見出し画像

腰痛を予防するには体幹力強化!

腰痛は人類の8割が経験する疾患です。
特に中高年からの発症が多いようです。

重たいものを持ったり、中腰姿勢を長い時間続けることで腰に負担がかかるような作業をすることで腰痛は発症しやすいのですが、長時間座っていたり、立ち仕事でも腰痛は発症します。時には、寝ていても腰痛発症することがあります。

つまり、腰痛はいつ発症するかわからない疾患です。
ある日、突然、襲いかかってきます。

腰痛になりやすい作業は、意識的に対処することができます。例えば、重たいものを持つときも、なるべく腰に負担がかからないように膝を立てて作業するとか、重たいものは身体の近く、つまり重心の近くで作業するなどです。また、中腰姿勢にならないよう作業台の高さを変えるなどの対策もあるでしょう。

腰痛発症のメカニズムはわからないことも多いのですが、予防として一番効果的なのは体幹力の強化です。

そもそも「体幹」とは、カラダのどこを指すのでしょう。

いわゆる「胴体」のことです。
では、「胴体」が強いとはどういうことでしょうか?

我々は、「剛性(stiffness)」であると考えています。曲げやねじりなど、外的な力に対する、寸法変化(変形)のしづらさの度合いのこと。(Wikipedeia)

外的な力が加わっても、変形することなく安定していて歪みが生じない状態の体幹を作ることが腰痛予防には効果的です。

人間の胴体部分には、肺や内臓が詰め込まれています。胴体の上の部分は肋骨という固い枠があるので比較的剛性が高いのですが、その下は1本の背骨と内臓を包む大小の筋肉で包まれています。

内臓は柔らかい物質でこれを守るために周囲の筋肉が強固に守っています。前後は腹筋、背筋、上下は横隔膜、骨盤底筋、脇腹は腹横筋や腹斜筋など、さらに内部には細かい筋肉(インナーマッスル)が相互に連動しながら、体幹(胴体)を安定的に保ちます。

これらの筋力が低下すると、体幹が安定が保たれなくなり姿勢が悪くなります。逆に悪い姿勢をしていると筋力が低下して、体幹剛性が低下するという悪循環になります。

体幹剛性を高めるのは、イメージとして正しい姿勢になって、お腹に適度に力を入れて、引っ込めることです。そうするとお腹周りが引き締められて、お腹の中の圧力(腹腔内圧力)が高まります。

パンパンに膨らませてない風船をイメージしてください。風船を周囲から押せば押してない方向に圧力は逃げます。圧力を逃さないよう四方から風船を押さえつけると風船の中の空気の圧力は高まります。

体幹には背骨があります。
背骨は脊椎といういくつかの骨が積み重なってできています。お腹の中の圧力が高まると背骨も一緒に伸びます。そうすると椎間と椎間の間の圧力(椎間板圧力)が弱くなるので、背骨にかかる負担も減ります。


体幹力を高めて腰痛予防!

アシストスーツの多くは、背骨にかかる負担を物理的に取り除こうとします。背骨は固い素材ですので、負担を減らすためには背骨をもう1、2本セットすれば、負担はそれだけ軽減します。外骨格型(背骨に沿って固いフレームがある)アシストスーツはこれによって負担を軽減します。

外骨格型のアシストスーツはカラダの外側に固いフレームが必要だし、これを動かすための動力が必要になります。だから、外骨格型のアシストスーツは大型で重く、動力を制御するためのセンサなども装備するために高価になってしまいます。

我々のスマートスーツは、身体の外側に固いフレームを持たず、ゴムなどのパッシブな弾性体を用いて背中の筋肉を補助するように設計されています。外部のフレームに力を伝えることができないので、ゴムが発生した力は肩や脚などに分散させています。

背筋に沿って配置したゴムは中腰姿勢時には収縮しますので、背筋は補助するものの、背骨を上下に圧縮することになります。当然、椎間板内の圧力は高まり、腰痛発症リスクは増加します。
腰痛を予防するためにアシストスーツを着用しているのに、腰痛リスクが高まるなんて本末転倒です。

背筋を補助しつつ、椎間板にかかる圧力を低減させるためには、腹腔内圧力をあげるしかありません。スマートスーツはゴムの収縮力をお腹周りにも伝え、コルセットのようにお腹を締め上げることで腹腔内圧力を高めます。

これが、スマートスーツの特許です。

お腹を締め付けることで腰痛不安を解消できることは、多くの方が体験的に知っています。だから、腰痛バンド、コルセットを着用するのでしょう。しかし、そのコルセットの締め上げる力は本来、自分のお腹の筋肉の仕事です。日常的にコルセットをしていると、腰は楽になりますが、体幹力は増加しません。

体幹力のトレーニングとしては普段から正しい姿勢を心がけることです。座っているときも、立っている時も。

そして、次に重要なのは背中からお尻、太ももにかけての筋肉の柔らかさです。これについては他の機会に解説しましょう。