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組織の中で信頼されるデザインチームをつくるには【KRAFTS&Co.倉光・SmartHR岡崎対談】

デザイナーを取り巻く環境は日々変化し、働き方の選択肢も増えています。その中で、自身の働き方や今後のキャリアに迷いや不安を感じている方も多いことでしょう。社外識者の方とSmartHRの対談を通じて、これからのデザイナーの働き方を考える企画。今回は、デジタルプロダクトのクリエイティブディレクションやサービスデザイン、デザイン人材の育成を手がけるデザインスタジオ、KRAFTS&Co.代表の倉光美和さんにお話を聞きました。


デザイン組織の存在感とともにデザイナーの領域も広がっている

岡崎咲子(以下、岡崎):事業や組織運営において、デザインの効果的な活用に大きな期待が寄せられるようになってきました。それに伴って、デザイナーに求められる業務の範囲も広がってきています。

倉光さんはご自身も長くデザイナーとして活躍してきて、会社の経営者でもあります。その倉光さんから見て、デザイナーを取り巻く現状をどんなふうに捉えていますか。

倉光美和(以下、倉光):主にデジタルサービス領域に身を置いている中でお話をすると、2010年代はUI/UXデザイン職の人間がけっこう何でもやる風潮があったと思います。でも2020年代に入ると、業界として成熟度が上がってきたのもあり、UIデザイナー、UXリサーチャー、あるいはコミュニケーションデザイナーなど、再び細分化していますよね。

企業の機能としても、デザイン組織を社内に持つケースが増えてきています。個々のデザイナーが求められていることが増えているというよりも、集団、チームがより広範囲に、自律的にデザインで問題解決していくことが求められている感覚があります。

【倉光 美和】KRAFTS&Co.合同会社 代表・デザインストラテジスト
カプコンやクックパッドを経て、2022年にあそびと余白をつくるデザインスタジオKRAFTS&Co.を設立。生活者向けデジタルサービスを中心に、コンセプトデザイン・しくみづくり・デザイン組織構築に伴走する。主な仕事は「くふうカンパニー」「カラリア」「いこーよ」ブランディングデザイン、「B/43」ジュニアカードのコミュニケーションデザイン、スパイスビネガードリンク「RINDA」商品企画など。Designship Doデザインマネジメントコース講師。

岡崎:2010年代の「いろいろなんでもやる」ムーブ、ありましたよね。それが変わってきたのは、単純に個人がなんでもやるのは限界があることがわかってきたからだと思います。それよりは個々の得意、不得意を把握しつつ、みんなのパフォーマンスが活きるようにチームとしてどう構成していくかがすごく大事だと私も思います。

今日は、そういった前提のもと、デザインチームづくりについてお話ししていければと思います。

デザイナーに求められる「アカウンタビリティ」ってなんだろう

岡崎:まずは、最近デザイン組織づくりでよく出てくるキーワード、「アカウンタビリティ」について、倉光さんの思うところをうかがいたいなと。

私たちSmartHRも事業会社のデザインチームである以上、経営・事業への接続や、それに伴うアカウンタビリティは切っても切り離せないものです。私も、日々試行錯誤しながらベストな形を探っています。。ただ、同時に、どこかデザインには“語りきる”ことはできない部分もあるんじゃないかとも思っています。デザインの細部にまでアカウンタビリティを行き届かせるのは是か非か、そのバランスは難しいと思うんです。

【岡崎 咲子】株式会社SmartHR ブランディング統括本部サービスディレクション部/ブランドコミュニケーションデザイン部マネージャー
大学卒業後、出版社にて編集者・ライターとして勤務。デジタル系プロダクションでディレクター・プロジェクトマネージャーに転身。その後、フリーランスとして活動。SmartHRとの仕事をきっかけに2022年SmartHR入社。2024年より現職。現在は「サービスディレクション部」と「ブランドコミュニケーションデザイン部」の2つの組織のマネージャーを兼務。

倉光:そうですね。デザインという行為の結果もたらされる変化をあらかじめ予測し、数字や定義で説明可能かというと、やはり難しいなと私も日々考えています。アカウンタビリティというと難しいことのように感じますが、まずは「アウトプットについて、生みの親である自分自身がその狙いを周囲に語れるようになること」だとシンプルに捉えて取り組んでみるのがいいんじゃないかなと。

