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ちっちゃいかな?

好きなまぜそば屋さんがあり、週に一回は通っていた。なかなかの人気店であり昼時には混雑し、店の外に人が並ぶことも。職場から歩いて5分ほどのところだけれどランチチムには急ぎ足で向かう。店に着くと店員さんがチケットを買ってと促され最近流行りの電子決済で買う。
入店すると5分ぐらい待ち丼が前に置かれる。麺は見えない。ネギが敷き詰められその上に挽肉、さらにその上に卵の黄身が乗っている。サイドには刻みのり、鰹節粉末と刻みニンニク。ニンニクはお好みだ。それにテーブルにある刻み鷹の爪をふんだんにかける。そして真剣に混ぜて混ぜて混ぜてようやく食す。独特のタレと乗せられた食材が混じり合い濃厚な味となる。旨い。半分ほどになったら酢をかける。味がまろやかになり食がすすむ。麺を食べ終わるとカウンター中の店員んさんに「追い飯」を頼む。すると二口ほどの白飯を入れてくれる。これをレンゲで混ぜて食べる。旨い。3回の異なる味。週一回の至福の時間であった。
それがある日事件が起こる。
麺をたいらげいよいよ楽しみにしている追い飯を注文した。すると隣にいた外国人も追い飯を注文。こちらの丼を持った店員が、もう一方の手に外国人の丼を持つ。いつもより少し時間がかかり店員が戻り「お待たせしました、追い飯です。レンゲでどうぞ」と白飯を入れた丼をそれぞれに戻す。カウンターからその丼を取り前に置く。ん?麺を全て食べた後丼の中は出来るだけ丼内についたネギや海苔を箸、レンゲで汁の中に戻すようにしている。おい飯を食べる時全てが食べられるようにだ。しかし、丼の中が汚い。顔を上げると隣の外国人も顔を上げる。その外国人が一声「これ俺のじゃねーよ。食えねーよこんなもん。」その通り。こちらも「違うよ。何やってんの。いらないよ。」とキレる。
店員は目を点にして「えっ?すみません」と。もう一人の店員も「すみません。」とだけ。紙エプロンを引き剥がし、店を出た。後ろからもう一度「すいません」という声が聞こえる。
なぜだかものすごく気分が悪い。たかだかラーメン。そんなにと思いながらも、追い飯はサービスのように言ってるけど店も進めてるわけだし、追い飯も含めた料金だよなとか思ったり。代金をお返ししますぐらい言えよと思ったり。昼休み返せよとか思ったり。自分でなんでこんなにも嫌な気持ちになるのだろうと思ってします。
これって、俺ちっちぇえやつだなて思ってしまう。
でも、あの店もう行かない!ってまたちっちゃいことを考えてしまう自分がいる。やっぱ、チッちぇえ?

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