イベント開催100回以上。700人の人事・労務が集うコミュニティ「PARK」のこれから
2023年7月5日、SmartHRユーザー向けオンラインコミュニティ「PARK」がオープンしました。オープン以来、2023年9月の時点ですでに700名のSmartHRユーザーが参加してくださり、どんどん新しいメンバーが増えています!
今回は、PARKの運営に携わるマーケティンググループ アドボカシーユニットの田中圭(@KT)さん、阿部未来(@avemiku)さん、のお二人から、PARKをどんな場所にしていきたいか、そのためにどんな取り組みをしているのかお話を聞いてみます。
なお、本記事では、SmartHRのコミュニティの魅力を社外ならではの目線で掘り下げていただくべく、社外の広報ライターのイトウヒロコさんにインタビューをご依頼しました。いろいろな企業の中の人に話を聞いてきたイトウさんに、フラットな目線でPARKを大解剖してもらいます!
PARKを運営する「アドボカシーユニット」とは
イトウ:今日はよろしくお願いします!早速ですが、基本的なことから教えてください。お二人が所属する「アドボカシーユニット」、これはSmartHRの中でどういう役割を持っている部署なのでしょうか?
KT:アドボカシーという言葉は「擁護する、支持する」という意味です。アドボカシーユニットは、SmartHRを多くの方に支持していただける存在にしていく、そのための取り組みをしているユニットです。具体的な手段として、ここ2年ほどはユーザーコミュニティであるPARKの運営に注力しています。
イトウ:SmartHRユーザーとの接点という意味では、カスタマーサクセス(CS)もあると思うのですが、役割の違いはどんなところにあるんでしょう。
KT:CSはユーザーさんに対して、SmartHRの使い方をサポートしたり、セミナーを案内したりと、登場人物としては「弊社の人間⇔ユーザー」になりますよね。
一方、アドボカシーユニットで運営しているコミュニティは、登場人物は「ユーザー⇔ユーザー」です。たとえばユーザーさんがSmartHRの使い方を知りたい、という場合に、CSが公式な情報としてサポートするのではなく、コミュニティの中で、それぞれのユーザーさんが実際どのようにSmartHRを運用しているかを情報交換することで課題解決につなげていく。
そういう座組をつくることでより長くSmartHRを愛用してもらい、SmartHRの価値を世の中に広げていくのがアドボカシーユニットとしての役割ですね。
イトウ:SmartHRのユーザーさん同士がつながる場なんですね。
KT:もともとは、2019年に「PARK」と題した人事・労務のミートアップイベントを開催したのがはじまりです。以降、活発にコミュニティイベントを開催してきました。これまでのPARKのイベント開催数はのべ100回を超えます。
さらには全国の人事・労務の方々が交流できるような場をつくろうと、2022年7月に「PARK online ベータ版」をリリース。1年間の改善期間を経て、2023年7月に名前を新たにしたオンラインコミュニティ「PARK」を正式オープンしました。SmartHRの有料プラン契約企業の人事・労務の方なら参加できて、参加ユーザーさんのことは「PARKメンバー」と呼んでいます。
イトウ:PARKの中にはどんなコンテンツがあるんですか?
avemiku:大きく3つあります。まず、PARKメンバー同士で情報交換や相談ができる「トピック」。人事・労務のことやSmartHRの活用法など、業務効率化にまつわることはもちろん、ときには趣味やゆるい話題も楽しめます。
そして、PARKメンバー限定のイベントがあります。年に一度の祭典「PARK fes.(パークフェス)」に加え、月に1〜2回の交流会、テーマを絞った定期イベントや、共通項を持ったメンバー同士の集いなど、大小さまざまなイベントが開催されています。
また、PARKにはメンバー間のコミュニケーション促進のために「チャレンジ」という機能があります。チャレンジをクリアするとポイントが貯まり、オリジナルのグッズと交換できるようになっています。
イトウ:いろんな参加のしかたがあるんですね。7月にオープンして2か月が経ちましたが、参加状況はどうですか?