組織の中でデザインの責任を持つ者として行動する際に、まず入口として必要なのは、別の部署の皆さん、デザイナーではない人たちと、目指すゴールに向かってお互いに何ができるのかをわかり合うことなのではないでしょうか。お互いが信頼し合えるための説明責任。ひとたび信頼関係が成立すれば、逐一説明しなくても仕事を進めていくことができるようになります。そうなったらすごく幸せな状態ですよね。

岡崎:デザイン職の方でときどき見受けられるのですが、言語化で頭を悩ませるケースがありますよね。

倉光:そうですね。要点を整理して話すのが苦手、ビジネスメンバー相手のプレゼンが苦手という相談を受けることもあります。でも、よくよく話を聞いてみると、そのデザイナーの方の言語化能力が低いというよりは、そもそもこれまで言語化してみるということについて十分な経験を得られていなかっただけということがけっこうあるんですよ。

そんな時は、まずはデザインチーム内で相互レビューの文化を作るようにしています。そこでデザインの狙いや、自分自身、ここだけは譲れない、といったデザインのこだわりを話してもらうのを繰り返していくと、半年くらいで誰でも見違えるくらい堂々と話せるようになります。

岡崎:やはり、トレーニングあるのみ、ですよね。

倉光:聞くほうもデザイナーなら、少しくらい伝わりにくくても理解してもらえるんですよね。まずは伝わりやすい人を相手に話すことに慣れていき、徐々にほかの職種の人にもわかりやすい説明ってなんだろう、専門用語を使わずにこのデザインの意味を伝えるには、導きたいゴールに向かって話すには……と、考えを進めていけるようになりますよ。

アカウンタビリティのスキルを鍛えるには?

岡崎:倉光さんはすごくお話が上手ですよね。なにかトレーニングされてきたんですか。

倉光:どうなんでしょう……。私、新卒で入った会社で、希望してUIデザイン担当になったんです。ですが、当時その会社にはまだUIデザイナーがいなかったので、初めから1人UIセクション担当で。すべて自分が説明しなきゃいけなかったんです。それもあって、キャリアの初期から人よりも説明することの打席に立ってきたのかもしれません。

岡崎:新卒でいきなり社内1人めのUIデザイナーって、混乱しそうですよね。周囲でお手本にした先輩がいたんですか?

倉光:あまりに昔のことで思い出せないですけど(笑)。でも、なぜ1年めからあんなに自分を出していけたんだろうと思い返してみると、心理的安全性の高いチームだったというのが大きいんじゃないかな。今よりずっとずっと下手くそでしたが、怒られた記憶も全然なくて。すごく「いいじゃん」「やりなよ」って言ってもらえたことだけ憶えています。

岡崎:いい先輩、いい環境だったんですね。先ほどのデザインチーム内でのレビューの練習の話にも言えることですが、「何かが上手くなる」ことについては、チームの心理的安全性、すごく大事ですよね。

今は倉光さんが、メンバーに対していい環境を用意する立場にあるわけですが、気をつけていることはありますか。

倉光:社内でもそうですし、他社の組織支援で一緒にチームづくりをすることもあります。その時に意識しているのは、周囲の人がどんな仕事をしているのか、興味関心をもって接することですね。

最近はFigmaを使っているデザインチームも多いと思いますが、このチームはこんな紆余曲折を経て今のデザインまで辿りついたんだな、次はあのチームでこんな施策が動くんだな、と、プロセスが見えることで、自然と会話も発生しやすくなります。

UIデザインの領域では今までもわりと、プロセスを共有しながら仕事を進めることが多かったんですよね。岡崎さんが所属してるコミュニケーションデザインの領域だと、ドラフト状態の思考を他者に共有するのは憚られるといった意識があったりするんですか?

