保有する金融資産のリスク管理」という意味になります。

私たちが開発した「Nikko PRM Prime」は、お客さまごとに、保有する金融資産のリスクを可視化することで、それぞれの潜在的な課題を明らかにして、今後の資産戦略をサポートするサービスなんです。

―なるほど、お客さまごとにポートフォリオを分析することができるんですね。

入澤:そうですね。例えば、お客さまの資産が、今後1年間でどのように動きそうかシミュレーションできます。TOPIXが10%上がると、どのように資産が変動するかを予測するなど、さまざまな観点から分析することができます。

土屋:もともとは当社(ブラックロック社)が提供している「Aladdin®(アラディン)」というリスク分析エンジンがあり、世界で300社以上のプロの投資家が利用しています。それを活用して開発したのが前身となるサービス「Nikko PRM」です。

「Nikko PRM」は、SMBC日興証券が2017年に提供をはじめたサービスですが、分析内容や操作性をさらに進化させたものが、今回開発された「Nikko PRM Prime」になります。

「Aladdin®」を活用した幅広い顧客層へのサービス展開としては、世界最大規模となります。

お客さまごとの最適なサポート

―具体的に、どのような場面で役立つサービスなんでしょうか。

入澤:金融資産の全体的なバランスを正しく把握することは本来難しいものだと思います。このサービスを活用することで、高度なポートフォリオの分析やシミュレーションが可能になります。

例えば、無意識のうちに米国株の比率が高くなって資産のバランスが偏っていたとか、買った時に想定していたよりも値動きが激しかったなど、お客さまごとに、ポートフォリオの潜在リスクを可視化することで、分析結果に基づいた投資戦略のサポートができるようになりました。

土屋:資産運用を山登りに例えると、着実に頂上=目標に向かって登っていくためには、天気予報などの情報を把握していることが重要ですよね。

準備は整っているのか、これからどんな天気や状況が予測されるのか、現在のルートは目標から外れていないか、適正なペースを保てているか。

「Nikko PRM Prime」は、SMBC日興証券の営業員を通じて、あらゆる局面において、お客さまをサポートできるサービスとなっています。

高度な分析サービスを、より多くのお客さまに

―そもそもですが、この新サービスを開発することになった経緯を教えてください。

入澤:土屋さんからもお話があった通り、SMBC日興証券では2017年より前身の「Nikko PRM」を提供してきました。主に富裕層向けのサービスだったのですが、より幅広く、一人でも多くのお客さまに提供したいと考えました。

土屋:より多くの方に、よりわかりやすく活用していただけるように、3年前から入澤さんを中心とした開発プロジェクトをスタートさせました。

―開発プロジェクトは、どのようなプロセスで進行したのでしょうか?

入澤:SMBC日興証券にある膨大な分析データをもとに、新サービスに搭載する機能の検証など、まずはブラックロック社と毎日ミーティングを重ねました。開発チーム全体で、データ分析、機能の導入、実装と検証を繰り返しながら、そこにブラックロック社のグローバルな知見を入れて、どんどん精度を上げていくイメージです。
その中でも大切にしたのは、お客さまを直接サポートする営業員にとって、使いやすいツールにすること。これを一番に心掛けました。

土屋:それはいつも聞いていました(笑)。
利用されるシーンを想定しながら、必要なデータを入澤さんから提供していただき、裏側のシステム開発をブラックロックで行うというのが主な流れです。

入澤:開発チームに所属する前は、私自身も約6年半にわたって支店で営業を担当していました。その当時の思いや経験を活かしつつ、現在も営業に携わっているメンバーにこまめにヒアリングして意見を反映しました。

お客さま目線で実現した画期的な進化

―従来のサービスに比べて「Nikko PRM Prime」が進化したポイントを教えてください。

土屋:これまで以上に幅広い層のお客さまをサポートするために、ただ間口を広げたというだけでは意味がありません。ユーザーが大幅に増える一方、サービスのクオリティを向上させることも命題でした。

そこで、分析データの更新頻度を「毎月」更新から「毎日」更新にすることで、よりタイムリーな情報を提供できるようにアップデート。より精度の高いコンサルティングが可能になりました。

入澤:あとは、分析レポートに比較機能を追加しました。
これまでは現状のポートフォリオ、見直した後のポートフォリオ、1つずつしか出力できませんでしたが、本サービスでは現状、見直した後、さらにベンチマークを合わせ3つのポートフォリオを横並びで比較することができます。
この点はまさに営業現場の意見を反映できたポイントだと思っています。

土屋:複数の分析結果が比較できるようになると、そのデータを提示しながらお客さまをサポートする営業のみなさんも、より効率的にわかりやすく説明ができるようになりますよね。その結果、お客さまにより手厚いサービスをご提供できるように設計しました。

入澤:また、当社でお預かりしている資産だけではなく、他社・他行にお預けの資産の分析が可能なことも、このサービスの特徴の1つです。
そうすることで、お客さまは資産全体を管理でき、保有資産の総合的なリスク評価が行える点も大きなポイントだと考えています。

開発にかける入澤さんの熱意に心打たれて

―3年前の構想段階から、入澤さんの並々ならぬ情熱を感じていたそうですね!

土屋:そうですね(笑)。
でも、その熱意が開発プロジェクト全体をリードしてくれました。
あらゆる使用シーンを徹底的にイメージされていて、いかなるケースにおいても「お客さまをサポートする営業員が使いやすく、かつお客さまに役立つツールにしたい」という圧倒的なこだわりを随所に感じました。
 
システム開発を担当している私たちだけでは把握できない現場の声、最適なユーザビリティを実現するための情報などを随時提供していただいたので、より完成度を高めることができましたね。
 
金融や証券に関する膨大なデータや知見をもとに生まれた、まさにSMBC日興証券ならではの画期的なサービスになったと実感しています。

(後編に続く)

後編では、その画期的な機能をさらに深掘り。
思い描く資産運用の未来まで、とことん熱く語ります!


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