avemiku:2022年7月にベータ版として、私たちからお声かけをした限定メンバー60名ほどで運営し始めましたが、1年間をかけて徐々にメンバーが増えていきました。2023年7月に正式オープンし、一気に参加者が増え、9月の時点で700名のコミュニティに成長しています。もちろん今も日々、新しいPARKメンバーが参加してくれています。それだけでなく、ほぼ毎週イベントが開催されるなど、アクティブな交流がおこなわれています。
コミュニティのキーワードは、「メンバー主導型」「ゲーミフィケーション」
イトウ:次に、SmartHRがなぜ、コミュニティに力を入れるのかをうかがいたいと思います。
私、今回のインタビューの機会をいただいて、PARKの公式ウェブサイトを見てみたんですよ。そこに書いてあった「人事・労務は孤独になりやすい」っていう言葉が印象的で。
PARKはSmartHRの活用法や人事・労務のナレッジシェアを機能として持ちながら、さらに人事・労務に携わる方々が抱える課題や働き方そのものにもアプローチしようとしているんだなと感じたのですが。
avemiku:前職では、私一人で人事・労務に携わっていました。人事・労務って、社員とその家族の人生に関わるような物事を扱っていますから、間違いは決して許されないわけです。かといって、ミスなくこなしても褒められることもないんですよね。できて当たり前。わりと寂しい思いをしますし、モヤモヤも抱えてしまいがちです。
業務の進め方や運用についても、他社の人事・労務担当者がどんな風に進めているのか知りたくても情報を得られる場所がない。インターネットで質問を書き込もうにも、センシティブな情報が含まれる可能性もあるから迂闊にはできないんですよね。
そういう切実な悩みを度々耳にしてきたからこそ、人事・労務の方々にとって、業務のお役立ちにもなって、息抜きもできるような場所、サードプレイスをつくりたいと思っているんです。
KT:SmartHRのコーポレートミッションは「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」です。PARKというコミュニティは、人事・労務に携わる方々のさまざまな課題解決に役立って、「well-working」を後押ししていくことにもなると考えてます。
イトウ:なるほど。SmartHRとしての意思がよくわかりました。これを実現するために、PARKをどうやって盛り上げていこうと考えていますか?どういうコミュニティになるのか理想型なのでしょうか。
KT:PARKを活性化させるためには大きく2つ、大切な要素があると思ってます。「メンバー主導型コミュニティ」と「ゲーミフィケーション要素」です。
まず「メンバー主導型コミュニティ」については、僕たち運営メンバーだけが主導するのではなく、PARKメンバーと一緒に活動するコミュニティにするということです。PARKメンバーの方々が能動的にPARKの中でアクションしていただけるような仕組みづくりをおこなっています。
僕たちもこれまで、ユーザーミートアップなどいろんなイベントを開催してきましたが、どうしても僕たちだけが“おもてなし”するようなものだけだと、コミュニティのスケールに限界がありますし、多種多様なバックグラウンドや興味関心軸があるPARKメンバーのニーズに応えきれません。次々と僕たちだけがイベントを打ってコミュニティを活性化させるよりも、メンバー主導型を築いていくほうがPARKメンバーさんにとっても良いと判断して、「PARK online ベータ版」リリースのタイミングでやり方を変えたんです。
イトウ:具体的にはどんな方策を?