岡崎:そうですね。ある程度の形が見えてくるまでは、早々にレビューを入れてもあまり意味がないという風潮も多少はあります。でも事業会社の中で、いろいろな部署の人と協業することが多いですから、あまり閉じることはしたくなくて。わりと早い段階でレビューを入れて意見を聞くカルチャーはあります。

倉光:一方で、なんでもかんでも共有すればいいかというと、そうではなくて。デザイナーって、ある程度は自分の殻に閉じこもって集中する場面も必要だと思うんですよね。ゲームクリエイターの桜井政博さんの動画で見たのですが、企画を立てるときに必要なのは「内圧をカンカンに高める」ことだと。人に話したり意見を聞きすぎるとエネルギーが抜けてしまうので、アウトプットする前には自分の中だけで高めていきましょうというのが興味深かったです。

岡崎:それ、めちゃくちゃ共感します!ここはもう、誰に何を言われても守りたい、というものはあると思うんです。それがデザインの面白さだったり、ある種の説得力にもなり、質を高めてくれる要因になり得る。だからそういった部分はできるだけ活かす方向にもっていきたいなと思っています。

倉光:まさにそうですよね。そして「ここだけは絶対に守りたい」、これを通すためには、偉くならなきゃいけない(笑)。

岡崎:(笑)。偉くなる、つまり信頼されるということですよね。

倉光:起こることすべてに責任を持つから、このアイデアでいきたいです、と言えるクリエイティブディレクター、リードデザイナーでありたいです。大変ですけど、自分が提示した選択肢を、ちゃんと社会に実装していけるのは、すごく楽しいことでもあります。

岡崎:このお話をしていて思い出したんですが、私、美術大学の情報デザイン科出身で。ゼミの先生が最初の授業で「社会に出たら、君たちには誰も興味ないから。だからプレゼンの練習するぞ」って、ずっとプレゼンの練習をしたんです。そのときは「そうなんだー」くらいの感覚でしたけど、これは社会で経験を積めば積むほど実感することで。

デザインを社会に実装していく、企業の価値をデザインで訴求していく。そういう営みを実行していくためにも、自分の大切に思っていることを言葉にして説明する。そういう広義でのアカウンタビリティがすごく大事になってくるんですよね。

チームやメンバーのコンディションを保つのに必要な「会話」

岡崎:チームビルディングについてもぜひ倉光さんのお話をうかがいたいなと思います。組織の中でデザインチームがしっかりと意志をもって機能していくには、どんなことがポイントになるのでしょうか。

倉光:そうですね。意志のあるチームといっても、個人はそれぞれの気質や価値観をもって行動しているので、そこを無理に共通化する必要はないと思っています。会社やプロダクトとして向かいたいゴールが何なのかを一人ひとりが理解していれば、自然と集団としてのベクトルは形成されるはずなので。

岡崎:確かに。認識を合わせるというか。

倉光:共通のゴールが見えていれば、そこへの向かいかたはデザイナーとエンジニアでも違うと思いますし。それはそれでいいんじゃないかなと。うまくいっていない部分があるとしても、それは意志がないからではないと思うんです。

岡崎:それはそうですね。何かがかみ合っていないだけなのかもしれません。

倉光:そうそう。そして、かみ合っていない部分をかみ合うようにするには、やっぱり会話することが大事なんです。これもアカウンタビリティにつながってくる話だと思います。

岡崎:業務の効率化も大事だけど、効率的にしすぎてコミュニケーションを圧縮していくと、失われてしまうものもある気がしていて。効率よくやるべき部分と、時間をかけるべき部分を使い分けないとモチベーションが下がってきますよね。余白を奪いすぎないように、できるだけ気をつけたいなとは常に思っています。

倉光:他部署のかたとの接合がうまくいかないと悩んでいるデザイナーから、相談を受けることもあります。解決のためにヒアリングを重ねていくと、実は相手方の部署のメンバーとそもそも十分な対話をしていなかったね、というケースもあるんですよ。だったらもうあとは簡単で、相手方の部署のマネージャーをランチに誘ってみることから始めてもいいんじゃないですか、と。自分から一歩、歩み寄ることからですよね。

