バブル崩壊時、富裕層の資産隠しスキーム完結編~タンス預金正しい保管方法&2000年前後若手会社員の絶望風景
※この記事はあくまでフィクションです。
登場人物の実際のモデルになった人はいません。
■Xさんご夫婦への最後のアドバイス
タンス預金は万が一税務調査が入った際に対策をする必要があります。
幸い、Xさんご夫婦は町の名士で税金もきちんと納めていたので税務調査が入るリスクは低かったのですが、
細かい対策をしました。
①対銀行よりも、対税務署の対策が大切でした。
金庫に保管したお金はいつ預かったのか記録をつける。
例えば2001年12月20日に1000万円お金があって、
200万円贈与、残金800万円になったのであれば、
2001年12月20日に資金をXさん夫より預かる。
そんな記録をつけるようにアドバイスをしました。
銀行が差し押さえで血縁者の家に踏み込むことはまずありません。
そんな令状、よっぽどのことがない限り、普通に生きている人に、
日本の司法機関は許可しません。
②娘さん、孫に贈与したお金はXさんは一切触らない。
当時でも誰が出金に来たのか贈与された本人が管理しているのか代理人が管理しているのか重要視されました。
Xさんが預金引き出したら完全にアウトです。
ここは昔も今も変わりません。
③子供の医療費、学費を祖父母が負担して税務署が突っ込むのは今より稀。
税務署も医療費、学費を贈与と見なして税金を取るのは今も昔も批判を受けます。当時は今より曖昧でした。
■Xさんの対応で下手うったこと
Xさんお抱えの税理士さんは60前後のよくできた人でした。
言いにくことをよく言ってくれたと苦笑いしながら、
私の言うことを実行すべきと反対しませんでした。
しかし、顧問弁護士がいない会社でした。
まあ田舎なので何もトラブルがないんですよ。
金融機関から担保に取られていない預金を引き落とす際に万が一に備えて知り合いの弁護士を紹介したんです。
それが、地元の金融機関から支店長に耳に入りました。
当然、私は支店長に呼び出しです。
■D支店長室
D支店長「上海なんで呼ばれたのかわかるか?」
上「わかりません。何か?」
D支店長「とぼけるのもいい加減にしろ、Xさんにいろいろと知恵つけたそうだな!いい気になりやがって!」
→完全に怒りモード
上「なんのことでしょうか、預かり書も回収しましたし、口座も閉じました。何が問題あるんですか?」
D支店長「てめえ、しらばっくれるのかよ!なめやがって」
本気の会社四季報が飛んできましたのでよけました。
D支店長「よけるな」→これ未だに20年以上たちましたが、
思い出し笑いしてしまいます。
C課長「上海君、正直にいいなさい」
上「本当に何が言いたいのかわかりません。」
D支店長「とぼけるな、てめえ!Xさんに小遣い貰って知恵つけたんだろう、会社に損害与えやがって」
上「何が損害ですか?自分が損させてない客のトラブル処理して何でそこまで言われるんですか」
→はい会社員としては終わりです。この後見せしめで2発殴られました。
その場はそれで終了。
2000年前後なら上に逆らったら殴られる、上の指示は絶対でした。
証券はそういう世界なんです。
■その後
本社人事部にも連絡するもあくまで暴力はなかった、
君の態度に問題があった。
それで終わる時代です。
そのあと、私は完全に干されて何も言われなくなりました。
その数か月後に季節外れの人事異動が発令。
田舎からド田舎に人事異動、北海道や沖縄なら楽しそうなのですがね。
そこで退職を決意しました。
普通に大学卒業して、こんな人生なのか少し考えました。
なんか書いていて、自転車で営業に行っていた、
田舎で行くところがなく、支店に帰るのをためらい、
喫茶店に行く金もないので、夕方16時くらいから17時まで町をさまよったり、公園で座っていたりした20数年前を思い出し、
少しモチベーションが下がりました。
当時は残業代は0の支店もあり、まあ支店長により待遇が全然違うんです。
余談ですがこの支店長、2人欠員がでて、1人新しい人がきたのですがそこでのトラブルを起こしたら駄目な人と起こしてそこで終了。
サービス残業60時間程度。
ボーナスも1回1.3か月分、社宅費用負担を引いたら手取りが15万前後、当時は絶望しかなかったです。
ITバブルが崩壊、金融機関が崩壊、信用不安。
この後書くかは微妙です。
完全に就職負け組、ロスジェネ世代のボヤキになります。
ハローワークの風景とか当時は壮絶でしたw
すぐ失業手当でるとか甘い考えでしたが至急は申請して3か月後、
当時のハロワークは本当暗かったしあそこには行きたくありません。
再就職時の身辺調査でこういうやめ方した人間って後に響くんですよね。
最終面接で2社落とされてなんかあるなと思いました。
最終的には本社にいた友人が遠回しに事情を教えてくれました。
なので仕方なく、そんなに関係ない新興企業に行くしかなかったんです。
本当やめ方って大事だなと思いました。
1回レールを外れると転職活動するのに都心で家を借りれない、
住所も東京にないとしんどい。
上京してビジネスホテルが住所だと履歴書で落とされる。
カードのショッピング枠で商品券を買い、換金して金利が月2割とかw
書けば書くほど暗くなる。
ちなみに当時はネットでの転職は稀で紙の求人媒体も探してみました。
本当仕事がない、体感値ですが2~3割は正社員じゃない世代です。
はあ~、書いていて暗くなりました。
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