KT:PARKメンバーの中から4名、先陣を切ってコミュニティを一緒に盛り上げていく存在として、「コミュニティリーダー」になっていただきました。イベントなどの企画から(PARK内での)集客、運営まで、リーダーに主導いただいています。「PARK online ベータ版」リリース当初から活動しているものとしては、SmartHRを使いたおす(=すまつた)ための「すまつたコミュニティ」、DXコミュニティや組織開発コミュニティがあります。
さらに今は、リーダーだけではなくPARKメンバーにも主導いただく、コミュニティ内コミュニティ、通称「コミュコミュ」をたくさんつくろうとしています。PARKの中でも、業界や地域など共通点のある人事・労務の方々同士の集いをつくることで、参加しやすく、活発な小コミュニティを増やしていきたいと思ってますね。
もうひとつの要素「ゲーミフィケーション要素」については、avemikuさんからお願いします。
avemiku:はい。オンラインコミュニティって、トピックを投稿する掲示板だけがあって、そこで積極的に投稿、返信する人は一定数いるけれど、見ているだけで自分からアクションを起こしていない人が多い、という状況に陥りがちかなと思います。
PARKでは、「Influitive」という海外のコミュニティツールを導入してオンラインコミュニティを運営しています。このツール、ポイント制や、レベル、バッジといったまるでゲームのような機能を取り入れられるんですよ。これを使って「チャレンジ」という仕組みをつくりました。ホーム画面の一番上にいくつか、「トピックに投稿」「イベントに参加」などのチャレンジが提示されていて、クリアするとポイントがもらえます。ポイントが貯まるとPARKのオリジナルグッズをもらえたり、レベルやバッジなどの称号がもらえたりするんです。コミュニティ内で知識の発信やインプットをすることで、ご自身の成長機会につながり、比例してレベルが上がっていく仕組みになっています。
イトウ:SmartHRのグッズ、SNSでよく見かけますけど、かわいいですよね。
avemiku:トピックの中身のほうも、業務の合間にちょっと楽しめる要素があるといいなと。たとえば野球のWBC(World Baseball Classic)の時期には「推し選手を投稿してみよう」というチャレンジを立てたりもしました。SmartHRで何か新しいニュースがあれば、そのページに遷移するとポイントがもらえる設計などもつくることができます。
日々の業務の課題をトピックに投稿して議論、解決する、というのが一番の目的ではあるんですが、参加のハードルは低く、そして飽きないようなお楽しみ要素をつくるようにしています。
イトウ:休憩時間にちょっと見て、いじってみて、という気軽さを。
avemiku:皆さん何時くらいにPARKを見てくださってるんだろうと思って調べてみたんです。そうしたら朝の8時から9時の時間帯が一番多かった。業務時間前に見ているんですね。そこからお昼にかけて少し減って、夕方5時、6時までが横ばい。一日のはじまりにPARKに入ってくださってることがわかって、ちょっと嬉しかったですね。
イトウ:PARKが日常的に身近にある感じがしていいですね。
avemiku:オフラインのイベントでもオンラインコミュニティ上でも、フラットで気さくな雰囲気が散りばめられているのが、SmartHRらしいところかなと思っています。人事・労務は仕事の性質上、堅苦しいイメージがあるかもしれないですが、全然そんなことはなくて。PARKメンバー同士はもちろん、運営側もフラットに関わるようにしています。
イトウ:確かに、決して馴れ馴れしくはないが、堅苦しくない。SmartHRさんのプロダクトや発信を見ていると、一貫してその空気づくりがなされているなと感じます。
avemiku:そう言っていただけると嬉しいです!私たちアドボカシーユニットに限らずすべての部署で、SmartHRがつくりあげるもの一つひとつ、デザインもメッセージも考え抜いて送り出しているので。
KT:デザインやユーザー視点での見え方について、SmartHRは強いこだわりをもって考える会社なんですよね。正式オープン時の動線や、チャレンジのサムネイルのデザインひとつとっても、どうあるべきか議論を重ねた上で実装しています。そういうものの積み重ねが、SmartHRならではのトーンとして出ているのかなと思います。
いかに参加しやすく楽しんでもらえる座組をつくるか
イトウ:PARK正式オープンから2か月が経ちましたが、現状と課題についてもおうかがいできれば。
KT:PARKメンバーは2023年9月時点で約700名。ログイン率は約7割にのぼります。さらにその7割のうち、約8割が、コメントやチャレンジ、「いいね」など、なにかしらPARKの中で能動的なアクションをしている状態です。今のところなかなかアクティブな状態で進捗しています。
イトウ:おお、それは活況だと自画自賛していいと思います!PARKメンバーの皆さんのコミュニティの活用のしかたはどんな感じですか?
