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カメラを手放そうとメルカリを開いたのに気付けばカメラを買っていた

よくある話ですよね。

先日、デジタル機材をごそっと整理しました。

さてフィルムカメラにも着手せねばと思っていながら、よく晴れた朝のこと、玄関のチャイムが鳴ってNikon FE2が我が家に転がり込んできました。

試し撮りで通したフィルムの作例は後半に載せてます。
前半は持ってるカメラへの愛ばっかり語っていますので、読み飛ばして大丈夫です。

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もともと手元にあったニコンの一眼レフカメラは、こんなラインナップ。

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左からNew FM2、EM、Nikonat EL

ZfcのモデルにもなったNew FM2の一眼レフ然としたフォルムはかっこいいですし、リトルニコンと呼ばれたEMの丸みを帯びたスタイルもまた、なんとも愛らしい。Nikomat ELは角ばっていて存在感がありますし、なによりニコン初の電子制御シャッターというところがね、歴史的カメラ。

とまぁ三者三様いいところがあってどれも手放せないわけです。
ただ、欲張りな僕はつい思ってしまいます。

「全部一台にまとまらないかしら」

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この3台の機能の差ははっきりしています。

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燦然と輝く4000の文字 (New FM2)

New FM2の強みはなんといっても1/4000秒の高速シャッターが切れること。
他の2台は1/1000秒止まりなので、実に2段分のアドバンテージ。
昼間でもばんばん絞りを開けたい身としては、この差は大きいです。
F1.4かF2.8か。うん、大きい。だから手放せない。
(あと、このカメラは祖父の形見です。だからこそ、手放せない)

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理屈抜きにちっちゃくてかわいい (EM)

EMは他の2台より断然軽いので、散歩のおともに欠かせません。
カメラを首から提げる人ならわかると思いますが、100gの差でも結構感じますよね。たくさん歩くとなるとなおさら。
そのうえで、露出の決定が基本的に絞り優先オートで行われるというのもポイント。
New FM2はシャッタースピードを手動で設定します。
そりゃあ自分の手でダイヤルを回してシャッタースピードを決めたほうが、撮ってる感は出ますけれども。
実際のところ、ズボラなんです。カメラに任せられるなら、任せてしまいたい。詰めるフィルムはもっぱらネガなので、2~3段くらいの露出の差はプリント時に帳消しになっちゃいますし(とことんズボラ)。

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無骨に見えて器用なのがニクいところ (Nikomat EL)

でも、オートだけっていうのも味気ない。たまには自分でシャッタースピードを決めたくなることもある!(わがまま)
そういう時に出番となるのがNikomat EL
シャッターダイヤルをAに合わせれば絞り優先オート、それ以外ならマニュアルモード。
この、「決めたきゃ決めていいし、決めないなら俺に任せときな」みたいな懐の広さが大変に、いとしいのです。
あとは、シャッター音が素敵。一眼レフが一眼レフたるゆえんのミラーがバタバタと動く振動が、シャッターボタンにかけた指に伝わってきます。いま自分は機械を操っているんだ、という高揚感を与えてくれます。まぁだいたいシャッタースピードはオートにしちゃってて、機械に操られているだけなんですけど。

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New FM2は高速シャッターだけど絞り優先オートがない。
EMはちっちゃくてかわいいけどシャッタースピードを自分で設定できない。
Nikomat ELはオートもマニュアルもいけるけど重い。あと古いせいで使えるレンズが微妙に違う(このあたりは僕も詳しく語れないので知りたい方は他を当たってください。「ニコン カニ爪」で検索だ!)。

シャッタースピードをオートでもマニュアルでも設定できて、1/4000秒の高速シャッターが切れて、かつNikomat ELほど重くない。そんな全部入りのカメラ、ないかなぁ・・・。

とか思いながらメルカリを開いたのがよくなかったですね。
何気なく検索窓に「Nikon FE2」と検索して、いい出物があったので買ってしまいました。
このFE2というカメラ、実はひそかに「フィルム一眼のあがりの一台」だと心に思い描いていたカメラです。最終的にはFE2が買えれば、これ以上はいらないかな、と考えていたんです。(本当はFM3Aという素敵なカメラが欲しいのですけれども、庶民には手が届きませんので)

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さて、どういうカメラかというのは上で散々書いちゃいましたので、さっさとフィルムを詰めておでかけに行きましょう。

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フィルムは冷凍庫から引っ張り出してきたPRO400H。現像は大阪上本町にあります「うえろくカメラ」さんにお願いしました。仕上がりをいろいろと指定できるのですが、今回は「無補正」で。おおむね満足ではありますが、まだちょっとコントラストが強いかなと思ったので、次回はそのあたりをさらにマイルドにしてもらおうと思います。

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阪急に乗って伊丹空港へ。なぜ阪急電車はいつも塗装がぴかぴかなのでしょう。他の会社もぴかぴかに保てるのか。それとも阪急が1日50回くらい洗ってるのか。

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久しぶりの伊丹はリニューアル工事を経て展望デッキが素敵な感じになっていました。ここでポートレート撮りたいぞなもし。

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空港のまわりは消火栓だらけ。「航空機の安全運航がすべてに優先する」世界線ですから、当然のことです。

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手放した機材と、やってきた機材。まるで新陳代謝。定期的に入れ替えないと窒息死する病気かなにかなんでしょうか僕は。そろそろ相棒を固定したいものです。

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露出を1段ずつ変えて黄葉を撮ってみましたが、スキャン時に見事に補正されていました。無補正といっても、明るさは調整してくれているみたい。

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感光もなく、外観もきれいで、いい買い物でした。
しかも!写真を見てお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、裏蓋がデータバックに交換されていて、日付もいれられるんです。
フィルム写真には日付入れたい派の僕としては、これ以上ない付加価値。しかも、このデータバックは手持ちのNew FM2にも使えるらしいです。今度試してみます。

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手前から、FE2, New FM2, EM, Nikomat EL

フィルムのメイン機はまちがいなくこのFE2になりますね。
さいきん晴れの日が続いて毎日がお写ん歩びより。冷凍庫のフィルムをきっちり消化して、腕を鍛えたいと思います。

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