あとは、事業フェーズによってはどうしても今ではないね、というアイデアもあります。そこでチームのモチベーションを落とさないことも大事だと思いますね。

岡崎:ありますね!言っていることは間違っていない、やれたらいいことだと思うけど、タイミング的にそれをやるのは今じゃない、ということが本当にたくさんあります。

倉光:提案してもらうこと自体はすごくありがたいことなんですよね。今は着手できなくても、2年後、3年後にタイミングが来て、「君、やってみる?」と声がかかることもある。

岡崎:そのタイミングを見極めることが、私たちの仕事でもありますよね。メンバーの素晴らしいアイデアを実装するために、どう道筋を立てて、どの時点で会社に対してアプローチするかを組み立てることが、私たちの大事な仕事。

倉光:たとえ今すぐ実現できなかったとしても、フィードバックをしっかりすることも大事ですよね。「こういうところがすごく良いと思ったし、特に一連の提案の中でこの施策は今すぐでもやったほうがいいから、マーケティングの誰々さんに見せておくね、それで何か反応もらったら伝えるね」と。それで実際に新しい動きが生まれることもありますし。

岡崎:情報を共有しておけば、ほかのチームの人が見ていて、ちょっと違うケースでスライドして活用されることもありますしね。フィードバックの過程でアイデアを分解して展開することで、予期せぬところにつながっていくこともあって、そこも面白いところです。種まき、めちゃくちゃ大事ですよね。

倉光:誰も見ていないようで、いい仕事はちゃんと誰かに掬い上げてもらえるんですよ。

会社経営をしてみて気づいた、有形資産と無形資産

岡崎:経営者として、倉光さんがどんな思いをもってデザイン組織を運営しているかも聞いてみたいです。

倉光:私が独立したのはいくつか理由がありますが、その一つに、ずっとお金のことが苦手だったというのがあります。本を読んでも何をしても、どうも身に染みこむ感覚が持てなくて。今までの経験上、身銭を切ってやることは理解が進むことがわかっていたので、せっかくだから実際に会社をつくってやってみよう、と。

岡崎:そういう感じだったんですか!(笑)

倉光:あくまで独立の理由のひとつですけどね(笑)。

それで、自分で小規模に会社を立ち上げて1年間やってみて、気づいたんです。私はデザインを軸に提案をし、何かをつくって対価をいただく。そうやって会社にお金は入ってきたわけですが、経営のもう一つの側面として、戦略的にお金を使う、投資をすることをまったく考えたことがなかったなと。

仕事をしている中で、自分が持っているスキルを後輩に伝えることもあれば、逆に後輩が若い感性で考えていることから、私が大きな気づきをもらうこともあります。個人のあいだでも、会社同士でも、仕事を通じて得られたスキルやナレッジをもっと世の中で循環させていきたいと思いました。

会社の資産は、お金や工場といった有形資産もあれば、得難い経験や関係値といった無形資産もあるということに、1年会社経営をやってみて気づいたんです。なるほど、私はお金に興味がないから会社経営で資産をつくることに興味がないんだと思っていたけれど、そうではなくて無形資産のほうに価値をおいているんだということがわかりました。

岡崎:有形資産と無形資産のお話、すごく面白いですね。循環している、ということに気づくことが大事だと思います。

倉光:クリエイターは純粋にものをつくることに注力する際、お金のことは考えすぎないほうがいいと言われることもありますよね。そういう部分も確かにあるとは思いますが、世の中を循環しているお金のこともわかっていたほうが、取り得る手段の幅が増えます。その感覚はデザイナーであっても、少しずつでもいいから養っていったほうがいいなと私は考えています。

岡崎:個人でも仕事をして給与を得て、1か月のなかでやりくりしたり、旅行に行ったりしますよね。業務でも同じように、どこにお金を使って何をしたら、どのような効果が生まれてどう返ってくるのか。具体的でなくてもざっくりとでもいいからイメージできて、そのダイナミズムを感じ取ることができるようになったら、もっと仕事が面白くなると思います。

倉光:もし所属している会社が副業OKなら、他社のデザインの仕事を一時的に請け負ってみるといいと思います。業務委託契約ってこういうものだよ、というところから始まり、自分のスキルならこの仕事を一体いくらで請け負ったらいいんだろう、と考えてみる。