avemiku:日々業務でSmartHRを使いながら「他社の人はどう使いこなしてるんだろう」「こんなことができないかなと思うけど自分ではわからない」といった課題を持っていて、その解決のヒントになるようなことがないかなと思って入ってくださっている方が多いですね。
質問のトピックを立てたり、トピックに返信したりして交流する方もいますし、オンライン、オフラインのイベントに参加して積極的にメンバーと関わってくださってます。
いいなと思うのは、PARKの中にも、SmartHR導入初年度という方もいれば、もう導入して何年も使いこなしている方もいるところで。初年度の方が質問をすると、先輩SmartHRユーザーが「うちはこうやってますよ」と返信してくれるんです。実際に使っている管理画面を、社外秘情報のみを隠してスクリーンショットを貼ってくれたり、Excelやスプレッドシートのテンプレートを共有してくださったりというやりとりが日々生まれています。
そういうのを見ていると、自分も人事・労務をやっていたときにもPARKのような場があったら良かったなあ、なんて思いますね。
イトウ:相談相手がいなくて孤軍奮闘していた頃を思い出して……。
avemiku:同僚や先輩がいても、自社内のノウハウだけでは解決できないこともありますし。そういうとき、業種や従業員規模などの共通項がある他社の人に出会えると、悩みも共通するものがあって、すごくいい相談先になるんですよね。必要に応じてZoomやオンラインでお話しする方もいらっしゃいます。
私たち運営側としては、新しくPARKに入ってきたメンバーが、ここにはどういう人がいて、どんな共通項があるのかを見つけやすいような環境づくりを工夫していかないといけないなと思っています。それはこれから取り組んでいかなければならない課題でもありますね。
イトウ:順調なスタートを切っているとはいえ、課題もありますよね。
avemiku:はい、さきほどKTさんが言ったようにログイン率はすごく高いのですが、コミュニティに入ったはいいけれどうまく関われなかったり、良さ、楽しさが実感できずに離脱してしまう方も一定数います。そこは私たちがコミュニティ全体をどうつくりあげて、どう楽しさを伝えていくのかを具体的な施策に落とし込んで、一つひとつやっていかないといけないなと思っているところです。
イトウ:コミュニティって、入ってはみたけれど、中では巨大な大縄飛びがおこなわれていて入っていくタイミングがわからない、みたいな感覚、ありますもんね。
avemiku:そうなんですよ。そういう場所に慣れている人や、もとからオープンマインドな人はトピックをあげてみたり、イベントにどんどん参加したりしますが、そういう方は1割いるかいないか、というのが体感で、あとの9割はそうではないですからね。
そこで、先ほどKTさんがお話しした「コミュコミュ」など、大きなコミュニティの中の小さなコミュニティに参加してもらって、仲間を見つけてもらうことに力を入れています。
今、コミュコミュの中でも活発なのは病院コミュニティです。お医者さんや看護師さんなどいろんな職種の方がいて、割と特殊な人事・労務管理が求められるから、悩みの特殊性も高いんですよね。病院コミュニティだとその悩みを話しやすい、発言しやすいと感じられる方も多いみたいで。PARK全体のイベントには積極的ではないけれど、病院コミュニティだったら参加するという方もいらっしゃいます。
こういう、業種やエリア、規模などの共通項で、小さいコミュニティをどんどんつくっていきたいと思っています。
KT:(黙ってめっちゃ頷いている)
イトウ:いま、KTさんが20回くらい頷いていますが。
avemiku:今、KTさんにパス出したつもりなんで、お願いしますよ!
KT:あっはい、ラリーで返します!
