ベテラン大家の投資物件の評価②固定資産税土地評価から物件を見極める

ドーモ上海摩天楼です。

投資侍さんが反応してくれたのか切れ味の良いことをツイッターで言われてました。

そのまま紹介したいくらいですが是非ご覧になってください。

■■昨日は路線価から仮実勢値を出すところまで解説しました。


■その前に路線価と路線価評価の違いについて解説します。

例えば路線価1㎡15万で土地が300㎡であれば、
路線価評価は15万×300=4500万
上記が正解と思う、個人投資家さんが多数ですが不正解です。

 正しくはこの価格にその土地の形状等、奥行きの長さ、道路付け、崖地等を反映した補正率をかけた数字が正しい路線価評価です。

路線価評価は細かい項目がたくさんあり、ある程度土地の価値を正確に判断する指標です。
この路線価評価から実勢値を出したいのですが、個人投資家が正しい路線価評価を出すのは現実的ではありません。
目安程度に路線価を使うのが良いかと思います。

なぜ路線価から仮の土地実勢値を出すのでしょうか。

問い合わせをすると不動産屋さんに迷惑を掛けますしお互い手間です。

投資検討をする際に絞っておいた方が楽だからです。


■■固定資産税評価額から正確な公示価格を算出

固定資産税評価額とは毎年1月1日現在の土地・家屋の所有者に課税される固定資産税の基準価格です。

公示価格の7割程度に設定され、土地の形状、大きさ、容積率、再建築の可否等を考慮して決められます。

この評価額は3年に一度見直され、固定資産税、都市計画税、登録免許税、不動産取得税の算出に使用されます。

つまり国が一定の基準で土地を様々な簡単から評価しており、それなりに信頼できる評価基準です。
個人投資家はこの固定資産税評価額を基準に投資物件の土地公示価格、実勢値を算出するのが一番正確です。


■■固定資産税土地評価額から公示価格、実勢値を算出する 

固定資産税土地評価額は売主が必ず物件の売却を依頼する際に元請の不動産会社に必ず提出します。年に1回物件の保有者に評価書と納税書が送付されます。
 電話、メールで問い合わせをした際に質問すれば教えてもらえます。
私は土地の形状と固定資産税評価額の土地の値段を必ず確認するようにしています。
固定資産税土地評価額は公示価格の7割ですので、

下記数式で公示価格実勢値を算出します。

固定資産税土地評価額÷0.7=公示価格


■次に固定資産税土地評価額を基準に土地実勢値を算出。

■路線価1㎡5万以下エリア
公示価格程度が実勢値程度。人口減が予想されるエリアは実勢値以下
で取引されるケースも多数あり。

■路線価1㎡5~10万エリア
公示価格×1.1倍が実勢値。
都心郊外人口増エリアは1.1倍以上で取引されるケースも多数あり。

■路線価1㎡10~15万エリア
公示価格×1.2倍が実勢値。
人口増エリアは1.2倍以上で取引されるケースもあり。

■路線価1㎡15~75万エリア
公示価格×1.3倍が実勢値。価格が比較的安定しているエリアが多い。

■路線価1㎡75~100万エリア
公示価格×1.4倍が実勢値。価格が安定しているエリアが多い。

■路線価1㎡100万以上エリア
公示価格×1.5倍以上が実勢値。
プレミア感があり、売り物がほぼでない。
ブローカープロ投資家の競争激しく個人には良い情報はこない。


■固定資産税評価から算出した土地実勢値と投資物件の売価を比較する

■路線価1㎡5万エリア 公示価格程度が実勢値
固定資産税評価額×1.43倍=1.43倍が実勢値

■路線価1㎡5~10万エリア 公示価格×1.1倍が実勢値
固定資産税評価額×1.43倍×1.1倍=1.57倍

■路線価1㎡10~15万エリア 公示価格×1.2倍が実勢値。
固定資産税評価額×1.43倍×1.2倍=1.71倍

■路線価1㎡15~75万エリア 公示価格×1.3倍が実勢値
固定資産税評価額×1.43倍×1.3倍=1.85倍

■路線価1㎡75~100万エリア 公示価格×1.4倍が実勢値
固定資産税評価額×1.43倍×1.4倍=2倍

■路線価1㎡100万以上エリア 公示価格×1.5倍上が実勢値
固定資産税評価額×1.43倍×1.5倍=2.14倍以上


固定資産税評価から算出した土地実勢値と投資物件の売価を比較します。

例えば下記のような3つの物件があれば、

画像2

船橋市の物件が耐用年数オーバーなのに売価12000万円の半分も土地価値がない糞物件だと見分けがつきます。

その昔カボチャの物件が売りにでてきて暇なので見ましたが、

この方法で算出した土地実勢値の6倍程度で売られていました。

最近、西京銀行のような高金利銀行から借りて、耐用年数オーバーの築古物件を節税ではなく、税金の繰り延べなのに節税だと強弁して売るのが流行ってます。

試しにセミナーでもなんでもいいので物件情報をもらってこの手法で分析してみてくださいw大抵実勢土地値の価値もない糞物件だと思います。

⇒わしらクラスになると都内、郊外の路線価が頭の中に入ってますから。

見た瞬間に糞だとわかるのです。

⇒楽待もこの手法で見たら99%、ほぼ全ての物件が建物が耐用年数オーバーで土地実勢値の倍以上で値段の売られている、合理性をかく、割高な糞物件です。

なお、固定資産税評価額を聞くことを嫌がる業者もたくさんいますが、

堂々と聞いてください。


■■土地実勢値と仮土地実勢値を比較すれば土地の問題点が見える

次に固定資産税評価額から求めた土地実勢値と仮土地実勢値を比較すると物件によって乖離率が異なります。

画像2

固定資産税評価額は道路付け、土地の形状等を考慮されているからです。
乖離が大きい投資物件は投資を見送るのも1手です。

 固定資産税評価額から算出した土地実勢値の方が路線価から算出した土地実勢値よりも正確だです。

私の経験値ですが、固定資産税評価額から算出した実勢値と

路線価から算出した仮土地実勢値を比較したら、

ほぼ固定資産税評価額から算出した実勢値が低くなります。

この二つを比較して25%程度差が付いた土地は充分に注意をすべきです。

何かしら問題がある、土地の形が悪い、道路付けが悪い土地です。

購入を見送るのも一手です。


■乖離が大きくなる主な理由は主に下記のケースです。

①道路付けが悪い
②土地の面積が大きすぎる。大きい土地は分筆しないといけませんので手間がかかります。避けるのも一手です。
③土地の高低差がある。これは建て替えをする際に工事費が高額になります。避けるのも1手です。
④土地の形状。ここが一番重要だと思います。
次章でご説明させていただきます。

■あとがき

書いていて疲れました。

20分もかけてアイス食いながら休憩しながら書きました。

アイスが溶けそうなので本日はこれでおしまいです。




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