あとはSNS広告の制作を任されたら、運用業務にまで一緒に入らせてもらうのもいいですね。自分がつくった何パターンものデザインがどう効いているのか、ものすごくダイレクトにわかります。そうやってミニマムでお金に関わるところに触れていくというのは、デザイナーが事業や組織において幅広く進出していくうえで、大切な経験になると思います。

デザイン組織の無形資産を育てるための実践

岡崎:SmartHRの中でもメンバーに経験できる場はないかなといつも考えています。事業のグロースを見据えたプロジェクトはもう、たくさん動いているわけですが、それとは別に、デザインチームが体感して、成長していけるような場をつくれたらいいなと。

来年度以降、そのような循環をつくりだす活動もできたらいいですね。そうすればメンバー同士でお互いの得意領域もわかってくるし、学び合いも生まれます。足りない部分は外部から人をお呼びして勉強会をして。その活動にいくらかかるのかも自分たちで計算して。そういうある種の自治活動を通じて、デザイン職の人のアクションは変わってくる気がしているんですよね。

倉光:クライアントワークでキャリアを積んできているデザイナーは、自分の仕事一つでこれくらい売り上げているというのは、なんとなくでも把握して仕事していますよね。事業会社では、組織構造的にその感覚がよりわかりにくいかもしれないですね。

岡崎:そうなんですよね。そこを可視化できると、意識が変わってくるかもしれません。

倉光:以前デザインチームのオフサイトミーティングを企画した時に、お金にまつわるワークショップをやったことがあります。お題は「デザイン組織の長期目標を達成するために、実行すべきプランをチームで議論して提案してください。仮の予算は1,000万円です。」というものでした。急に1,000万円使っていいよ、といわれてもピンとこないので、財務部門のマネージャーに来てもらって、お金を使うってどう計画するのかヒアリングして。

岡崎:それ面白い! 

倉光:チームには若手デザイナーもいましたがワークの最後に、「お金がこれだけあって、それを使ってデザインで何ができるのかという発想で考えたことがなかったから新鮮でした」という感想が聞けました。

岡崎:いいですね。やってみようかな。

どんなチームをつくっていきたいか、今後の展望

岡崎:KRAFTS&Co.さんも、順調に3期目を迎えたところで。今後はどんなことに力を入れていきたいですか。

倉光:1期めは本当に小規模な立ち上げで、わりと自分が一人でクライアント企業に入り込んでいって仕事を形づくっていく感じだったんですが、だんだんとチームをつくってみんなでやっていくスタイルになってきました。それを活かしながら、KRAFTS&Co.の“型”みたいなものをしっかりつくっていきたいと考えています。それも無形資産の一つですね。

岡崎:楽しいですね。

倉光:面白い仕事をしながら、そういう無形資産をどんどん増やしていくことができたらすごく幸せだなと思います。

岡崎:基本的に、皆さんやりたいことをやっていったらいいじゃん、って思いますよ。

倉光:私、デザイナーになった1年めから、ずっと楽しいです。

岡崎:そういう楽しい環境を呼び寄せる力が、倉光さんにはありそうです。

いやでも本当に、チームで楽しいことをしていきたいですよ。お客さまや世の中の人にアプローチするものをつくってるんだから。作り手が面白くないのに人に楽しんでもらおうなんて、おこがましいとも思うんですよね。

私自身はフリーランスで一人でやってた時期も長いんですけど、SmartHRに入って、いろんな人といろんなことに取り組むのが本当に面白いんですよ。一人でやってたら絶対出会えないであろう人と一緒に仕事をして。この先、新しいステージに移っていく人もいて、そこでさらにいろいろな活躍を見せてくれたら、それもまた嬉しいです。長い仕事人生の中で一緒に働く今この時がより彩るような仕事を一緒にしていきたい、それが次の仕事によりよく繋がっていったらいいなと思いながら仕事をしています(SmartHR採用情報)。

私もマネージャーとしてはまだピヨピヨで、これからできるようになりたいなと思うこともいっぱいあるんですけどね。今日は倉光さんに、いろいろな経験から得てきたお話をたくさんうかがえて勉強になりました。ありがとうございました!

文:イトウヒロコ
撮影:吉田周平