コミュニティづくりって組織づくりと一緒だと思ってます。たとえば転職してきたばかりで右も左もわからない状態の人にとっては、全社向けのアナウンスってちょっと他人事のように感じられるかもしれない。そんな中でたとえば、Slackの中に自分の趣味と一致するチャンネルがあったり、マーケティングの所属だったらマーケの人向けのアナウンスがあったりすれば、全社の中では知らないことだらけでも、自分に関係ありそうだなというところで入っていけて、徐々につながりが増えていく。それとまったく同じだと思っていて。
例えば、病院関係のPARKメンバーなら、病院コミュニティのアナウンスを見かけたら、ちょっと参加してみようかな、と思いやすいですよね。今、コミュコミュは業界くくりでいうと病院と店舗業の二つだけなんですよ。もっといろんな業界のコミュコミュがあれば、新しく参加したPARKメンバーも、「まずは参加してみるか」というアクションを起こすきっかけになります。そこで投稿やイベント参加のアクションをさらに重ねることで、PARKに参加することのハードルが下がって、じゃあ次は全体向けのイベントにも参加してみよう、というステップが踏める。そういう意味でコミュコミュづくりも加速させていきたいと取り組んでいるところです。
0から1を生むフェーズは終わり、1から10、100と成長させるフェーズに
KT:事業の成長って、よく0→1や1→10って言うじゃないですか。PARKは今、0→1は完了したところです。正式オープンして間口を広げて、ある程度の下地はできました。これからはPARKメンバー主導型のコミュニティを形づくりながら、コミュコミュをもっと増やす後押しをして、PARKをどんどん広げていこうという、いわゆる1→10、1→100のフェーズになります。
ここで新たに、コミュニティつよつよマンに入ってもらうことで、一気にブーストをかけていきたいなと思っていて。
イトウ:その「コミュニティつよつよマン」って、どんな人ですか。
KT:ストレートに言えば、企業のビジネスコミュニティの運営でキャリアを積んできた人。ただしそういう人は転職市場でも数%しかいないスーパーレアだと認識しています。
そこで、事業のフェーズに着目してもらって。直接コミュニティ運営の経験がなくても、生まれたてほよほよ、やわやわなサービスを、あの手この手でバリューのあるサービスにしてやったぜ、という、事業をグロースさせた経験のある人なら心強いです。
avemiku:PARKというコミュニティが目指すのは、SmartHRを使いこなしたり、抱え込みがちな悩みや課題を共有して解決したりして、人事・労務の皆さんの業務にベネフィットが還元されるようになることです。そういうPARKとしてあるべき未来の姿を見据えて、何をやらなきゃいけないのかを考えて、一つずつ着実にやっていく思考を持った方がいいのかなと思いますね。
イトウ:確かに、コミュニティといっても巷にいろいろありますが、PARKの場合は人が集まってきて楽しければいいという性質のものではないですものね。
avemiku:そうなんですよ、仕事に関わるコミュニティなので。ゆるいお楽しみ要素も持ちつつ、ですが。
事業貢献の目線もコミュニティには必要
KT:まずはコミュニティをスケールさせることが現在のミッションにあって、その先には事業貢献目線も必要だなと思っています。PARKもSmartHRの取り組みとして、事業全体にどうポジティブな効果をもたらしていくかを考えていかねばなりません。さらには、PARK自体を広げる役割も今後は求められると考えていて。
イトウ:広げる、とはどういうことでしょうか。
KT:PARKに参加してくださるメンバーを増やしていくことももちろんですが、PARKの権威性を高めるようなブランディングですね。たとえばメディア連携やSNSの活用を通じて、PARKをもっといろんな人に知ってもらうようにすることなども含まれます。そうやってよりプラットフォームとしての信頼性を高めていくことも大事だと考えています。
僕らアドボカシーユニットは、冒頭でもお話ししたようにSmartHRを支持いただける方を拡大していくことが使命でもあるし、さらには「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」というコーポレートミッションも念頭に置きながら、PARKのあり方を考えて実践していく必要があります。コミュニティ内の集合知やつながりを、コミュニティ内に留めずに活かしていくことが大事だと考えています。
PARKはいちHRベンダーのコミュニティに終始するつもりはありません。人事・労務業界全体の課題解決に広くアプローチできる、「歴史に残る人事・労務コミュニティ」を目指しているんです。
イトウ:おおお。ここに来て、SmartHRさんがコミュニティづくりで成し遂げようとしていることが見えてきました。
avemiku:でも今は私たち、全然それができているとは言えないところで。0→1の立ち上げを終えてPARKの中は活発になってきましたが、コミュニティをさらなる事業貢献につなげて成長させていく動きも必要になるので、そのあたりでぜひ力を貸してほしいんです。
KT:アドボカシーユニットはこの7月に2チームに分かれたんです。ZチームとGTチーム。ちなみに、チーム名称はドラゴンボールからヒントを得ています。
イトウ:すみません、ちょっと違いがわかんないです。
avemiku:私もわかんないから大丈夫ですよ。
KT:平たくいうとZチームは、コミュニティをもっと盛り上げるために、ツールを使って数値分析しながら施策を考えていく。GTチームは、PARKの事業貢献性を高めていくにはどんな方法が良さそうかを研究し、実際にトライするチームです。こちらはやり始めたばかりなので、今は全体の1、2割のパワーの割き方ですが、半年、1年経てば3割、4割になってくるはずです。
イトウ:PARKをスケールさせながら、事業貢献の道筋もつけていく、その二つが両輪になって走っていく感じですね(やっぱり、なんでZとGTなのかはよくわからなかった)。
今日はKTさんとavemikuさんのお二人にお話を聞いていますが、アドボカシーユニットは今、何名体制なんですか。
KT:今はマネージャーを入れて5名体制です。あ、ここ強調してもいいですか。
ビジネスコミュニティってここ数年で各社がより注力してきた印象が個人的にありますが、体制としては他の業務と兼業でやっているか、専任がいたとしても1人か2人だという話をよく聞きます。そうなるとやりたいことがあってもリソースが割けずに中途半端に終わってしまい、悔しい思いをすることもあるんですよね。
僕たちはメンバーが5名いて、全員がPARKに関することに注力できています。その上で、さらに採用募集もかけている。会社としてのコミュニティへのアクセルの踏み方としては多分、国内トップクラスだと思います。ですので、コミュニティを事業として本格的にやってみたいという思いを持っている人であれば、うちのユニット以上の環境はなかなかないと思います。
イトウ:PARKの立ち上げを乗り越えてきた強力な専任メンバーが5人いて、ある程度コミュニティの基盤ができた状態で、アドボカシーユニットの新たなメンバーになる、その面白さはどこにあると考えていますか。
avemiku:そうですね……。立ち上げまでは全部手探りで、ダメなら次はこれだ!みたいな感じで何から何までやってきて、それでチームとして強くなった部分はあります。これからは、土台ができていて、ベータ版を含めて1年間データが溜まった状態で、それを見ながら施策を考えて打ち出していく面白さがあると思います。
コミュニティをよりグロースさせるために、プランニングから実装、PDCAまで、よりインパクトが大きいことを追求できるのも醍醐味だと思いますよ。
KT:アドボカシーユニットは、5人が5人、なかなかにクセが強いメンバーなんですけど。
avemiku:クセ、強いですよね。
KT:でも、ユニットのカラーとしては、社歴とか全然関係なく、新しいアイデアがあってその方向性が合っていれば、どんどんメインに立って推進していけますよ。
avemiku:そうですね、やることはごまんとありますし(笑)。コミュニティの運営は考えれば考えるほどいろんなやり方があります。KTさんが専門としているヒューマンタッチイベントもまだまだやれることはあるし、私が専門にしているオンラインコミュニティのテックタッチのところでも、まだまだやれることはある。別に誰じゃないとやっちゃダメとかないですし、何にでも挑戦できるのは引き続き変わりないのかなと思っていますね。
私自身も、コミュニティ運営は未経験だったのですが、SmartHRに入社して1年経って、まさかこんなことをしているなんて、という思いです。どんどん自分の限界を超えて、新しい自分に出会える場所だと思います。かといって一人でなんでもやるということではなく、他部署も含めてタッグを組んで大きなプロジェクトに関わっていけるいい機会をもらえました。
これから入ってくる方にも、そういう楽しさを味わってもらいたいですね。
KT:僕は(前職等も含めて)5年以上コミュニティ運営に携わってきて、いろんな事例も見てきました。でも国内のビジネスコミュニティでは、全員のお手本になるようなずば抜けた成功事例はまだないなと思っていて。
そんな中、会社としても注力領域としてしっかり投資をしていますし、僕たちアドボカシーユニットも、本気でビジネスコミュニティのザ・成功事例のポジションを取りにいこうとしています。事業としてのコミュニティをグロースさせたいという思いをお持ちの方、ぜひお越しください。待っています!
SmartHRのコミュニティを一緒につくっていくメンバーを募集しています!
応募を検討する前に「まずは業務の詳細を聞きたい」「会社の雰囲気をもっと知りたい」という方は、カジュアル面談をご活用ください。
※2023年10月11日追記:現在はメンバー募集を終了しています
取材日:2023年9月4日
文:イトウヒロコ